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1931年ギャング映画「民衆の敵」についての質問です。
現在アメリカの大学でFilm Studyの授業をとっているのですが、今のトピックがfilm noirについてで、今度の課題で1931年製作のギャング映画「民衆の敵(public enemy)」の主人公トム・パワーズ(ジェームズ・キャグニー)の人物像と他のCrime Filmの主人公とを比較したエッセイを書かなくてはいけないのですが、もともと自分がfilm noirというジャンルにうとく、crime film自体もあまりみたことがないためなかなか上手く案がまとめられません。 どなたかfilm noirまたはcrime filmに詳しい方アドバイスお願いできないでしょうか? よろしくお願いします。
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- doumonao
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私はサンフランシスコ州立大学にて映画学科を取ったのですが,やはりのワールはさけて通れないジャンルですね。 元々フィルムノワールが出始めた'40年代は,大恐慌の傷跡がアメリカ文化に根強く残っていて,また,第二次世界大戦の影が(開戦以前,以後も)文化にも影響を及していた時期です。'30年代のの映画の代表作として,ハンフリー・ボガート出演の"THE PETRIFIED FOREST"(化石の森)、マーヴィン・ルロイ監督作の"I AM A FUGITIVE FROM A CHAIN GANG"(仮面の米国)などがあり,これらはノワールの前哨とも言える作品だと思います。 以降の代表作で言えば,オーソン・ウェルズの"Touch of evil"(黒い罠)などが入門向けの作品だと思います。ジュールス・ダッシンのフランスノワール"Rififi"(男の争い)、なぜか日本で無視されているビリー・ワイルダーの代表作"Double Indemnity"(深夜の告白)などがお勧めです。それらの作品がなぜ、各々の時代に作られたのか,その辺を詳しくリサーチしてはどうでしょうか? ノワールは元々はアメリカ本土でB級扱いされていたジャンルで,ヨーロッパ,特にフランスの映画作家が、後々にその手の映画を高く評価していったというのはもう既に授業で聴いたと思うのですが,そちらの方面から調べていくと,ペーパーで高い評価が得られるのではと思います(ボクもそうでした)。多くの先生はEuro centricな方が多いので....
- ribisi
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加藤幹郎氏の『映画ジャンル論―ハリウッド的快楽のスタイル』が参考になります。 ひとつの切り口として、当時のアメリカ映画の自主規制で、反社会的な要素(犯罪、不倫など)を魅力的に描いてはいけない、というのがあって、だからギャング映画の主人公は最後には死んでしまう、という特徴があります。 フィルム・ノワールにおける人物造形は、むしろ前記の規制に対する反動であるかのように、人間の悪の部分を主題に据えているように思います。