個人的には脱走という犯罪の存在自体を私は認めないのですが、ここでは脱走が殺人と同じような重罪であると仮定すると、あなたのおっしゃるとおり、犯人は匿われるべきではなく、犯罪者として日米犯罪者引渡し協定に基づいてアメリカの司法当局に引き渡されるのが当然だと思われます。ただ今回の場合、彼の日本への入国(永住)が拉致被害者の日本への永住の条件であるので、話がややこしくなるわけですが、ちょっと考え方を変えてみてはいかがでしょうか? 僕はこの問題に関して、一番責任があるのは拉致被害者の会だと思っています。つまり彼らが個々の被害者の事情を考慮することなく、強引に日本政府に5人全員の永住帰国を求めたことからこの問題が出てきたわけでしょう。曽我さんにしてみれば、初めは2週間ほどたったら再び戻ってこれると思っていたわけで、まさか夫と別れなければならないことになるとは思っていなかったでしょう。彼女は最後まで悩みますが、結局日本に永住することを決めました。これは日本政府がいつか夫を日本に呼び寄せてくれるだろうと期待したからに違いありません。ですから日本政府には犯罪者である夫をアメリカの訴追から保護しなければならないという義務が生じたわけです。ですから、あなたが怒るべきは犯罪者をかばうということではなく、当初の拉致被害者の会および日本政府の対応だと思います。彼らは夫を日本で保護することが約束できないならば、当初の計画通り、曽我さんの意向を尊重して、彼女一人だけであっても北朝鮮に返すべきだったと思います。結局それをしなかったばかりに、あなたの言うように犯罪者を匿うということに政府が努力をしなければならなくなったのです。誰も夫婦の絆を断ち切る権利はありません。
お礼
>一番責任があるのは拉致被害者の会だと思っています。 なるほど拉致被害者の会+マスコミのせいかな、というのが わかってきました。 新たな視点からの回答で大変よく事情が理解できてきました。 回答ありがとうございました。