こんにちは。薬物動態の研究者です。
>皮内・皮下・静脈注射の薬効時間を調べて。
これは薬学的には質問として成立していないと思われますし、一般論としても論じるのはかなり苦しいと思います^^;。
ということで大原則を記載します。
静脈内投与(点滴ではなく瞬時注入)では、薬剤を直接血液中に投与しますので、薬物血中濃度は投与直後に最高値を示し、その後は徐々に低下していきます。低下する速度は消失半減期というパラメータにより表示されます(数学的に計算します)。
皮下注射の場合は、薬剤が皮下組織より血液中に移行する時間がかかりますので、血中濃度が最高値になるまでにはやや時間がかかります(吸収相を示す)。一旦最高値を示した薬物は、特別な理由がない限りは静脈内投与と同じ消失半減期で血液中から消えていきます。また、皮下組織から血管内に薬物が移行する間に、投与された薬剤がの一定割合が失われる場合もあります。
皮内投与は、主にワクチンなど免疫系の医薬品の投与に使用される経路ですが、特殊な投与方法なのでその他の医薬品と同列に論じてよいのかどうか、私には経験がありません。
さて、薬効の件ですが、これは投与経路云々の議論だけで決められるものではないですが、すごくラフに言えば、皮下注射は薬物の吸収に要する時間が必要であるため、その分血中濃度推移が後ろにずれ、静脈内投与より長く持続する傾向があります。従って、静脈内投与より薬効持続時間が長くなる可能性はあります。皮内投与についてはよく知りません。
また何かありましたら遠慮無くどうぞ・・
お礼
ありがとうございます。 すいませんが、投薬部位により血中濃度が上昇し始める時間なら大まかにわかる、ということですが、それを教えていただいてもいいですか?