医師がワーキングプアと呼ばれる状況になることはありません。
しかし、医師の給与が今までより、さらに下がることはありえます。
また、働き場のない医師が、「ワーキング」していない「プア」になるケースもありえます。
今、問題になっているのは、医師の偏在であって、医師不足ではありません。
トータルで集計すれば、医師免許を持つ人は余っています。
もちろん、女医さんが、結婚、出産を機に専業主婦になってしまう、というケースは多いようです。
ではなぜこれほど騒がれるかというと、診療報酬が上がらないため、医師の所得が増えないからです。
医師の言い分は「今まで辛抱したが、もう限界だ」ということです。
しかし、医師は、世間一般の常識から見れば、高額所得者です。
過去の贅沢が忘れられない、というだけのことです。
甘えた話です。
地方の県庁所在地などに行くと、けっこう、倒産した「比較的大規模の病院」を見かけます。
病院が多すぎるのです。
医師は、自分の子供を医師にしたがります。
勉強のできる高校生の多くも、医大に進みたがります。
所得が多いことを知っているからです。
もちろん、いろいろな問題があるのも事実です。
たとえば大学病院は、予算を削られて、今まで若手医師を「年季奉公」で過疎地に出していましたが、それができなくなっています。
徒弟制度みたいなもので、若い半人前の「医師のたまご」の所得が恐ろしく安いのも確かです。
しかし本質的な問題は、医師のわがまま病です。
特に歯科医師など、小才の利く先生は、言葉巧みに誘導して、患者に保険を使わせず、ぼろ儲けしています。
患者の評判の悪い先生は、どうしても閑古鳥が鳴くことになります。
それをもって、ワーキングプアとはいいません。
ここにも病院あまりの現実があります。