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スピーカーから出る低音について
先日スピーカーを購入し、机上にあるパソコンのディスプレイの両端から離れた位置にそれぞれスピーカーを配置しました。早速音楽を再生したところ、スカスカな音がします。セッティングの問題なのかと思い、スピーカーをいろんな位置に置いたりしましたが、解決しませんでした。 スピーカーからある程度離れた位置(2メートルほど)で聞いてみたところ、低音をちゃんと聞くことができたのですが、そこからどんどん近づくと低音がみるみるうちに減っていくのがわかります。 部屋の状況など、判断が難しい問題かと思いますが、普段はPCをやりながら音楽を聞くことが多いのでスピーカーに近い位置でも低音が痩せないコツなどがあれば、教えて頂けないでしょうか?
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そのスピーカーは背後の壁に近い位置に設置され、さらには机上に設置されているという事でしょうか? 近接場で聴かれているということなので、ある程度その理由は断定できます。 【原因】 近接場で試聴した場合は、 1. バッフルステップの影響 2. 2π~1π放射の影響 が減少し、ドライバー直接音と間接音の比率において直接音の比率が大きくなるため、低域が下降したか のように聴こえる。 というのが回答になります。 もう少し分かりやすく言うと、 ・スピーカーから離れるほど部屋とエンクロージャー回折の影響を強く受けるが ・スピーカーに近付くほどその影響を受けないから低音が寂しくなる。 【原因の補足】 スピーカーシステムの音を聴いている時に、ドライバーダイアフラムからの直接音だけを聴取している わけではありません。直接音+エンクロージャーのバッフル表面で反射した音、壁や床に反射した音との 総和を聴いています。 例えば、バッフルステップ。バッフルの表面に音は反射されて、見かけ上の能率が上がります。その音圧 上昇は、理論的には +6dB(4倍)の音圧上昇となります。しかしバッフルは無限の大きさは持っておらず、 有限大なので、波長の長い低音においては音圧扶助が行われません。通常のスピーカーシステムにおいては、 数百Hz~数kHzで音圧上昇が無くなって、スピーカーシステムの音圧周波数特性に最大6dBの段差ができます。 これをバッフルステップと呼びます。 優秀なスピーカーシステムではこのバッフルステップを補償するためのBaffleStepComensator回路がネット ワークに組み込まれています。ウェストレイクのそのモデルがそうなっているかどうかは、何とも言えま せんが。 一方、スピーカーシステムから視点をもう少し広げ、今度は部屋の中の設置状況から見てみましょう。 スピーカーのドライバーを無限大のバッフルに直接取付をした時、そのスピーカーは周波数の全域で、最大 +6dBの音圧上昇を生じます。この場合、バッフルは無限大なので、バッフルステップのような周波数特性 段差は生じません。このような設置状況を2π放射状態と言います。 さらに、これを机の上や床の上などに設置すると、「1π放射」という事になります。この場合も低域音圧 は上昇しますが、単に上昇するだけなく、音波境界条件の急激な変化によって、周波数特性がバタバタと 暴れます。 部屋の壁というのは無限に続くものではなく、有限大で境界条件変化を伴うものですから、したがってどんな 部屋に設置しても大なり小なりスピーカーの周波数特性は暴れるものです。 (質問者様の設置状況は、遠くから聴いたときには上記のように、周波数特性がバタバタと暴れる状況にある と思います) しかしながら、前述1. および2.のような現象が生じるには「スピーカーを十分な遠点で聴いた場合」という 条件が付きます。極く近接場で聴いた場合には通用しない理屈です。 スピーカーに近付いていくと、間接音:直接音の比率が徐々に直接音主体となっていき、大ざっぱには ・低音になるほど、音圧が減っていく ・しかし音圧周波数特性は全体としては暴れなくなる という現象になります。 いわば、現在(近くで聴いている)は、ドライバーの裸の性能を聴いているのに近しい状況です。 例えばですが、もしそのウェストレイクを無響室のようなまったく反射のない部屋に、空中に吊るすように 設置して聴いたとするならば、やはり質問者様は「スカスカな音」と感じるかも知れません。 仮に、その方がウェストレイクの本来の音質だったとしても、です。 そんな状況ですから、逆にスピーカーシステムから離れれば離れるほど、今度は直接音ではなく反射音の 比率が増えていき、部屋における設置状況の影響を強く受け特に低音は強く聴こえる。 …という結果になっているのだと思われます。 背後の壁や机に近付けているのだとしたら、この症状はなおさら助長されます。 【対策】 PCモニターとして使われているのですよね。それならばズバリ、解決策は 「イコライジングしましょう」。 イコライズカーブとしては、下記のようなカーブを目安としてまずは調整を開始してください。 ↑■■■■■P1 |■■■■■■■ 6■■■■■■■■ d■■■■■■■■■ B■■■■■■■■■■ |■■■■■■■■■■■ ↓■■■■■■■■■■■■■P2 _■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ _■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ _■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ _■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ イコライズカーブのポール(P1, P2)をどこへ置くかについては、正しくは計測すべきですが、簡単には 聴感でずらして当たりを付けていってもいいでしょう。 P2=500Hzくらいから調整を始めてみてください。 減衰カーブとしては、-6dB/OCTくらいの峻度を狙ってみてください。 いわば「近接場試聴専用イコライザー」ですね。 私は使ったことが無いのですが、例えばこれなんかは使えそうです。 http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se318575.html 余談ですが、「これで特性がフラットになります」ではなく、「これで貴方の好ましい音になります」です。 現在の近接試聴の音が、ウェストレイク本来の音である可能性が極めて高いので。 それから、もうひとつの原因としては「近接で聴いているのでそのスピーカーが本来持っている中高域のアラ が目だって耳障り」というのもあるかも知れませんね。 【対策の補足】 昔からピュアなオーディオの世界では、イコライズというと鮮度が落ちるとか音質が劣化するなど評価が 散々で、毛嫌いされてきたものです。その悪いイメージがすっかり定着してしまった感があります。 しかしながら、ディジタルドメインでイコライジングする分には、勿論音質劣化は多少あるし制限はあるに せよ、アナログの複雑な回路を通すほどに問題が顕在化はしません。 また、仮にそれが線形性の悪いアナログイコライザーであったとしても、スピーカーのそれと比較するのは ナンセンスです。スピーカーの非線形性に比べれば、電気回路のそれは無視できるほど高性能と断言でき ます。オーダーが2桁以上違います。 ましておや、部屋の反射回折なんて完全に非線形の世界ですから、少々のイコライジングで信号劣化する 事に神経を使うことは、目くそ鼻くそを笑うの世界です。 非線形である部屋の反射やバッフル回折を、線形回路(イコライザー)で補償することには反対される向き もあるかも知れませんが、そこは程度問題。 近接場で不快な音に感じているということであれば、ここはひとつ、思い切ったイコライジングをお奨めします。 例えば、欧米ハイエンドスピーカーの内部には「当たり前」のようにイコライザ(等価機)が入っている事を 御存知でしょうか。ラウドスピーカーはそのままでは極めて線形性の悪い存在なので、特性平坦にするため、 位相特性を改善するため、さまざまな補正回路(イコライザ)が入っています。 高域共振をリジェクトするためのノッチフィルタ、高次フィルタ、バッフルステップ補償回路、インピーダン ス補正回路、位相補償回路、etc。 イコライズという行為は完全悪ではありません。必要悪です。本来の姿にないのだから、本来の正しい姿に 戻そうとするもの。だから名前がイコライザー(等価器)なんですね。 ちょっと余計な話が過ぎましたが、ここまで。
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- Satyloss
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ちなみにそのスピーカーの製品名はなんでしょうか? 2.1chスピーカーで低音ユニットを足元に置いているとかではないとは思いますが…。 近づくと低音が減っていくというのは考え難いです。 逆にもともと低音が出ないようなスピーカーであって、近づくと低音が減るのでなく 中高音の音がどんどん耳について大きく聞こえるようになっているのかな?と想像します。 小型のスピーカーではある程度以上の低音再生は期待できませんので妥協は必要ですが 相対的に中低音を抑えるなどイコライザーを利用してバランスを変えてやることはできます。 それをやると音質そのものは劣化しますので、あまりオススメはできないのですけどね。 いずれにしてもどのような製品を使っているかによりアドバイスも変わります。 どの製品をどんな機材に繋いでどんな設置で聞いているのかを明確にしてください。
補足
スピーカーはwastlake audioのLc4.75です。PC→s/pdif端子→apogeeのmini-dac→soulnoteのsa1.0で鳴らしています。スピーカーの設置は机の上に木のブロックを3点支持で置いています。 >中高音の音がどんどん耳について大きく聞こえるようになっているのかな?と想像します。 そう言われてみるとそんな気がするのですが、スピーカーに耳をかなり近づけて聞いたときの低音の音と、通常時で聞いてみる低音の量感にかなり違いが感じられます。
- DAV
- ベストアンサー率37% (746/2009)
右でも左でも結構ですが、スピーカーに接続されているケーブルを逆に(端子Aに赤線、端子Bに黒線だったとすると、端子Aに黒線、端子Bに赤線に)してみて、聞いてみてください。 左のスピーカーのコーン紙が前に振れたときに、右のスピーカーのコーン紙が後ろに振れていると、低音部の抜けた音になってしまいます。左右同時に前後するようになると低音域がしっかりしてきます。
お礼
回答ありがとうございます。コーン部分に触れてみたのですが、動作は左右で同じ振れ方をしていたので、その辺りは問題なさそうです。ケーブルの接続も見直しましたが、極性も大丈夫みたいでした。
補足
低音以外の音はキチンと出ています。低音も出て無くはないのですが、他の音と比べると量的にかなり出ていないのです。 そして離れて聞くと十分な量になり、音楽のバランスも大変良くなるようです。
左右のスピーカの極性が反転しているのかも。
お礼
回答ありがとうございます。確認したのですが、極性は正しく接続されているようでした。端子を逆にして聞いてみたりしたのですが、聞くに堪えない音でした。
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お礼
わかりやすく、丁寧な素晴らしい回答ありがとうございます。 SPは後方の壁から30cmほどはなれて机上に設置されている状態です。 自分で書いておいてなんですが、スカスカはちょっと書き過ぎかもしれませんね。低音以外はとても良い音が出てるのですが、正にご指摘通り低音部の圧力が足りなく、量的にも他と比べると足りない様な気がする。「寂しい」感じです。ソースによっては十分といえなくても音楽のバランス的に出ていると感じることもありますが、やはり寂しい印象は拭えません。 適正な距離でのリスニングではない様なのでやはりイコライザーを使うべきなのでしょうね。部屋の反響音等、cqw3265様の回答はとても勉強になりました。オーディオは難しいですね。