どうも、釣りバカです。
フラットにしたほうが釣りやすいから…というのは見りゃ分かりますね。でも実はそんなの副産物的な現象で、実はバスプロト呼ばれる連中もボートを作っているメーカーも気づいていない(気づいている人もいるとは思うが)とっても重要な理由があるんです。
まず何も敷いていない、売っているそのまんまのボートで考えてください。ボートの中でちょっと移動するだけで、ちょっと竿を置くだけで「ドン♪」って鈍い低い音がするでしょ?それに普通にアルミの空き缶とかを叩くと「カーン♪」って、いい音するでしょ?
つまりアルミはそれ自体音が良く響く素材なのです。知ってますよね。実際東海楽器がタルボという総アルミボディのギターを作っている、ローリング・ストーンズのロン・ウッドのギターで知られるトニー・ゼマイティスのメタル・トップに使っているほどですから。
時々屋外用の金属製の2階建て駐車場ってのがコインパーキングやショッピングモールなんかでありますが、1階にいるとちょっと人が歩くだけで、ちょっと車が移動するだけでやかましかったりしますよね。実はこんな現象が水の中でも起こっているのです。
おまけにボートの形状がアコースティック・ギターの形状とよく似ていて、反響音を増幅させてしまう…ボートの上ではたいした音じゃないと思っていても実際に水中に響く音は想像以上に大きくなっちゃう、というわけ。
金属は良く響く→ちょっと動いただけでも下に響き渡る→結果は…サカナはやかましくってびっくりして逃げちゃうかビビッて動かなくなる、というわけ。
これを回避するためにデッキ・シートを敷くと…カーペット素材を貼り付けた板を敷くとカーペット素材が音や衝撃を吸収してくれるから音が響かない、だったら船内にそのまま貼ればいいじゃん、と思うが船底から離すことでデッキと船体の間に空気の層ができる・空気がエア・クッションになって音の振動を大幅に殺してくれる、というわけ。
実際同じ条件でゴムボート、アルミボート、FRPバスボートでポイントに近づいて最も近くまで寄る事ができるのは 1:ゴムボート、2:FRPバスボート、3:アルミボート の順になります。ゴムボートはボート自体がクッションのようなものだから当たり前ですね。バスボートはアルミボートよりでっかいのにFRPという音を吸収しやすい素材だから近寄れる、というわけ。
最初は「もっと釣りやすくするため」だけに施された処理ですが、実は副産物としてこんな科学的な根拠があったりしてこれが驚くほど重要な「キモ」だったりしているのです。欲を言えば、デッキと船体の間の空間に住宅用防音材のスポンジを詰めると最強なんです。これをやると船体に当たる波で発生する「ボコン、ボコン…」という音もかなり殺せますから。でもバスボート用オプションで売ってくれても良さそうな代物ですが…つまりバスプロを自称するようなヘビーユーザでも気づいていないって事ですね。ビッグ・ビジネスの予感です♪