これだけ・・とは、どれだけでしょう?
人間の知恵と、技術は些細なものです。
広大な宇宙のことなど知る由もありません。
宇宙を光で探査し始めたのは、ガリレオ以来、
ほんの数百年です。
電波を使った探査はまだ数十年です。
大気圏外に望遠鏡を打ち上げてまだ十年そこそこです。
一番近い火星の表面の探査を始めて数年です。石ころを持ち帰ることも
出来ません。月に行くことさえ、決死的な冒険の部類です。
太陽系以外に物を出すことが出来たのも、つい最近です。
人間の科学技術は、あなたが思うほど進んではいないと思います。
地球上の海の底のことさえ判っていません。
人間の体内のこともわかっていません。克服できない病気も
たくさんあります。戦争さえなくなりません。
飢餓や貧困で苦しんでいる人がいるのに、
科学では解決できていません。
百年ほど前に一人の人間が相対論を発表して、
やっと理論的に宇宙のことを考えられるようになりました。
まだ宇宙の隣人にさえ遭っていない状況です。
これで、百数十億光年の広がりを持つ宇宙を、
知ることが出来ると思うほうが不思議です。
宇宙がどのように出来たかも議論中です。
膨張しているのは、そうらしいですが、この先膨張し続けるのか、
はたまた、止まるのかなど、議論が続いています。
このように、まだ「何も判っていない」と言う方が近いのでは
ないでしょうか?
まして、知り尽くすことなど、夢のまた夢です。
永久に出来ないかも知れません。