アナログということで通常の電話線を差しているのであれば、RJ11というコネクタを直接、あなたの会社の接続装置につなぐことは考えにくく、データ通信の場合、通常はモデムを間にはさみ、V.35などのシリアルケーブルに変換してから機械につなぐことが多いでしょう。
ADSLについては、様々な仕様があり、どのように使うのかによって、対応の仕方がまるっきり変わります。物理的なつなぎ方は同じでも、通信手順が異なるケースがあるからです。フレッツのようにPPP over Ethernetと言う通信手順を使い、接続時にはID/パスワード認証を一瞬にして行うというオン・ディマンド型のサービスが世間では多数派であり、これは本来は常時接続ではなくオン・ディマンド接続なのですが、ID/パスワードが一瞬で終わるため、常時接続だと勘違いしているユーザやマスコミが多いのです。無論、いったん接続したら、タイムアウトサイクルなど無しで、事実上、常時接続として使えるサービスも理論上は存在します。他方で、法人向けにはPPPや認証の概念がなく、ATM UBR PVCというタイプの仮想専用線をはって本物の常時接続にしているケースもあり、これは特にAccaの得意技です。したがって、システムの構成要件にあうADSLサービスを探すという作業がまず必要であり、議論が煮詰まってきてこれなら使えるかもというADSLサービスが見つかった時点で、技術参考資料を提出しろとADSLサービス会社に要求すれば良いわけです。物理的には、電話線と同じRJ11というコネクタにより2wと呼ばれる2本のよりつい線を使うことに間違いは無いのですが、ほとんどのケースではADSLモデムに電話線を差しこみ、反対側にはイーサネットポートがついています。このイーサネットポートからあなたの機械に接続するわけですが、基本的にはIP over Ethernetの接続であり、構成要件に応じてADSLモデムをルータモードで使うか、スイッチモードで使うかという問題があります。ルータモードで使う場合はモデムにスタティックルートを書くのか、それともモデムが持っているDHCP機能による自動的IPアドレス配布機能を使うのかを検討する必要があり、ブリッジモードでつなぐ場合は、あなたの機械が直接IPアドレスをイーサネットポートにふってIPホップになる機能があるかを検討しなくてはなりません。世の中のイーサネットポートには、イーサネットしかサポートしない純粋なスイッチが存在する一方、イーサネットに加えIPアドレスの書き込みが出来るルータに近いタイプのポートも存在するからです。
ISDNの場合、BRI(128kbps)と呼ばれるものとPRI(1.536Mbps)と呼ばれるものがあります。BRIの場合は接続方式が多数存在し、RJ11をいきなりあなたの機械に差す場合、あなたの機械はRJ11の物理インタフェイスをもち、かつ、そのポートはNTTのUインタフェイスの電気シグナルの仕様をサポートしている必要があります。この場合、NTTに対してDSU(回線終端装置)は不要と告げることになります。しかし、この方法はあまりお奨めしません。落雷によるサージで、機械が壊れてしまう可能性があるからです。ふたつ目の選択肢は、NTTにDSUの提供を依頼し、UインタフェイスではなくS/Tインタフェイスにて対応するという方法です。この場合、あなたの機械は物理的にはRJ45のコネクタを受けるポートを持っており、そのポートがNTT仕様のI.430ベースの電気シグナルを理解する能力を持っている必要があります。最後の選択肢は、DSUも手配した上で、さらにBRI用のTAを用意し、V.35などのシリアルケーブルにしてから、機械につなぎこむことになります。PRIの説明は省略しますが、似たような世界があるとだけ、覚えておきましょう。
光回線というのは非常にあいまいな表現で、物理的に光ファイバを使っているサービスは多数あり、Bフレッツばかりではなく、1.5Mbps専用線であろうと、ATMメガリンクやメガデータネッツであろうと、6Mbps専用線であろうと、45Mbps以上の各種専用線サービスであろうと、広域イーサネットであろうと、使っているのはシングルモードと呼ばれるタイプの光ファイバであるという事実に違いはないのです。が、おそらくBフレッツのことを差していると思われますので、もしそうであれば、NTTに電話して、「Bフレッツの技術参考資料って、ホームページのどこにありますか?」と聞けばいいわけです。
いずれにしても、基本はPCと同じであり、ある周辺機器はこういうケーブルやコネクタでつなぐという概念が、通信用回線の終端にあたっても存在するわけです。通信サービスがPCと違うのは、形状は同じコネクタのポートでも、電気シグナルや機能の違いが出るケースが多い、という点です。
全部の図解をまとめた本など、私は知りませんし、現実問題、次々と表れる新サービスの接続仕様を列挙し、毎年それをアップデートするような出版社は存在しないと思います。NTTであれば間違いなく「技術参考資料」を用意しています。また、昨今ではNTT東日本とNTT西日本のサービスに違いが出て来るようになったため、東の資料がそのまま西で、西の資料がそのまま東で通用するわけではないことに、ご注意ください。
お礼
徒手空拳で地雷源ですか、そうですね。 ネットワークに強い方を助っ人に呼びます。 リンク先のマニュアル読んでみます。