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学校心理士という資格

最近、学校心理士という資格があるのを聞きました。 この資格を取ると、どのような仕事に就けますか? また、スクールカウンセラーにはなれますか? 教員が学校心理士の資格を取った場合のメリットはありますか?

みんなの回答

  • maremare
  • ベストアンサー率61% (563/913)
回答No.2

率直に言うと、心理系の資格だけですぐに就職できるような仕事は 臨床心理士以外、ほとんどありません。強いて言えば、 産業カウンセラーがわずかにあればいいくらいでしょうか。 しかし、臨床心理士でもほとんどが非常勤の仕事ばかりです。 結論から言うと、学校心理士の資格だけでスクールカウンセラーには なれません。スクールカウンセラーの求人を見ると、 「臨床心理士、もしくはそれに準ずる者」となっているところも ありますが、志望者も採用されるのも臨床心理士ばかりで、 正直飽和状態です。 教員が心理系の資格を学び取得することのメリットとしては ●精神論に偏らず、学習デザイン(いかに効果的な教科指導ができるか)  および生徒の問題の本質をとらえた指導において、  きめの細かい指導と支援ができる ●心理的支援を必要とする生徒を、早期発見し、問題にふさわしい  専門家(精神科医・心療内科医、カウンセラー、福祉施設など)に  適切につなぐことができる ●特別支援教育における、理論に基づいた理解と指導 ●学校組織におけるメンタルヘルスの啓蒙・教育活動 といったことがあげられます。 しかし、教員がスクールカウンセラーを兼ねることは、 心理臨床の倫理として絶対に不可能です。 心理臨床では「二重関係」ということを堅く禁じています。 つまり、教室で「教員と生徒」という関係性が一度でもあると、 「カウンセラーと来談者」というもう一つの関係が築けないのです。 カウンセリングは、来談者が普段生活している組織や生活環境から 全て切り離された場所を作ることが前提です。この前提があって、 来談者=生徒は、教員や他の生徒、家族にも言えないような本当の ことを、誰にも気兼ねすることなく話すことができるのです。 一方、カウンセラーもカウンセリングルーム内のみの関係性にする ことで、カウンセリングの内容の守秘義務を約束することができます。 カウンセリングが終わった後、カウンセラーが教員として 他の生徒や親と接触しているところを見てしまったら、 来談者=生徒は自分の話がもれることを嫌でも気にしてしまいます。 それと、教員の本分とカウンセラーの本分は相容れない部分があります。 教員は、ある一定の価値観やものの考え方を“教え込む”立場ですが、 カウンセラーは生徒自身の価値観や考え方を、無条件と言っていいほど ありのままに受け入れ、話を黙ってじっくり聴き取る立場です。 心理職の本分を知らない人、「カウンセラー」の表面的な部分に あこがれている人たちの中には、心理学の知識をもって人のこころを 読み取り、心理学によって相手を分析してアドバイスをする者、と 誤解をしている向きが多いのですが、よっぽど深刻な問題があって 積極的に介入をどうしてもしなくてはいけない場合以外は、 基本的にカウンセラーから何か教え込んだり、積極的に 自らアドバイスするようなことはありません。 ということで、教員がスクールカウンセラーに近い仕事 (生活指導などで相談にのるなど)をしている事例はあるようですが、 教員とスクールカウンセラーを兼ねている事例はありません。 教員に臨床心理士取得を勧めている自治体もありますが、 その目的は特別支援教育だったり、生徒の生活指導などのケア、 あるいはひどいところになると実態は 「精神科医やカウンセラーにつなぐ必要がありそうな生徒を 出さないようにする、あるいはそういう生徒を学校で面倒をみずに 済むようにするため」だけ、というところもあります。 保護者に許可なくクラスの全生徒に心理検査・知能検査を 興味本位で実施したという事実が発覚し、教員の立場を利用して 心理臨床の有資格者の倫理に反する問題をおかした、と非難される できごとも起こっています。従って、メリットはなくはないが、 心理職と同じ仕事や役割をしたいなら、教員の職を離れるしかありません。

  • zorro
  • ベストアンサー率25% (12261/49027)
回答No.1