Q/ワープロや表計算は「Windows」、画像処理などのマルチメディアは「Macintosh」という草分けがあったと思いますが、何故なんでしょうか。
A/これは以前にも何度かここで同じような質問がありましたね。
ちなみに、Macはマルチメディアというよりは、クリエイティブ向けとして使われてきました。クリエイティブのMacですね。
(マルチメディアはどちらかというと最近のWindowsやMacになってからで、MacよりWindowsのほうがマルチメディアの印象は強いはずですが・・・)
Macintoshは世界ではじめてGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を用いたコンピュータです。
GUIとは、いわゆるアイコンやデスクトップというマウスを用いるような画面デザインを用いたOSのことで今のWindowsやMacintoshでは当然の技術ですが、当時はMacがはじめて使った画期的な技術でした。
Macが市場でクリエイティブ向けに伸びたのはその影響です。また、CPUにRISC系の高速プロセッサを用いていたこともあります。いわゆる性能面でもMacは多少リードしていたのですよ。
当時MS(マイクロソフト)製品を使う陣営は、まだMS-DOSというTUI(テキストユーザーインターフェース)の時代でした。Windowsが本格的に浸透しはじめたのは、Windows3,0以降ですね。そのころは、Mac以外では統一したOSとプラットホーム環境(ハード環境)がなかったため、同じOSが使えてもPC-98やFM-TOWNS用、PC-AT互換機用と使えるアプリケーションソフトウェアは共通ではありませんでした。対してMacは統一したコンピュータと高性能なOS環境で常に一定の能力で動作するという利点が強くありました。
対してDOSはいわゆる、一太郎やロータスなどのPC-98など、高性能な主力ソフトが登場し、ワープロなどのソフトでは人気製品が頭角を現しはじめました。
そのため、精度を要求するプロのクリエーターなどにとってはMacが最高の環境で、ソフトによってはMac以外のPCを買うのが良かったのです。
Windows3,1や95が登場して、Windows環境では、ソフトやハードの統一が可能になってから、流れが変わってきました。まず、GUIが使えるようになりました。さらに、プラットホームの違いをOSソフトウェアで吸収できその上で動作するアプリの統一が可能になりました。さらに、クリエーターなどがソフトや音楽・画像を作るなどの創作するのが容易になるように、Windows95や98とバージョンアップを重ねるにつれ、sRGBなどの共通カラープロファイルフォーマットや、DirectXなどの共通API群の強化を行い、クリエータも取り込める環境を作りました。
極めつけには、WindowsXPを投入し、OSの安定性も高めました。
そして、現在に至る。現在の段階では、既にWindowsとMacの違いはないですね。Macの強みは、高性能プロセッサでの処理ですね。グラフィックワークステーションなどとしては、Macは今でも好評かできる強みがあります。ただ、Windowsの方がソフトウェアや対応ハードが豊富であるため、既にMacが必ずしもクリエイティブPCの代表とは言えない状態です。
まあ、今は今ですね。昔は昔。歴史としてMacが優れた時代があったわけで、今でもこだわりがある方は多いですし、逆に早々にwinに変わった人、winからはじめた方、今迷っている人も多いです。こだわりが今もある人がいるために、まだそういう話が出ることがあるのですよ。
お礼
partさん、ありがとうございます。 なるほど。そんな歴史があったなんて知りませんでした。 しかし、今ではそれほど違いはなくなってしまったのですね。 あとは、個人のこだわり、好み、設置する環境次第というとこ ろでしょうか。