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キーボードのかな文字の配列はどういう理由で決められたのか?
キーボードの英字配列は「押しにくいように」配列されたという話(*)はウェブで調べて分かりましたが、では、かな文字の配列はどういう理由で決められたのでしょうか? *英語圏で、タイプライタの時代に、1個1個のアルファベットについたアームどうしが、速く打ちすぎて絡まないように作られたということ(つまり日本語ローマ字入力では何の合理性もない配列であるということ)
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最初は山下芳太郎という外交官によって合理的に設計されたものが、氏の没後、 後の人によって勝手にデタラメな配列に改悪されてしまったという事らしいです。 詳細は以下を。 今のキー配列は誰がいつ、つくったか? http://www.sd-naracom.com/naracode/code_konkyo4.html
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- BASKETMM
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専門でないので、およそのことを書きます。 仮名文字のキー配列は、基本的には、どの文字がどのような頻度で、出てくるか、統計的に調査をして、頻度の高いものを中央に配置してあります。統計の取り方や、キーの数をどうするかにより、いくつかのバリエーションがあり、その中のいくつかはJISにもなっています。(覚えやすいように決めた五十音順という例外があります。但しこれは例外です。) 人間工学の重要テーマの一つでもあり、使い手の負担を減らす努力はしてあるはずです。腱鞘炎などが多発しては大変です。 例えば、富士通が開発した親指シフトのキーボードというものは打鍵の回数が非常に少なくて済みますし、キーの数も少なく設計されています。従って手の動きも小さくて済むよう工夫されているのです。残念ながら、他社が採用してくれないなどの理由で売れ行きは芳しくないようです。 ヨーロッパのキーボードを見ても各国の言語により出てくる頻度が異なるので、イギリス、ドイツ、フランスで配列が少し異なります。 また、TRONコンピュータ/坂村健教授のキーボードは世界の諸言語まで考えた、設計をされていると聞いております。
お礼
<皆さんのご回答を受けて、質問者による「まとめ」> ○カナ入力の由来…「No.3さんへの補足欄」(+「No.1さんへのお礼欄」)にある通り、山下芳太郎氏の発案によると分かりました。 ご回答下さった皆さん、どうもありがとうございました。 --------------- 以下は補記(別件)です。 ○英文字キー配列の由来…結局私にははっきり分かりません 改めて私がウェブで探したところ、研究者やタイプライタの会社ほど、タイプライタの活字アームの絡み回避説を俗論として退け、「昔のアメリカの印刷職工組合の活字工の使う活字棚の配列が起源」と仰っていたり、「現時点で定説はない」「根拠となる資料は残っていない」と言っておられたりするようです。 にも関わらず、やはりアーム絡み回避説の方(たいてい科学的根拠は示してありません)が、なぜか世には流布されているようです。 結局、素人の私には絶対的な根拠が見いだせず、どちらが正しいかまでは分かりませんでした(専門家の方々に、もっとはっきりした根拠とともに明示して頂きたいところです)。 ○キーボードのキー配列は不合理である ・ローマ字入力…(もともと英語を入力する場合でさえ非常に不合理と言われている配列だが)特にローマ字入力(日本語)にとっては合理性・科学性が極めて低い ・カナ入力…カナ入力のキー配列も非常に不合理である(ローマ字入力に比べればまだしも合理性を持つはずである) つまり、特に日本人の場合、ローマ字入力にしろカナ入力にしろ、左右交互打鍵の楽しさ等も味わえないようなひどいキー配列のまま、みんなよく平気で使っているな、という話(非科学的習慣が惰性だけで続いているという悲惨な話)のようです。
補足
いえ、現在普及しているキーボードではそうなっていないという話なのです(「キー配列は、基本的には、どの文字がどのような頻度で、出てくるか、統計的に調査をして、頻度の高いものを中央に配置してあります。」がほとんど誤謬ということなのです)。 「人間工学の重要テーマの一つでもあり、使い手の負担を減らす努力はしてあるはずです。腱鞘炎などが多発しては大変です。」と私も思っていましたが、実際は違っていたという話なのです。 ○No.1さん紹介のナラコムのページでは時系列で下記のように書いてあります。 1.大正時代に、山下氏が日本語用(カタカナ)のタイプライタのキーボードを考えて、『覚えやすい50音配列を基準にモジを配列しました』『最大の工夫は、右手の小指で濁点、半濁点を打ち、この時はタイプライターのプラテンが1字分動かないよう工夫したことです』 2.『 昭和の初年にタイプライターのキーが42個から48個に増えました。もし、山下氏が存命でしたらまた新しく整然とした覚えやすい50音配列で再設計したことでしょう。残念ながら、この時に山下氏の後継者たちにより、これまでシフト・キーで打ち分けるのが面倒だったケ、セ、ヌ、フ、ホ等の文字が左右の増加したキーにまったく不規則に、勝手に割り付けられてしまったのです。このため50音のルールは雲散霧消し、頻度にはまったく関係のない、科学性のない、「ぬふあうえおや・・・」という覚えにくく、打ちにくく、アレルギーを生む キーボードになってしまったのです。』 こうして出来上がったのが旧JISキーボード。 3.『新JISの設計思想は、当時のOA化促進の要望に応えて、打鍵効率を高めることを第一の優先順位とした技術優先論にたって以下のようになりました。 旧JISの4段42個のキーを32個に減じ3段にまとめる。 使用頻度の高い仮名を使いやすい指に割り当てる。(かな単音の出現頻度は高校教科書の約140万字の解析に基づく) このようにして得られたキー配列は、熟練者にとっては確かに作業能率を高めるものでした。しかし仮名を使用順度順に配列したために、当然のことながら、50音編成は支離滅裂となり、50音図によってカナを記憶している現代の一般日本人にとっては不快極まりない、いわゆるノイローゼ・キーボードとなったのです。その結果…市場の反応はまったく得られず…今では店頭にその姿を求めることすらできません。』 4.その結果、生き残ったデタラメに近い配列の旧JISキーボードですが、 『旧JISキーボードがどの位評判の悪いものであったかは誰もがよく知っており、当然これに対する改良案を考える人が出ました。 その代表的なものは富士通の…「親指シフト」方式です。これは前掲の新JIS方式と考え方の基礎は同じですが、シフトキーを盤面中央下部に2個設置し、左右のシフトキーを打ち分けることにより上下の文字を打ち分けているので、新JISよりは優れた方法と考えられ、商工会議所のワープロコンテストでは常に上位を独占したものです。しかし、それにもかかわらず、この親指シフトは減少傾向にあり、富士通自体のワープロの出荷分の大多数が旧JIS配列だといわれています。その理由は、やはりこの配列を覚えるのには専門的な相当長期間の訓練時間を要するという点にあるでしょう。』 これ以外にも、手のひら状のまったく新しいキーボード「M式キーボード」や、その改良型「らくらくキーボード」をはじめ様々な開発者による独自のキーボード(少なくとも計8種類)や単純に50音を並べたものが発表されたが、どれも一般には普及されなかった。 そのため、「科学性のない」配列の旧JISキーボードが、現在普及して使われているということのようです。 ○No.2さんご紹介のアキーズさんのページ「キーボードの歴史」にも同じような経緯が書かれています。
- chiezo2005
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お礼
[質問の文面に対して追記=訂正する欄が他にないのでここに書き込みます 勿論、No.2さん、ありがとうございました] 英文字キー配列の由来は、「質問」で触れたのとは違っていたようです(その非科学性に変わりはありませんが)。 No.1さん紹介のナラコムHPでは下記の通りです。 『英文タイプのローマ字の配列も、いつどうして作られたものか確実な文献がありません。割合に耳にするのは、古い時代の活字レバーが絡みつくことがあったので、それを避けるような配置にしたという通説ですがこれは明らかな誤りです。 なぜかというと、約120年前、アメリカのレミントン親子商会で世界最初のタイプライターが商品化されたときの製品は、ロール状のプラテンに紙を巻きつけてセットし、打鍵すると真下に円形に配列されたバーが上がって文字をしたから打つ、つまり打ち終わってプラテンを持ち上げてみないとミスがあったかどうかわからない、というような代物でバーが絡むことなどなかったからです。現在の英文タイプの活字配列の基準は、当時のアメリカの印刷職工組合の活字工の使う活字棚の文字配列に準じたというのがいちばん信憑性が高い説とされています。当然、これは経験により、ERとかTHとかは拾いやすいように近付けていますが、あくまでカンと適当な割り付けによるもので、科学的な統計に基づくいたものではありません。このため、昭和初年にドボラック博士による科学的なキーボード配列が提案され、実験の結果このほうがはるかに効率の良いことが証明されたのですが、 1.旧方式がすでに半世紀以上たって非常に広く普及していた 2.ローマ字はわずか26文字なのでそれほど不便を感じない 3.第一次大戦とぶつかり、普及活動ができなかった。 等の理由により、アメリカでは特定の州庁とか会社で使用されているのとどまっています。』 (*同HPでは続けて「ローマ字入力」の弊害面も書かれていますがここでは省きます)
補足
ありがとうございます。 No.1さんの紹介ページ内容と同じように、 「最初、山下氏がアイウエオ順に近い配列で作ったが、氏の没後、キー数がタイプライタの42個(キー数が足りず『ぬ』『む』等をシフトで切り替えていた)から、48個に増えた際に、シフトで使っていた文字を適当に割り当てたことから、でたらめな配列になった」 といったことが書いてありますね。
お礼
No.1さん、No.2さんのおかげで次のことが分かり(あるいは推測できて)、ありがたいです。(特にNo.1さん紹介のナラコムのページには図解もあり、大変参考になりました。) ------------ ○元祖・山下芳太郎氏のキー配列の基本思想について ・覚えやすいように、なるべく50音の行ごとにかためて(=アイウエオ等のグループ別に)配置した ・その際、右端に置いた濁音・半濁音のキーが打ちやすいように、それを用いることのあるグループ(カ行、サ行、タ行、ハ行)を左側に置いた ・しかし、その最後のハ行だけは「フ」「ホ」を、キー配列最上段で余っていた左端と右端のキーに割り当てた(ハ行だけはばらして配置した) ・なぜマ行(のかたまり)をナ行(のかたまり)の左側に置いたのか等、行どうしの並べ順の基準が何だったかは今となっては不明だが、推測としては、親指近くに使用頻度の低いグループ(ハ行・マ行)を置いたりと、全体としても行ごとの使用頻度もある程度は考慮されたのではないかとも考えられる。 (つまり、山下氏の考えた配列の基本思想は、<A.覚えやすい配置><B.濁音・半濁音が打ちやすい配置>という明らかな2つのスタンスにプラスして、<C.使用頻度>という要素も少しは入っているのではないかということです) ○その後の悲惨な状況の再確認(現在のかなキー配列の不合理性) ・山下氏の没後にタイプライタのキー数が増えた際に、それまでシフトで打っていた6個を、新たに増加したキーに不規則に割り当てる等をして、ア行・タ行以外の行全てをばらしたため、現在のように、<ある程度は行ごとにかためて配置されているが、感覚的には全体としてほとんど規則性のない覚えにくい配列>どころか、<覚えにくいし濁音等も打ちにくくなったうえキーごとの使用頻度にも合わない、非常に不合理な配列>になってしまったということ
補足
ありがとうございます(*お礼の欄ではないですが) リンクページでの説明によれば、確かに、 「今のキー配列は最初、山下芳太郎(外交官)が合理的に設計したが、山下氏が亡くなってからデタラメな配列に改悪された」 といったことのようですが、山下芳太郎はどういう合理性からそのような配列にしたのでしょうね?(本人に聞いてみないことには真相は分からないとは思いますけど、その点も疑問が残りますね)