はじめまして。40代男性です。
確かに自分の意見をしっかり持つことは大事です。でも、それはおいおい研究すればよいでしょう。その前に、自分が感じたことに素直であることは、これ即ち「強い」ということではないでしょうか。この音楽が好きだ。この服がいいと思う。今、自分は緊張している、弱気になっているとしても、“ありのままの自分を受け入れている人は強い”のです。借り物の“感情”や“価値観”で言動する人に限って『私は自信がありません』と言うのです。自分の素の“感情”“価値観”を自分で隠して、否定しておいて、『自信がありません、どうしたら自信が付きますか?』もへったくれも無いものです。禅問答のようなことを言うようですが、「ありのままの自分でいいんだ」「変わる必要がないんだ」と思うことが、強くなる秘訣です。
もし、反省する点があるとすれば、「表現の仕方」「タイミング」「TPOに適ったやり方」といった、自分の本質とは違う部分を反省すれば足りるのです。短所を切り捨てるのではなく、それとバランスをとるように長所を伸ばせばいいのです。本当の“反省”とは“分析すること”です。決して自分を責めることではありません。
『私は○○と感じる』という人を、誰が否定できましょう。となりの家のピアノの音がうるさいので苦情を言う場合、『ピアノの音が大きいので…』というと言い争いになるかも知れませんが、『私にはピアノの音が気になるので…』と言うと、それを否定する人はまずいないでしょう。「アサーティブ」と表現されることもあります。
それともう一つ、“選択や行動は、背後にある動機を強化する”(ジョージ・ウェインバーグ)という心理学の法則を紹介しておきましょう。なんと言うことのない弱みでも、隠してしまうような選択や行動をすると、その弱みが余計に気になるようになります。それは、「弱みを隠したい」という動機が強化されたからです。
はじめてのバイト先で、「○○です。精一杯頑張りますのでよろしくお願いします」と紋切り型の自己紹介をする人より、「実は、はじめてのバイトで緊張しています」と心情を吐露する人の方が親しみを感じます。だから、「心の準備ができたら」とか「やる気になってから行動しよう」などと考えずに、当たって砕けろ式で“行動”すれば良いのです。その方が結果として“自信”になるのです。