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科学を戦争に使ってはいけないというメッセージの小説を探しています
科学を戦争に使ってはいけないというメッセージ(ちゃんと言葉にして表した)の小説を探しています。小中高生むけの小説でお願いします。 ジャンルは、SFもしくはファンタジーでお願いします。
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- harepanda
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小学生から高校生の間には、ずいぶんと読書力に差があるように思います。 日本には、SFの3大大御所と言われる作家がいます、星新一、小松左京、筒井康隆です。 うち、小松左京の「復活の日」が該当する傑作です。ただし、小学生には難しすぎます。中学生でも難しいかも。高校生なら、全部は分からなくても、楽しんで読むことが可能で、挑戦の価値あり。大人になってから読み返してみるためにも、文庫で一冊、欲しいところです。わたしは高校生の時に初めて読み、何度も読み返してます。 人類が生物兵器の漏洩で全滅し、南極に残った人々が人類の存続と将来の温帯復帰をめざして格闘する物語。生物学的にも、国際関係についても相当に難しいことを言っているのですが、基本的に説明は本文中にあります。見所は満載ですが、特に面白いのが、マッド・サイエンティストみたいな人が、この生物兵器のとんでもない仕掛けについて、うれしそうにべらべらしゃべるシーンです。普通なら退屈になるだろう、ただひとりの長話を緊迫したシーンにするため、彼を見つめる人々の冷たい視線や内面心理を書き加えるというテクニックを使っています。この段階では、彼らは、問題の生物兵器が漏洩していることに気がついていません。単に「今年のインフルエンザの流行はひどいですね」くらいにしか思っていないのです。 ちなみに科学的なことをちょっと解説しておくと、細菌とウイルスは違うと言うことはご存知ですか?細菌は完全な生物。それに対し、ウイルスは生きた細胞の中でしか生きられない半生物です。インフルエンザはウイルス性の病気で、抗生物質が効きません、抗生物質は細菌にしか効かないのです。 で、ウイルスを殺す薬は、インターフェロンと呼ばれます。今、話題のC型肝炎はウイルス性の病気で、インターフェロンで治せますが、副作用が非常にきつく、費用も高い、治りも遅いと、大変に難しいものなのです。「復活の日」を読みながら薬害C型肝炎のニュースを見ていると、なんかインターフェロンって昔から全然進歩してないね、難しいものなんだなあ、と感じます。(この小説が書かれたのは、ずいぶん昔のことです)