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「ブリキの太鼓」を観た方に質問です(トランプカードの意味)
浮気相手のヤンが銃殺される直前に、ハートのD(クイーン)のカードを見せて笑った理由がわかりません。 見せたのは、側で撮影していたカメラに向けてなのか、オスカルに見せていたのかも謎です。 カードでタワーを作り上げた後、爆風で崩れたタワーの中から1枚拾ってニヤリと笑っていたように思えます。 その直後、建物から連れ出される時の大笑いは死期を悟ったからだと思うのですが…。 現時点で、自分の中では、 ・ゲーム中に友人?が亡くなり「アグネス!アグネス!」叫んでいた時点で、既に彼の精神の限界が来ていた。 ・クイーン=女王なので、彼の中の女性=アグネス(主人公オスカルの母)に見立てて拾った。 ・見せたのは誰にでもなく、「アグネスは離さない」という彼の自己満足。 というなんだか腑に落ちない解釈をしています。 もっと、ストレートな解釈があるのでしょうか。 どなたか、個人的な意見でも、回答を宜しくお願いします。
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大昔、封切時に映画館で見ました。 全てが象徴的なシーンの連続で、ずいぶんと難解な、且つ衝撃的な映画だったと記憶します・・。 ヤンの最後ははっきりと覚えています。 カメラ目線でニヤリと笑いながらクィーンのカードをこちらに見せる。 脳裏に焼きついてますね。 当時私が思った解釈は、candystoreさんとほぼ同じでした。 ヤンは狂ったように母親を愛している。 肉体的に、まるで虜になっているように。 銃殺シーンのカードは、誰に・・と言うより見ているこちら側に見せ付けていたように思いました。 クィーンはもちろん愛する女の象徴で、どんな状況でも彼の心にあるのはアグネスであり、愛の狂気の表現なのかな、と思いました。 今、死が迫っているのに、彼にとっては亡きアグネスの元へ行く幸福でしかない、と言う狂気をカードと笑みで表現した。 また、クィーンである事で、彼が下僕のような、つまり虜になっていた事の強調。 大人を憎むオスカルですが、様々な大人の醜さ愚かさが描かれています。 ヤンと言う人間の、男の一つの愚かさの表現なのかな、とも思いました。 果たしてどうだったっけ・・・、と思い当時購入したパンフレットを見てみました。 難しい映画なので、全体的な解釈は評論家によって書かれているのですが、 このシーンの解釈は書かれていませんでした。残念です。 ですので、全くの個人的な解釈しか書けませんでした。 あまりお役に立てなくて、すみません。 懐かしい映画なので、思わず投稿してしまいました。
お礼
回答ありがとうございます。 >クィーンである事で、彼が下僕のような、つまり虜になっていた事の強調 >ヤンと言う人間の、男の一つの愚かさの表現 映画全体が、大人の醜さ愚かさを描いている事は感じ取れましたが、そこまで踏み込めていませんでした! 鋭い見解でとても参考になりました。ありがとうございます。