蜃気楼は実際に存在する物(風景、船、車など)が、元のものの上に変化した像として見えるか、下に変化した像として見えるものです。通常「蜃気楼」という現象は前者です。明確な区別をすれば上位蜃気楼とか浮上蜃気楼といいます。後者は浮島現象ともよばれます。「kyaezawa」さんという方が当方のHPを参考にして答えて下さった通りです。
上位蜃気楼(以後、蜃気楼と書きます)は、10km前後離れたところに発生しやすいのです。物がただ、元のものと大きくかけ離れた変化(伸び、上方倒立、縮みなど、前述の複合)をするので、普段の景色などを見慣れていないと何が蜃気楼になっているか分りません。その上、海上や湖上では空気中の水蒸気の関係で霞んでいる場合が多く、遠方が見えにくくなっています。実際に蜃気楼を見ても、普段の景色が分らないと「何が見えているのか」理解できないので適当に判断したり、人伝に聞いたりして「外国の風景が見えた!」とか「朝鮮半島が見えた!」、「馬を引いた人が見えた!」などという話になってしまうのです。全くの幻ではありません。
私が観測している琵琶湖の蜃気楼は、湖上の船、対岸の景色、琵琶湖大橋などが蜃気楼となりますので比較的分りやすいと思います。魚津や琵琶湖では5月に蜃気楼の発生が一番高いので、機会があれば琵琶湖や魚津へお越しください。蜃気楼の変化は僅かなもの。視界の悪さも手伝って肉眼で見えることはまれですし、詳しい様子が判りません。できれば、双眼鏡(10倍程度)で観察することをお勧めします。下記のURLに当方のHPのアドレスがあります。このHPには、沢山の蜃気楼写真があります(琵琶湖以外にも魚津、北海道、南極のものもあり)から「蜃気楼がどんなものか」よく分るかと思います。その他、観察方法、蜃気楼についての詳しい情報もありますからご参考に・・・
お礼
そうなんですか、実際の像が見えるのですね。ありがとうございました。