No.6です。話がきちんと届いたようで、ほっとしています。お互いホンダの上昇を望んで話始めたのに、それが元で変な事にというのは、やはりいいものではなかったので、良かったです。
バリチェロのコメントは、ありましたね。今期のマシンの躓きの一つは、風洞データーと実装データーの食い違いが大きくて、修正に手間取っていると言われてました。
今期のマシンの製作に使われた風洞施設は、確か昨年完成した新しいもので、トップチームレベルとやっとこれで並べたか、という感じなのだそうです。BAR時代、つまり、ブリティッシュ・アメリカン・タバコがメインスポンサーだった時は、その手の目に見える部分にはお金を出すが、そういった施設にはお金を出す事を渋っていて、施設拡充は進んでいなかったそうです。
それと、新しい風洞には、新しいその風洞に合った方法を見つけ出して、身に着けないといけないので、そこが、また、ホンダの足を引っ張るだろうとは言われていました。施設規模が拡大した分、エンジニアの数も増やす事になるので、彼らが仕事にマッチしていく時間もかかるだろうと。
そうすると、指摘されたバリチェロのコメントの背景はうかがえるのではないかと思います。
空力エンジニアリングの弱さは、ホンダについて回っていた部分ですから、そこの人員を拡充するのはまっとうなやり方だと思いますが、エンジニアリングには、そのチームの骨格となる思想なりがないと先を見ることは難しいと思います。
BMWザウバーの母体となっているザウバーでは、流体力学を用いた演算をスーパーコンピューターを複数台購入して、それに当てるという特殊なやり方を用いてますし、そこに長年のレース屋でもあり、年度の初期にはいい結果を残せていた(つまり資金が続かないというのがザウバーの欠点でした)エンジニアリングがあるわけですから、そういった土台の強さは新規チームにはいきなり求められるものではないかなと思います。
ホンダは実戦で戦えて、勝ちを望めるシャーシ造りを始めたのは最近なわけですから、F1で強く求められる空力などは特に他の応用が利かないものでもあるので、そこで苦戦するのは目に見えているという事にもなります。ただ、ホンダは空力デザイナーのスーパースターを用いずに、自分達の技術をそこまで上げたいという考え方のようですから、自身で地道で、苦しい道を選んでいるとも言えそうです。
トップチームでも、フェラーリは風洞のゴムベルトが切れて開発が遅れていたそうですよ。エンジニアリングの未成熟という部分ではないですが、風洞のトラブルに足を引っ張られるというのは結構多いと感じてます。
ルノーには、ルノー流があるし、フェラーリはちょっと体制が安定しませんが、開発のコンセプトはトップレベルで維持されています。マクラーレンもエイドリアン・ニューイが残したものをエンジニアたちが進展させています。ロン・デニスが言ってましたが、新しい開発が単なる模倣ではなく、思想の流れているものでなくては意味がない、とのような事を言ってました。コピーマシンを走らせるチームへの皮肉でもあるのですが、そういった開発の骨となる根幹の部分が求めれれているのだと思います。それがホンダなどはまだ確立できているとは言えないのでしょうね。
サスペンションの取り付け位置から、形状から、ジオメトリー等などを変えるという大幅な変更がなされ、マニクールでそれなりの心強い進化が見られましたが今週末はそれがどう生きるのか、今後投入される新モノコックによってどれだけの進化が見られるか、という技術的なハイライトが用意されているというのも一つのエンターテイメントだと感じます。その二点でも、厳しい走りなりに、観ていて苦しい部分もあると思いますが、興味を抱いてみることが出来るのではないかと期待してます。
ここのところ、ジェイソンは乗れてますしね。
お礼
丁寧な返信、色々な情報ありがとうございます。 結果はでてないですがF1はやはりおもしろく今後もずっと見続けていきたいです。