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3歳の息子の不同視治療について
ども、syupapaといいます。 3歳児検診時に発見され、総合病院の眼科で検査を受けました。 左目が著しく悪く(0.01)、右目も遠視傾向とのことで、眼鏡の使用(常時)とアイパッチ(1日3時間)で治療することとなりました。 最初は左目だけで見ることを嫌がっていたのですが、徐々に慣れたのか直径1.5cmほどのランドルトも2.5m位離れたところで識別できるようになってきています。 そのせいか、「アイパッチ貼って眼鏡をかけると(要は悪い方の目だけで眼鏡を通して見ている状態では)見えない」と言うようになり、裸眼で遊びたがります。度が合っていないレンズで治療効果があるのか疑問に思い、担当医にも相談しましたが、「大人の視力矯正とは意味合いが違うので、ボヤッとしか見えていなくてもそれでいい」との回答でした。 このサイトで検索したところ、経験者の方の回答で「度が合った眼鏡で~」というくだりもあり、治療がどうあるべきなのか納得できないでいます。 どうか専門的見地もしくはご経験から、御指導・御助言をお願いします。 ちなみに処方では遠用球面鏡 右凸0.75D、左凸7.0D、瞳孔距離は49粍となっており、今月から治療を開始しています。
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私はr_duranと違い、まだ勉強中の身なのですが、弱視訓練には非常に関心を抱いて勉強してますので、とりあえず習った事をこのケースに当てはめてみることにします。 お子さんの場合、かなりキツイ不同視があるようですが、これもr_duranさんの回答にあったように、機械もしくは医師のレンズを用いた屈折検査で屈折度をきちんと測定していると思います。機械のみの場合では、小さい子供さんですので、本当の遠視度数より軽く出てしまうかも知れません。 子供さんの視力検査はかなり難しく、成人ほど正確に視力を測定できるとも思えませんが(検査時のお子さんの状態を拝見すると)、視力にそれだけ差があるのに見合った屈折度数と思われます。視力検査にあたって、調節麻痺剤の点眼などはされませんでしたか? 補足にあった下りで、「アイパッチを貼ると裸眼の方がよく見えるといい、親もそのように感じる」とあります。 これについてですが、小さなお子さんは成人に比べ、調節力(すなわち眼に力を入れて近くを見ようとする力です)に富んでいますので、7D程度の遠視は自分の調節力で打ち消すことができている可能性があります。従って、良い方の眼をアイパッチで遮蔽して、悪い方の目で見ると、この調節力を無意識のうちに働かせて正視の状態に持っていけているため、「よく見える」状態になっているわけです。 しかし両眼でものを見る場合、人間はよりリラックスした状態でものを見ようとしますので、調節力を少ししか使わなくて済む良い方の眼を使おうと、その眼が必要とする分だけ調節力を使います。しかし、この調節力は両眼に均等にしか働きませんので、右眼は0.75D、左眼は7D分を同時に調節することは不可能なわけです。従って、右眼の0.75D分を調節してものを見た場合、左眼はなお6.25Dの遠視が残っているので、全くその眼ではものが見えない状態にあります。両眼が正常に働いていれば、はっきりした右眼の像に被るようにぼけた左眼の像が見えるはずですが、人間の脳はよりクリアな像を得るためにぼけた像をカットしてしまうようになります。こうしたことが常に起こることにより、左眼は全く使われることが無くなり、不同視弱視(廃用性弱視)を引き起こすことになります。これは使わなくなった手や足は、筋肉がどんどん細くなっていくのと一緒ですね。人間の身体は使わなければその機能は維持できません。 弱視を防ぐには、まず視力が極端に落ちてしまっている眼を積極的に使うように持って行かねばなりません。しかし、アイパッチのみで眼鏡装用無しで左眼を使うとなると、今度は内斜視を引き起こしかねません。お子さんが右眼アイパッチをしている時に眼鏡を外して遠くを見ている時、左眼は極端に内に寄っていませんか?これは調節力が働くと同時に、輻湊(眼が内側に寄る)反応が起こっているためです。これは全くの正常反応で、これが見られなければ逆に異常なのです。(アイパッチを外せば元に戻るので、まだ内斜視が起こるリスクは少ないですが、右眼の方も遠視があるので、リスクゼロにはなりません)また、遠くを見るだけでそれだけ調節力を使ってしまうと、今度は近くを見ることができなくなります。いわゆる老眼のようなものですね。それでは意味がありません。 このため、調節力を使わずに遠くを見ることができるように、眼鏡矯正を併せて行います。7Dの凸レンズを通して見る像は、確かに普通の像よりも拡大して見えたりして、距離感もおかしくなりますし、慣れない内は装用し続けるのは非常につらいかも知れません(病院によっては、コンタクトレンズを用いてこのような要因を排除するようにしているところもあります)。ですが、装用を続ける内に、次第に慣れは出てきます。 また、r_duranさんもおっしゃってましたが、凸レンズ度数が強すぎる分には、いわゆる軽度の近視状態にされているので、弱い度数で遠視が残るよりは全然良しです。近視の状態にあるということは、遠くを見る際には像はぼやけるものの、調節力は全く使わなくて良いわけですから。とにかく、子供さんには左眼でクリアな像を一生懸命見る努力をして頂かなくてはなりません。 人間の脳は、両眼から等しくクリアな像が見えていなければ、人間の持つ優れた両眼視機能(同時視・融像・立体視)を発達させることは不可能です。この両眼視機能を含めた視力の発達は6~8才頃までと言われています。すなわち、3才のお子さんは非常に適した年齢で治療を受けることができているわけです。右眼をアイパッチした時に左眼の裸眼でしっかりクリアな像が見えているということは、(調節力を使っているとはいえ)まだ治療に十分に効果が期待できる良い証拠です。 ですので、医師側を信頼し、医師の指導を忠実に守り、お子さんが例え嫌がってもアイパッチ時には眼鏡をきちんと装用し、訓練を続けていって下さい!子供さんの弱視治療は親の忍耐力が非常に影響してきます。嫌がるからアイパッチをはずしたり、眼鏡をさせなかったりという事の無いよう、きっちりと指導を守っていって下さい!厳しいようでもこれを守っていかなければ、治療に時間が掛かるばかりか、ひどくすると取り返しのつかない年齢になっていたりしかねません。 お子さんはラッキーなのです。このことを十分に心に留めて、弱視治療を進めて下さい(医師側は家庭でのこのような訓練がしっかりと行われていない限り、どうすることもできません!)
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補足を拝見しました。 まず医師の検査に誤りが無いものとしてお話します。 2.についてですが遠視は自己調節によりピントを合わせて見ることができるため度数は強くとも視力は良いことがあります。 特に子供の場合は顕著で 8~10Dくらいの調節力を発揮することもまれではありません。 つまりご自宅の検査において7.0Dの調節力をお子さんが発揮した場合は 理論上正視となり、それなりに良く見えるでしょう。 アイパッチを使用すると嫌がり見づらいようだというのは+7.0のレンズ の違和感によるものでしょう。 慣れ親しんだ裸眼のほうが自己調節すれば それなりに見えて違和感も無いのですから。 4.については視力表を見るような検査の前に機械的な検査(オートレフラクトメーター)や医師がお子さんの眼前で目に光を入れるような検査はありませんでしたか? 視力表を見て被験者に良いか悪いかを聞きながらする検査を 自覚検査といいますがこれでは確かに補足に書かれている状況では信頼できません。 でも前述の検査、他覚検査では被験者の主観が入りません。 普通自覚検査の前に他覚検査を行いますので処方度が大きく違うことは無いでしょう。 5.については違和感軽減のため弱くしているのだからあまりはっきり見えないのは当然ですよ、それより使いやすいほうが優先ですということなのかも。 とここまで医師側の立場に立ったと想像して書いてみました。 患者側にたった場合に疑問なのはsyupapaさんご指摘の『度が強すぎるのではないか?』というところですね。 遠視は完全矯正よりレンズ度が強すぎると遠方視がぼやけるのは事実です。 病院での視力検査時にお子さんのコンディションが良くなかったのも『いくら他覚検査してるとはいえ・・・』という感じも確かにします。 ただ凹レンズ(近視)と違い、過矯正となっても凸レンズは弊害が少ないと思います。 弊害といえば遠くがぼやけて違和感が増すくらい。 逆に近くを見るのが楽になります。(老視矯正の原理です。遠視も近くを見るのは苦手です。) やはり直接検査に携わっていないと全てが想像の域を出ません(笑) 医師の間違いということもあるかもしれませんからどうしても不信感を拭えないのでしたら病院をかえるしかないでしょう。 断言はできませんがお話の内容からでは病院側が『明らかにおかしい』という点は私には見当たりません。 まとまりがなくなってきましたのでとりあえずこの辺で。 また何でもきいてください。
お礼
r_duranさん、度々の回答ありがとうございました。 正直、大人の視力矯正と同じ感覚で考えておりました。青天の霹靂 のような話(この子は目が悪いんじゃないかという懸念を持ったこ とすら無かった)の上、素人にとってはそんな思考ができるはずも なく、何だか分からないままにやっていたのが現実でした。 「三歳で判明したことがどれだけラッキーか」ということを、妻と 二人胸に刻み、Drと連携しながら前向きに取り組んでいきます。 ありがとうございました!!
元眼鏡店の店長です。 医師から説明があったかと思いますが、不同視でまずいのは良い方の目でばかりでものを見てしまい悪いほうの目はどんどん感度が悪くなってしまうことでしょう。 (両眼視の状態でも、です。) そのため悪いほうの目を積極的に使って視能力の向上を図っているのです。 この治療で『+7.0Dが+2.0Dになる』というようなことは無いと思われますが(遠視が大幅に無くなる)、感度の悪い目は眼鏡をかけても視力が向上しなくなります。 弱視の状態ですね。 でもまだ小さいから遠視大幅減の期待はできるかも。 だいたい視能力の発達は6歳頃までかかるといわれていますからやはり今のうちがいいのでは? 3歳ではなかなか聞き分けの無い年齢ですが、そこをご両親が頑張って サポートして治療を続けるべきと思います。 左右の度数差が6.0D以上ありますからキツイ不同視ですが、syupapaさん の文章の中で分からないことがひとつあります。 『度が合っていないレンズで治療効果があるのか・・・』と書かれていますが、度があってない(おそらく弱い)というのは医師からきいたのですよね? お子さんがはっきり見えないからsyupapaさんが弱いと判断しているのじゃないですよね? 眼鏡の常時装用を指示されていますから両眼視の違和感を軽減するための、左眼を弱める処方と思いますが定石通りですよ。 それでも左右差は『弱めたのか?』と思うほど大きいですから眼鏡装用で両眼視したらきついでしょうね、これだけ差があると。 慣れるのが大変だったのではないですか? とにかくできるだけ左目を使うのは悪くないと思います、多少度が低い眼鏡で あっても。 最初から完全矯正を装用するのもつらいですからね。
補足
早速の回答ありがとうございます。 質問が言葉足らずでした。 今回の質問の趣旨は、 1 両親は治療を続けることを否定しているのではないこと。 2 度が合っていない(と感じている)のは、子の訴えと、 それに基づく家庭での簡単な検査からであり(結果は質問に 書いたとおり、とても0.01ではないほど見えている様子)、 左目にとって度はきつすぎるのではないかと考えていること。 なお、子は眼鏡をかけることは抵抗なくどちらかと言えば 積極的に取り組んでいるぐらいである(幼稚園や近所の方々 にも支えていただいている証なのですが)が、アイパッチを 併用すると極端に嫌がる(アイパッチを貼ると裸眼の方がよ く見えるといい、親もそのように感じる。)ため、その思い を強くしていること。 4 そもそも、病院での視力測定では、子が視標を見ようと せず(初めての場所で、眠たいという中での検査)、視力に 限って言えば結果が信用できるものでないこと。つまり元々 もう少し左目の視力はあったのではないかということ。 5 医師からは当初、「眼鏡で左右差をなくし、同じように見 える状態に近づけて左目を積極的に使うことにより成長を促 すために眼鏡を常用する」旨の説明であったが、今回「ボヤ ッとしか見えていなくてもそれでよい」と医師の説明を受け 矛盾があると感じていること。 です。眼鏡の度が合わなくなってきたのでは、と感じています。 度数の変更がないまま治療を続けても適切なのでしょうか。 御教授願います。
お礼
sonorinさん、どうもありがとうございました。 非常にわかりやすく、懇切丁寧に御教授いただいて感謝×2です。 正直、大人の視力矯正と同じ感覚で考えておりました。青天の霹靂 のような話(この子は目が悪いんじゃないかという懸念を持ったこ とすら無かった)の上、素人にとってはそんな思考ができるはずも なく、何だか分からないままにやっていたのが現実でした。 この説明を最初にDrからいただいていたら、と思えるくらい目か ら鱗!な回答でした。 「三歳で判明したことがどれだけラッキーか」ということを、妻と 二人胸に刻み、Drと連携しながら、前向きに取り組んでいきます。 ありがとうございました!!