殺人罪の量刑について

質問

殺人罪の量刑ってどうやって決まるのでしょうか。
山口県母子殺害事件は無差別だから死刑か無期なのですよね？
逆に、二人の子供の病気を救うために、母親の同意を得て、母親が腎臓を二人の子供に提供する手術を医師が行ったような場合は、無罪になる場合はありうるのでしょうか？

回答No.3

yakyutuku

腎臓二つとったって、透析すれば普通死にませんがな。例示のケースですが、これを肺か何かに置き換えて考えると、責任能力は当然あるでしょうから無罪は無理です。違法性を否定する理由が有りません。情状酌量しても減刑の余地があるだけです。死ぬのが当然わかっていたのですから、殺人罪か同意殺人罪となるでしょう。殺人罪なら最低五年の懲役
（裁判官の判断でさらに軽くもできるようです）、同意殺人なら最低六ヶ月以上の禁固です。被害者からの依頼、子供の救命という大きな情状酌量要件はありますが、医師は国家資格に基づく重い責任がありますので、実際に情状酌量が大幅に認められるかは難しいでしょう。

回答No.2

noname#35478

どの裁判でも同じですが、一に判例を最重視します。
二が被害者心情ですか。大きな事件であれば二と同列で世論も加わります。
情状、加害者の状況などが最後に来る感じですね。

無差別殺人という罪名は特にありませんが、殺人罪は死刑、無期、または５年以上の有期懲役ですから、そのどれかに当てはまれば違憲ではないということになります。ただ５年以下が出来ないわけでもありません。そこは裁判官の裁量です。
最高刑だろう、情状酌量しても無期だろう、とこれまでの判例から言われていることです。

ちなみに、医師はおそらく業務上過失致死、または重過失致死について問われる可能性が出てきます。腎臓が二つなければ死ぬことがわかっているので、殺意があったと言えばあった、だったら殺人罪じゃないかと思われるかもしれませんが、「殺すつもりではなく生かすつもりだった」けど結果母親は死んでしまったというわけなら、殺人罪は問えません。
死ぬことが分かっている手術を施すことが、医療と取られるか、医師の「驕り」と取られるか…　無罪は難しいかな、と正直思います。

ちなみに母親が生きながらえている場合を想定した場合は、業務上過失致傷、重過失致傷のいずれかに問われる可能性が出てきます。

回答No.1

miki-mikii

無差別殺人が無期か死刑と決まったわけではありません。本件事案の犯情から判断するのであって，被告人に有利な情状が多数あれば，量刑が下がることだってあります。
　山口県母子殺害事件は弁護人が被告人の犯行時の責任能力を争っているのであるから，裁判所が審理の結果，犯行時被告人が心神喪失状態であり責任能力がないと認められれば，無罪になる可能性だってあるんですよ。
　医師の医療行為は原則として，正当行為として刑法上違法性が阻却されますが，行為の態様が医療行為として認められる社会的相当性を逸脱している場合には，傷害罪に当たることにもなります。
　また医療倫理上のガイドライン違反等の場合には刑事罰ではなく別途処罰されることもあるのではないですか。