日本全国の固定電話回線は、一定のエリアごとにNTT東日本/西日本の受持ち電話局の交換機に1加入者づつ直接繋がっています。
(NTT民営化後は“電話局”や“加入者”とは言わないのですが、便宜的に昔の名称で記します)
加入者回線は、昔はメタル回線(1対の銅線)でしたが、最近は大きなビルやマンションには光ファイバー回線(デジタル)で多重化して引き込み、そこでメタル線(アナログ)に変換・分岐する方法が増えています。電話局から離れた地域などには屋外に設置された特殊な装置まで光ファイバーで引いているケースもあります。ただし、論理的には加入者ごとの個別回線です。
この加入者回線を収容している交換機を「群局」と言います。(基地局とは言いません)
同一都道府県内の通話(ある群局と他の群局との間の通話)は、NTT東日本/西日本が都道府県ごとに設置した「区域内中継局」を経由して接続されます。
この区域内中継局は、全国に54局あります。(北海道×5、東京×2、静岡×2、福岡×2、他の府県×1)
都道府県をまたがる通話は、NTTコミュニケーションズが設置した「特定中継局」を経由して接続されます。
この特定中継局は全国に7局あります。(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡)
発信元の電話機から相手の電話番号をダイヤルすると、群局の交換機が電話番号に基づいて接続先を探して接続します。都道府県内の通話や都道府県外の通話は、経由する中継局・特定中継局の中継回線を探して繋ぎます。どこに接続するかは電話番号だけで決まります。
NTT以外の固定電話会社や携帯電話会社との間は、「関門交換機」を経由して相互に接続されます。この場合も、どこに接続するかは電話番号で決まります。
なお、群局・中継局・特定中継局・関門交換機間の中継回線は、マイクロウェーブや光ファイバーで接続されています。すべてデジタル多重化されています。通話・通信用の回線は、接続制御用の信号回線とは別に張り巡らされています。
相手の電話番号だけで世界中の電話が正確に繋がるのは、郵便物が相手の住所を書いただけで正しく届く仕組みと同じようなものです(正確に言えば色々な違いはありますが)。
補足
>その芯線、一本一本が各家庭にに引き込まれています そうなんですか。知ることができてよかったです! また 基地局ではこの回線は いつ使って 何時間話したか などという情報も管理されてるのでしょうか?