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メモリーカードの最大記憶容量
SDHCカード、メモリースティックPro(HG)Duoとも最大32GBまで理論的に作ることができるそうですね。 なぜHDDと違って最大容量が既定されているのでしょうか?一気に100GB以上のカードを作ってくれればいいのに…と思うのですが。 また毎年2倍ずつ容量が増えているみたいですが、なぜそうなっているのですか?HDDと違って進化が遅い気がします。 またタイトルとは内容がずれますが…メモリーカードにも寿命はあるのでしょうか?HDDと違ってクラッシュはないので安全と謳われてますが。壊れるとしたらどういう理由と機序で壊れるのかなと疑問に思いました。
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Q/なぜHDDと違って最大容量が既定されているのでしょうか? A/既に回答があるようにHDD(ハーディディスクドライブ)にも壁はあります。まあ、今のユーザーの多くはその壁の1つでも知っていれば凄いことですが・・・私は、最初の壁より以前から使ってきましたが、容量の壁というのは全てディスクの番地付け(アドレッシング)定義が枯渇するために発生するものです。 データを保存するにはデータのどの場所に保存しているかという定義を行わなければいけません。定義を行わなければ、どこにデータがあるかを探すのに恐ろしい時間がかかり全領域を読む必要が出てくるかもしれませんし、前後のデータの識別も出来なくなります。 そのため、ディスクは番地としてシリンダー、ヘッド、セクターの3つから番地を作っているのです。これは、BIOS(Basic Input Output System)により定義されており、ここで何桁の数値まで使えるかも決まっています。 尚、これを無限にすることはできません。無限にするということは、CPUの計算桁数を超える番地付けを行うことを意味しますから、番地が限りなく増えることになり、その定義通りにプログラムをロードするとメモリが溢れます。また動作速度の低下を引き起こしたりオーバーフロー(桁あふれ)を起こしコンピュータは停止してしまいます。そのため、必ず定義が必要になるのです。 尚、SDHCの定義は、32GBを最大にしその後は再定義を行うための措置と思われます。SDカードはSecure Digital Memory Cardで、最新のセキュリティ技術を搭載しているのが売りです。SDカードには音楽や映像も保存できるように著作権保護エリアがあり、それはCPRMに準拠しています。 この領域はセキュリティ保護の必要な映像や音楽のためだけに使われます。 その容量はディスク容量毎に定義されており、2010年以降その定義を見直す可能性もあることから32GBまでとしたというのが一つ考えられます。 最も大きな要因は次の点です。NTFSのような1ファイルの容量制限のないファイルシステムを採用するのが目的でしょう。少なくとも、FAT32を用いるSDHCはWindowsXP/Vistaではフォーマットコマンドの制限から64GBでフォーマットできません。FAT32は理論上2TBまでフォーマットできるが、現実にはWindows9xで137.4GB、Windows2000/XP/Vistaで32GBまでです。 これでおわかりでしょう。SDHCで定義される32GBはWindowsNT系OSにおけるFAT32の制限値であり、さらにセキュリティ機能の見直しなど小さな定義変更なども2010年という節目にしてしまおうと考えていると思われます。 尚メモリカードは、2のべき乗で容量が増えます。(64GBの次は128GBかまたは96GBになるかな?)これは、半導体デバイスの製造開発効率の都合によるものです。(メモリでも128MB/256MB/512MB/1024MB=1GBとなるのは、その理由によります。メモリは他にもプログラム設計上の理由もある) Q/また毎年2倍ずつ容量が増えているみたいですが、なぜそうなっているのですか? A/まあ今の速度で容量が増えるのは後5年~10年でしょう。その次は相変化素材や光素材でも使わない限り容量は増やしにくくなるでしょう。 これも、既に回答がありますがムーアの法則に基づきます。 ただ、限界が見えつつあるのでその先にある相変化技術や光技術などがうまく機能しなければ、2015~20年に容量の増加は止まる可能性も高い。 Q/HDDと違って進化が遅い気がします。 A/HDDの進化はヘッドの進化によってもたらされました。現在は若干技術的な問題点から進化が鈍化していますが、消費者がそれほどまで求めれば後1000倍にはなるとも言われます。99年に10GBだったハードディスクは2004年には500GBになりましたからね。5年で50倍。ただそこからは鈍化し、現在は1TBが最大。今後2年で2TBを目指す予定です。これは、半導体とは全く別の技術ですから、違うのは当然です。 Q/メモリーカードにも寿命はあるのでしょうか? A/電子の移動を使うため、劣化は発生します。また、記憶保持に関しても永久的に保持できる媒体ではありません。何故か?電子がどこかで逃げるようなことがあればデータが消えるためです。恒久的に絶縁された環境で電子を止めておくことができるかというとその保証はできません。 記録には電子を閉じこめなければいけませんからね。閉じこめるためには入り口があり、その入り口があるということは体全体が出なくとも手が出る程度でも隙間もあるでしょう。檻に閉じこめれられて出たければ人間ならば、頭を使い少しずつ同じ場所に衝撃を与え壊すでしょう。 同じことをすれば電子も逃げることができます。 これがメモリカードの限界になる。最先端のMRAM/FeRAM技術では数千万回~10億回の読み書き特性と従来の数倍のデータ保持製があります。これらは絶縁技術の進化などによって電子の逃げ道を減らした成果といえます。 尚メモリカードは半導体ですから、熱やほこり、過剰な電圧に弱いという特性があります。電圧が掛かるとメモリセルが破壊されたり、絶縁体が破損しビットエラーの原因や読み書き不良になります。 ほこりは、湿気と一緒になり結露することでショートすることがあります。また、熱はコンデンサの劣化を招き整流ができなくなり電圧不良と同等のことが発生する可能性があります。
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- Werner
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> なぜHDDと違って最大容量が既定されているのでしょうか? HDDにもファイルシステムやインタフェースの仕様による最大容量の制限はありますよ。 (無限というのはあり得ないですね。制限がペタバイトオーダーとか実用上ほぼ無限と見なせるみたいなのはありますが。) むしろ、HDDは歴史的にはかなりたくさんの「容量の壁」を経験しています。 http://www.tadachi-net.com/pc_info/ide.html ファイルシステムがFAT16だったSDカードの最大容量は ファイルシステムの制限により2GBでしたが、 SDHCカードでファイルシステムがFAT32になったことで2GBは無くなりました。 FAT32というファイルシステム自体は32GBよりはるかに大きい容量を扱えるはずなので なぜ32GB制限なのかは分かりませんが、 たぶんファイルシステム以外の所で制限されているのでしょう。 (インタフェースのアドレッシングビット幅とか) > また毎年2倍ずつ容量が増えているみたいですが、なぜそうなっているのですか? たまたま、技術の進歩のスピードがその程度だったからです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87 > HDDと違って進化が遅い気がします。 HDDも1年で2倍程度でしたから同じくらいですよ。 というか、私は最近のフラッシュメモリの容量増加速度にはただただ驚くばかりなのですが、 これで遅いですか^^; (初めてデジカメを使ったころは32MBのメモリカードが数千円でしたしね。) > メモリーカードにも寿命はあるのでしょうか? フラッシュメモリなので書き換え回数には限界があります。 だんだん改善されてはいるでしょうが、 まだHDDの様に頻繁な読み書きをするには向いていないようです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA
お礼
>フラッシュメモリなので書き換え回数には限界があります。 >まだHDDの様に頻繁な読み書きをするには向いていないようです。 フラッシュメモリは欠点のない理想のものと思っていたので 意外でした。 非常に分かりやすい説明有難うございました。
お礼
>尚メモリカードは半導体ですから、熱やほこり、過剰な電圧に弱い >という特性があります。電圧が掛かるとメモリセルが破壊されたり、 >絶縁体が破損しビットエラーの原因や読み書き不良になります。 今まで丈夫だと思い込んでたこともあり、SDカード(デジカメ用)を雑に管理してきました。今後は気を付けます。 少々難しかったですが、どんな本や解説サイトよりも有意義な解説でした。有難うございました。