- ベストアンサー
ワールドキャッシュとインターナショナルカードについて
オーストラリアに1年間留学を考えています。 そこで、「成功する留学」などの本を読むと、よく(シティーバンクの)ワールドキャッシュを利用する人が多いと書いてあります。 そこで私も、そのワールドキャッシュの利用を考えていたのですが、最近調べていたところ、東京三菱UFJにはインターナショナルカードという似たようなカード発行をしているとも知りました。両者の違いは何なのでしょうか? また、留学のため日本にも銀行口座の解説・クレジットカードの発行も考えています。そのため、インターナショナルカード、銀行口座開設、クレジットーカード発行を東京三菱UFJにすれば、何かしらの利点があるのではないか、とも考えています。 経験者のみなさまのお知恵をどうかお貸しください。お願いします。 (渡航日が今月末ですので、クレジットなどの発行を考えて、お早めに回答をお願いします)
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
海外のATMで現地通貨を引き出せるキャッシュカードを「インターナショナルキャッシュカード」「国際キャッシュカード」などと呼んでいるのはご存じの通りです。基本的な機能は同じで、レートと手数料の計算がカードによって多少異なります。 ただし三菱東京UFJ銀行は旧東京三菱店、旧UFJ店とも国際キャッシュカード(同行での呼称は「インターナショナルカード」)の新規発行を終了しています[1-3]。従ってこれから三菱東京UFJで国際キャッシュカードを作ることはできない、ということです。 他の銀行で国際キャッシュカードを発行しているのは、シティバンク銀行、新生銀行、三井住友銀行などです。 [1] http://www.bk.mufg.jp/tsukau/kaigai/index.html [2] http://www.bk.mufg.jp/info/btm/050812.html [3] http://www.bk.mufg.jp/info/allone_20060823.html シティバンク銀行が「海外ATMで現地通貨を引き出せる」と宣伝しているサービスには、「ワールドキャッシュ」と国際キャッシュカード(シティバンクでの呼称は「バンキングカード」)の2種類があります。この2つのサービスは似通っているため混同されることもしばしばですが、以下のような点で違いがあります。 「ワールドキャッシュ」ではシティバンクに口座を作る必要はありません。シティバンク側が開設している専用の口座に予め資金を振り込んでおきます。海外ATMで現地通貨を引き出すと、振り込んでおいた資金からその分が引き落とされます。また最初の発行時に1,050円、その後の利用の都度200円の手数料が必要です。適用レートそのものは「バンキングカード」と同じです。 「バンキングカード」はシティバンクに口座を作るとそのキャッシュカードとして自動的に発行され、そのまま海外ATMでも利用できます。引出した現地通貨の分は日本円普通預金口座から引き落とされます(仮に外貨普通預金を持っていても、そこから引き落とされるわけではないです)。カード発行時の手数料や利用の都度の手数料はかかりませんが、預金残高が一定の基準を下回ると「口座維持手数料」(月2,100円)を徴収されます[4]。 [4] http://citibank.co.jp/info/service.html 次なる関心は「それぞれのレートはどのように決まるのか」ですが、その前に為替用語をいくつか説明させてください。 ・銀行間レート 外国為替市場において文字通り銀行間の取引きに用いられるレート。顧客はこのレートでは取引きできず、外貨を売るにしても買うにしても必ずいくらかのマージンを払うことになる。新聞やテレビなどで報じられているレートは特に断りのない限りこの銀行間レート。 ・公示仲値(TTM) 銀行間レートは常時変動しているので、これを窓口での取引基準に使うと処理が煩雑になる。そこで銀行はこれに代えて「公示仲値」というものを定めてその日の取引の基準レートとする。公示仲値は各銀行が独自に定めるので銀行の間で完全には一致しないが、銀行間レートを参照して定めている以上、自ずとある範囲内に収まる。 ・クレジットカード会社が定めるレート クレジットカード会社も毎日、外国為替市場や各国経済の動向を読みながら通貨間の換算レートを決定する。このレートは銀行間レートや公示仲値と同じとみなして差し支えない(*1)。 両替法や送金法の損得は「銀行間レート/公示仲値/クレジットカード会社が定めるレート」からどれだけ上乗せがあるかで比較すると分かりやすいです。 【国際キャッシュカード類】 国際キャッシュカードのレートは実はそれほどよくないのですが、送金手数料はかからないので小額だけ引出したい場合などには適します。引落し額の計算は以下の通りです。また以下に記した手数料のほか、現地ATMの設置者やネットワーク設置者が別個に利用手数料を徴収する場合もあります。 (1)シティバンク銀行 バンキングカード[5] 現地通貨利用額を所定のレート(公示仲値に準ずると考えてよい)で米ドルに換算、さらにその米ドルの金額を米ドルのTTS(TTM+1円)で日本円に換算します。これに3%の手数料を換算した額が引き落とされます。現在の米ドルのレートですと合計で3.8%ほどの上乗せです。利用の都度の手数料はありません。 [5] http://www.citibank.co.jp/service/overseasuse/index.html (2)シティバンク銀行 ワールドキャッシュ[6] レートの計算はバンキングカードと同じ(約3.8%加算)ですが、カード発行手数料1,050円と利用の都度の手数料200円がかかります。 [6] http://www.citibank.co.jp/wcc/index.html (3)新生銀行[7] VISAインターナショナル(VISAカードの元締め)が定める通貨間換算レートに4%の手数料を加算します。利用の都度の手数料やカード発行手数料は不要です。 [7] http://www.shinseibank.com/atm/riyou_kaigai.html (4)三井住友銀行[8] VISAインターナショナルが定めるレートで日本円に換算、これに3%+210円の手数料を加算します。引出額がだいたい2万円を超えると、新生銀行やシティバンク銀行より有利になってきます。カード発行手数料は1,050円です。 [8] http://www.smbc.co.jp/kojin/sonota/cash/naiyo.html (5)みずほ銀行[9] 接続手数料を1%加算し米ドルに換算、その米ドルの額をTTM+4円のレートで日本円に再換算し、さらに1回210円の手数料を加算します。カード発行手数料は1,050円です。換算レートが悪い上に接続手数料まで上乗せされるので他行より不利です。 [9] http://www.mizuhobank.co.jp/start/international/index.html 次の二つは厳密には国際キャッシュカードでないのですが、同様の使い方ができます。レート的にも国際キャッシュカードより有利です。 (6)スルガ銀行 VISAデビットカード[10] 口座残高の範囲内でクレジットカードと同様に使えるカードです。現地でお金を引き出す場合はキャッシングの扱いになりますが、即時に口座から引き落とされますので利子は発生しません。VISAインターナショナルが定めるレートに1.63%の手数料を乗せて現地通貨額を円貨に換算、これに利用の都度の手数料210円を加算して口座から引き落とします。 カード発行手数料は無料ですが、送金に使う場合はカードをもう1枚作って日本に置いておくことになります。スペアカード発行手数料は525円です。 スルガ銀行はその名の通り静岡県東部を地盤とする地方銀行ですが、口座開設は郵送で申込むことができ、またセブン銀行始め提携ATMは多いので静岡県以外にお住まいでも利用は可能です。 [10] http://www.surugabank.co.jp/surugabank/01/05/11/0105112000.html (7)日本郵政公社+セゾンカード 郵貯チェックカード[11] これも(6)と同じデビットカードです。キャッシングの場合、VISAインターナショナルが定めるレートに1.60%の手数料を乗せて円貨に換算、さらに利用の都度の手数料200円を加算した額が引き落とされます。 なお引落し口座(郵便貯金口座)に対し、利用枠の設定(特定保留)の手続きが予め必要です。保留の手続きは日本の郵便局で行います。 [11] http://www.saisoncard.co.jp/lineup/ca079.html 【国際送金】 日本の銀行からの送金時に適用されるレート(対顧客電信売レート、TTS)は、上記の公示仲値(TTM)から1豪ドルあたり2円~2円50銭上乗せが一般的です[12]。郵便局は表に載っていませんが2円です。またシティバンク銀行と新生銀行は1円です。送金手数料は1回4,000~5,000円くらいです。 このほかに中継銀行や受取り銀行が手数料を差し引く場合があります(*2)。その可能性があることはほとんどの送金法で共通です。 [12] http://www.yuiis.net/ja/bank/intl/exchange/rate.html (8)シティバンク銀行(送金) 豪ドルTTSの設定はTTM+1円で他行より有利です。送金手数料は4,000円ですが、口座残高が100万円以上あれば2,500円になります[13]。インターネットバンキングでの送金はさらに500円割引かれます。 ただし海外送金はシティバンク銀行に口座がないと利用できません。また口座残高が一定基準を割ると口座維持手数料(2,100円/月)[4]がかかるので、ある程度の預金を置いておける場合に限って適する方法です。 [13] http://www.citibank.co.jp/cbol/charge/index.html (9)新生銀行(送金) TTSはTTM+1円でこれも有利な設定です。送金手数料は以前は2,000円と安かったのですが、今は4,000円に上がっています。送金額によっては郵便局より有利にもなり得ます。 (10)日本郵政公社(送金)[14,15] 豪ドルのTTSはTTM+2円。送金手数料は2,500円で銀行よりは安めです。口座宛て送金(払込為替、電信為替)のほか住所宛て送金(通常為替)も可能ですが、オーストラリアでは後者でも為替証書を銀行に持ち込んで自分の口座に入金することになり、どのみち口座開設が必要です。 以前は送金手数料が数百円程度からと非常に安く根強い人気があったのですが、2006年4月から送金手数料が大幅に上がり最安とは言えなくなりました。 [14] http://www.yu-cho.japanpost.jp/s0000000/ssk20100.htm [15] http://www.yu-cho.japanpost.jp/s0000000/ssk20574.htm (11)JCB「送金名人」[16,17] クレジットカード会社のJCBが提供しているサービスで、手数料の安さが最大の特徴(1回525円)です。送金時のレートは「提携銀行の為替レート(おそらくTTM)に1.60%加算」で、今の豪ドルのレートならTTM+1円50銭ほどですから銀行送金と比べても遜色はないかむしろ有利です。 利用目的が留学生への仕送りに限られる、送金者は留学者の3親等以内の親族に限られる、対象国は限定されているなどの制約はありますが、電話一本で送金でき手数料も安いので悪くない方法です。またオーストラリアなら対象国に含まれているのでこの点の問題もありません。最初にIDカードの発行が必要でその発行手数料は525円です。 [16] http://www.jcb.co.jp/soukin_meijin/ [17] http://www.jcb.co.jp/soukin_meijin/shousai.html (12)ロイズTSB銀行[18] イギリスに本拠を置くロイズTSB銀行が"Goロイズ"という送金サービスを行っています。送金手数料は1回2,000円で安めの設定です。送金時のレートですが豪ドルではTTM+約1円80銭と見受けられました。 [18] http://www.golloyds.com/jp/service/index.php (13)KVB昆侖[19,20] オーストラリアではKVBの送金サービスも有名です。レート[19]を確認してみましたが1豪ドルあたり70銭程度の上乗せで、レート自体は有利と考えて良いと思います。 問題はKVBに円送金する際の手数料です。KVBへの送金は日本の適宜の銀行から行うことになりますが、同じ海外送金でも「円資金を持ち込んで豪ドル建てで送金」と「円資金を持ち込んで円建て送金」では、手数料が一般に異なります。 資金の入金が送金に用いる通貨と同じ通貨でなされる場合、「リフティングチャージ」と呼ばれる手数料がかかるのです。日本円を持ち込んで円建てで送金する場合はまさにこれですし、米ドルの外貨預金から資金を振り替えて米ドル建てで送金する場合も該当します。リフティングチャージは送金額の0.05%くらいですが最低額が決められていて、送金額が少ない場合でも1,500円~3,000円くらい徴収されます。 KVBでもこのことは承知していて、円送金で余分にかかる手数料(リフティングチャージ)が、KVBと邦銀とのレート差分より有利であることを確認してKVBのサービスを利用するよう、注意喚起しています。この辺りの事情は[20]でも詳しく説明されています。[20]はKVB以外のサービスについても参考になることが多いです。 [19] http://www.kvbkunlun.com/WebSites/jp/soukin/rate/rate.aspx [20] http://aplac.info/gogaku/faqmoney.html 【キャッシング】 (14)クレジットカードによるキャッシング 厳密には送金ではないのですが同様の役目を果たせます。レートは冒頭の「クレジットカード会社が定めるレート」そのままで、これに利息が加算されます。利率は昨今引き下げられる傾向にあり年利で15~25%が目安です。 利用日から引落し日までは25~55日くらいですので、利息としては1.0~3.8%程度を払う計算になります。金額によっては送金や国際キャッシュカードより有利です。 「利息のほかに海外利用に伴う手数料1.6%が加算される」と主張する人もいますが、それは過去の計算法です。今は上記の利息分が上乗せの全てです。現地ATM設置者が利用手数料を徴収する場合があるのは国際キャッシュカードと同じです。 【まとめ】 ・三菱東京UFJは国際キャッシュカードの発行を既に停止しているので、国際キャッシュカードを作るなら他の銀行を利用することになります。ただし国際キャッシュカードのレートは一般にはよいとは言いにくいです。 ・両替法や送金法に絶対の正解はないのですが、手数料を節約したい場合はJCBの「送金名人」あたりを検討されると良いでしょう。 *1 私の過去のデータでは、銀行間レートとの乖離は通常で±0.4%以内、為替の変動が激しい局面でも±1.0%で収まっています。 *2 中継手数料や受取手数料について「どんな場合にいくらかかるか」の知見はあいにく持ち合わせません。送金元銀行と受取り銀行の組み合わせでも変わってくるという事情もあります。
その他の回答 (2)
どちらも「日本で入金しておき、外国のATMで現地通貨で引き出せる」点は同じです。 大まかには ワールドキャッシュ→「海外引き出し専用のカード」 インターナショナルキャッシュカード→「日本・海外両用のキャッシュカード」 と分けて考えれば良いと思います。 ワールドキャッシュは海外両替カード。 別途専用の口座を作り、日本で日本円を入金しておいて、現地で現地通貨で引き出せます。 インターナショナルカードは日本海外両用の国際キャッシュカード。 自分の銀行口座のお金を日本でも海外でも引き出せる。 (預け入れは日本でのみ可能。海外では不可) シティバンクでワールドキャッシュ口座でない普通の銀行口座(日本円普通預金口座と外貨普通預金口座がセットになっています)を開設すると、お金を一定額以上入れておかないと口座維持手数料が2100円かかります。 No.2さんの説明に詳しいですが、これはどちらかというと「インターナショナルキャッシュカード」の部類です。 専用の別口座でなくて、フル機能の普通の銀行口座ですから。 ワールドキャッシュ(海外両替カード)の説明 http://www.citibank.co.jp/wcc/index.html http://www.citibank.co.jp/wcc/q_a.html http://www.citibank.co.jp/wcc/account.html 三菱東京UFJ銀行のインターナショナルキャッシュカード http://www.bk.mufg.jp/tsukau/kaigai/itncard/index.html あと細かいことを言えば、シティバンクは預金保護機構に入ってないので、破綻した場合の保証というのが日本の銀行のようにはありません(^^;
- wesby88
- ベストアンサー率45% (5/11)
銀行が違うから名称も違う、というだけで、キャッシュカードとして海外で現金を下ろすと言う目的であるならば基本的に差はないと思います(手数料には若干差があります)。 私はMUFJのカードを持っていますが(現在アメリカ在住)、周囲の日本人は確かにcitiを持っている人が多いです。ほとんどの人は、「citiだけがそのような海外キャッシュカードサービスを行っていて、他の銀行でも類似のサービスがある」と言う事を単に知らないだけのようです。 なお、ATMは現地でもすぐ見つかります。 為替レートや1回あたりの引き出し手数料に目をとられがちですが、銀行によっては預金残高によって口座維持料がかかる場合などもありますので、留学等長期間の利用を考えておられるなら、自分のスタイルにあったものを総合的に選ばれる事をお勧めします。 参考URLは少し古いですが、参考になると思います。
お礼
たいへん遅くなってしまい申し訳ありません。 今回は、3名の方が詳しく説明していただいたおかげで、スムーズな行動をとることができました。 本当にありがとうございました^^