実際にWTFテコをやっている者です。
テコンドー(特にWTFルール)では、ガードはしてはいけないというわけではないのですが、あまり奨励されていません。よほど微妙な距離でクリンチに逃げることもバックステップでかわすこともできないときに使用するよう指導されます。
これは、テコンドーがポイント制競技であることと関係していますが、特に中段への攻撃の場合、ポイントを加点するかどうかの基準は、防具に攻撃が当たったときの「パンッ」という音がするかどうかが一つの基準になっています。
この音がしないような蹴り方(横蹴りや前蹴り、後ろ蹴りなど)があまり使用されないのは、このこととも関連しています(これらの蹴りでは、ダウンがとれればポイントになるというのが普通です)。
逆にいえば、審判に見えにくいところで「パンッ」という音がしてしまうと、それがたとえガードしたものであってもポイントとして加点されてしまう可能性があるのです。
普通、審判は主審1人と副審3人(うちの道場の場合なんで、流派とかによって違うかもしれません)で行われますが、副審3人はポイントのカウントの係で手に「早押し機(クイズで使うやつ)」のようなリモコンのようなものを持っています。これを3人のうち2人が同時に押すとポイントが加点されます。
で、ガードするときは非常に身体に近い位置でガードすることになり、結構見えにくかったりするので、ポイントが入ってしまうことが結構あります。まだ、日本における審判の技術が低いことも原因なんですが。
>カウンター狙いでやってることなのでしょうか?
これも一つの理由としてあります。ガードしている距離というのは、既に相手が一歩踏み込んでいる分、蹴りの距離ではありませんので、普通は相手が踏み込んでいる分を一歩後退して、自分の蹴りの距離にする(反撃しやすくする)という手がとられるのです。
このほか、ガードしている距離というのは、「バンダルチャギ」という蹴り(半月蹴りという名前がありますが、ちょっと日本語ではわかりにくい。横から足を回して脳天蹴りを蹴るような感じ)の距離でもありますので、そこから退避するという意味もあります。
お礼
ご解答ありがとうございます そのように採点をしているとは知りませんでした。 前蹴りなどの直線的な蹴りが多様されないのはそのためだったんですね