車庫入れは苦手、難しいものとお考えの方は多いものですが、ちょっとした考え方ひとつで実に簡単に出入りできるものです。
◎車庫入れのコツを書く前に・・・まず、バックする時でも、前進する時と同じで、「曲がりたい方にハンドルを切ればよいのだ・・・・」ということをしっかり理解しておいて下さい。案外このことをしっかり頭に入れていない方が多いのですが、このことを知っているだけでバックをすることに安心感が生まれます。
それでも・・・と言いたい方、バックの際にしっかり後ろを向いていないことと、身体をしっかり固定していないこと、このふたつがバックを難しくしています。しっかり後を向いて身体を固定してバックすればかなり前進と同じ感覚で方向を決められるはずです。ただし、クルマというものは、バックの際には前進の時よりも小回りするということも覚えておいて下さい。
さて、車庫入れのコツですが、バックして車庫入れをする時に気をつける点は、基本的に、段階を追って順番に行うたった4つのことしかないのです。
◎まず第一段階は・・・車庫入れする際に、ハンドルを切ってカーブさせながらバックする際に、カーブの内側になる側のクルマ(塀や電柱といったものも)に出来るだけ近づけるということです。
たとえば、走ってきて左側に空いたスペースを見つけたという場合は、まず、空いたスペースの、その「すぐ先隣りに止まっているクルマ」に出来るだけ近づけること、まずこのことに慣れて下さい。
うまく近づいたら、そこで思い切って右にハンドルを切ってから止まって下さい。この時、あなたのクルマは「すぐ先隣のクルマ」の真正面で45度前後のナナメになった位置で止まっているはずです。この角度が大きいほど後が楽になります。
この位置で止まる直前にハンドルを真っ直ぐに戻してください、慣れてくると次に必要になる左にハンドルを切ってから止まれるようになりますが。
◎第二段階は・・・左にハンドルを切りながらバックし始めます。ここで気をつけるのは「左側の先隣りに止まっているクルマ」に接触しないように気をつけることです。
コツとしては、バックミラーを左隣りのクルマが見えるように調整して、左隣りのクルマとの間隔を見ながら出来るだけゆっくりバックさせることです。
とりあえずは、出来るだけ近づけながら、それでいて接触しなければいい・・・といった感覚で結構です。バックミラーを見ていれば、接触しないで入れる・・・という感じが読み取れるはずです。ここがうまく行ったら、あとはもう左隣りのクルマと接触することはないはずです。
◎第三段階は・・・左側は大丈夫と分ってからのことです。今度はすぐ、素早く窓のガラスを下ろして右後を自分の目で見ることです。今度は「右隣りのクルマ」に接触しないように気をつけるのです。
もし、いくらハンドルを切り足しても「右隣りのクルマ」に接触してしまう・・・という時には、一旦止めて、一度前に出しながらハンドルをやや右に切り、再度ハンドルを左に切りながらバックさせます。普通の状況であれば最悪でもこの前進とバックを二度も繰り返せば「右隣りのクルマ」に接触せずスペースに入っていけるはずです。
この段階の時には、とりあえず、左隣りのクルマのことは考えなくてもいいです。左側は間違いなくすき間ができているからです。
◎そして第四段階・・・ここまで来るともうご自分のクルマはほとんど空きスペースに入っていますから、あとは位置直しだけの段階です。
隣りのクルマと平行になっているか、左右の空き(間隔)は均等になっているか、仕切りの白線に沿っているかなどを、落ち着いて確かめて下さい。
もし斜めになっていたり隣りのクルマとの間隔が均等でないといった場合には前進とバックを小さく繰り返しながら調整出来るはずです。
そして、これでいい・・・と決まったら、あとは後輪がクルマ止めに当たるか、適当な深さまで入ったこちを確認してからサイドブレーキをかけます。これで完了です。
このほか注意したいことは、本当はまだあります。
バックや前進をする際に、進路に子供や人が居ないか、クルマが進路に入って来ないかをよく確めること、これはドライバーとして当然の義務ですから。ことに、バックする際には停止するまで目を離さないということがとても大切です。
それから、あまり深くバックし過ぎてドスンと当たってしまわないように気をつけることも当然必要なことです。
こうしたことは、一度うまく行くとコツを覚えてすぐ慣れますが、最初のうちはほとんどスペースに入ったら、一度クルマから降りて、自分のクルマの位置を外から確かめるといったこともいいでしょう。
それと、よくあるのが、後続のクルマを待たせて・・・といった場合。こんな時にはとかく焦るものですが、焦っていろいろ出たり入ったりを繰り返すよりも、落ち着いて正しく、ゆっくりと段階を踏んで操作したほうがかえって早く車庫入れを完了できるもの、それまでは待っているクルマもしっかり待っていてくれる・・・ということを考えておきましょう。
あとひとつ、余計なことかも知れませんが、バックさせる際に身体をひねって後を振り返るために、とかく脚の位置がずれて、アクセルとブレーキを踏み間違えるという事故が多いということです。こんなことはアクセルもブレーキも「一気に踏み込まない」ということで防げます。ちょっと踏んでアッと思ったらすぐ脚を離せばいいのです。
これで終わりですが、右側に入る際にも、縦列駐車する際にも、基本は一緒で、まず最初は先隣のクルマに出来るだけ近づけることから始めて下さい。
お礼
他に気になっていたことまで説明して下さってあって助かりました。 本当にありがとうございました。