天皇をはじめとする皇族には姓がありません。
皇族も無制限に増えてしまえば、養うことも大変ですから、当初は大きなお寺の住職にしたりして、僧侶にしたりしていました。
僧侶は結婚しませんから、子孫はいないことになりますから、皇族を増やさなくても済みますから。
嵯峨天皇の時代に、子供たちを僧侶ではなく一般人にしてしまうという方針が出て、多くの皇子を源という姓を与えて、皇族から臣下に格下げしました。
これ以降の天皇は、子供が多すぎると源あるいは平の姓を与えて臣下にする事がままあり、彼らは貴族として朝廷に仕えます。
時代が下がると、彼らの子孫の中から武士のリーダーとして活躍するものが出てきて、有名な源頼朝・義経などは清和天皇の血を引く「清和源氏」として世に出ます。
桓武天皇の子孫で、伊勢に勢力を張ったのが「伊勢平氏」と呼ばれ、平清盛などが出ます。
源氏も平氏も嫡流以外は根拠地で呼ばれ、源頼朝の息子の実朝が暗殺された後は、足利という土地に住んでいる源氏が正統となり、室町幕府を開いた足利尊氏が出ます。
この時代になると源**と名乗るものはいなくなり、足利、新田、今川、吉良など地名を姓とするようになります。
織田信長も一時は平氏の一族で、越前織田庄出身として「平信長」と称したこともありました。