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名誉棄損等について
私は、とある釣り会に所属している者ですが、元会員がこの釣り会での年間総合優勝を10年連続で達成したとする虚偽の内容(実際には、不連続で6回優勝)を、釣り雑誌に寄稿掲載され困っています。 これにより、この同じ10年間に年間総合優勝した他の者が、雑誌を読んだ釣り仲間から、その優勝経験を疑われ、酷く名誉を傷付けられたので、虚偽の寄稿を行った元会員を名誉棄損等で訴え、同釣り雑誌に謝罪広告を出すよう要求したいそうです。 そこで、皆さんのお知恵を拝借したのです。以上のような要求が可能であるか、また可能な場合の勝算はどの程度か。この2点をお教え下さい。 以上、宜しくお願い致します。
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- BanBan99
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法的な制裁(刑事)または賠償(民事)と言う話にするには個々それなりに大層な話になると思います。 既に先人が回答なされていますが、相当な事実や損害がない場合には難しいと思います。 私も昔、個人的に名誉を傷つけられる行為にあったことがありますが、法的に争うのは結局あきらめてしまいました。 一度、市区町村などでやっている弁護士の無料相談などでご相談されるのが良いと思います。 そこまで行かなくても、当該会員を懲らしめて改めさせたい、ということであれば、その釣り雑誌の編集部に一度ご相談されてはいかがでしょうか? 釣り会の事務局名などで訂正記事を書いてもらうとかできないでしょうか? 本人と相談してもラチがあかないのであれば、その会員を会から除名するなどの手立てを考えてはいかがでしょうか? 会の規則がどうなっているか判りませんが「会または会員に迷惑や不利益を与えたものは運営委員会の裁定により除名処分とすることができる」とかの項目はあるでしょうか? なければ是非作っておきましょう。
- tadare
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最初に事実関係を整理します。 ○釣り会の元会員がこの釣り会での年間総合優勝を10年連続で達成したとする虚偽の内容を、 釣り雑誌に寄稿掲載した。(実際には、不連続で6回優勝) ○その記事の内容のため、実際に優勝した人が、釣り仲間から疑われた。 ということですね。 まず刑事事件として、名誉毀損罪は、 a)公然と b)事実を摘示し c)人の名誉を毀損した者 が処罰の対象となります。 釣り雑誌に寄稿したことから不特定多数の目に触れる状態にありa)の条件は満たします。 しかし、b)の事実の摘示ですが、釣り雑誌への寄稿内容は虚偽の自分の優勝経験であって、c)の 人の名誉を(直接)毀損する内容ではありません。 また、事実を摘示には、特定人の名誉が毀損される程度に具体的である必要があります。 つまり、b)の事実を摘示が、自己の自慢に終始し、特定の人を指し示して名誉を毀損したものに なっていません。 従って、刑事上の名誉毀損罪は成立しません。 次に民事事件として考えてみます。 あまり一般的ではありませんが「名誉権」という考え方はあります。人格権の一部です。 民法 第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた 損害を賠償する責任を負う。 同 第七百十条 他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるか を問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償を しなければならない。 と民法は規定しているので、名誉権の侵害に対しても損害賠償請求は可能です。 問題となるのは細かい要件がいくつかありそれが成立するかです。 1)加害者に故意または過失がある事 2)被害者の権利ないし利益が違法に侵害された事 3)損害が発生した事 4)加害行為と権利侵害および損害との間に因果関係がある事 の4点です。(加害者の責任能力は度外視しました。) これらを訴える側が証明しなくてはなりません。 <1)について> 雑誌寄稿者は、虚偽の優勝経験を寄稿する事で、真の優勝者の名誉権を侵害するという可能性を 認識し、そうなってもかまわないと思っていたか(故意)、またはそうはならないであろうと思っ ていた事(過失)が必要です。 また、「名誉権を侵害する事にはならないであろう」という判断に関しては、一般人が持つ注意 能力のもとで、そう判断した事が必要です。 <2)について> 侵害行為は間接的でも構わないということになっています。 虚偽の優勝経験を寄稿することで、真の優勝者は虚偽の疑いをかけられ、名誉権は侵害されています から、これは成立すると思います。 <3)について> 侵害行為と損害は別の概念なので、侵害行為によってなんらかの不利益が発生した事が必要です。 但し、財産的損害だけでなく、精神的損害も対象です。 釣り仲間から、疑いをかけられ感じた「悔しさ」や「釣り仲間からの非難の精神的苦痛」も損害に 入ります。 これも成立するでしょう。 <4)について> 雑誌に虚偽の優勝経験を寄稿すれば、真の優勝者らに対して権利侵害と損害が、「通常」発生する かを証明する必要があります。特殊な条件があって権利侵害と損害が発生したのでは不充分です。 問題となるのは1)と4)ですが、それが証明できれば、雑誌への寄稿者に対して損害賠償請求はでき ます。 雑誌社に関しては、直接の加害者ではないので、請求は難しいと思います。 特に寄稿原稿の真偽を確認する義務というものが、出版業界の慣習として一般的かというと、そう は思えず、普通は誤字・脱字そのままに掲載するというのが普通ではないでしょうか? 従って、過失があって虚偽の寄稿記事を掲載したという主張は無理でしょう。 (これが、雑誌社の直接取材であれば、虚偽の記事についての謝罪要求は可能だと思いますが) 勝算という点についてはなんとも申し上げられません。 特に、今回の質問の件は、直接的に名誉権を侵害した訳ではなく、虚偽の寄稿で間接的に名誉権を 侵害していますから、その点の加害者の認識の証明(→1)、加害行為から権利侵害と損害が発生する かの因果関係の証明(→4)という不確定要素があるので、その点が難しいところだと思います。
お礼
詳細に渡り大変有り難いアドバイスを頂戴し誠に有り難うございます。今後会全体で検討し対策を講じたいと思っています。 この元会員は、実際に成績が良いにも関わらず、それ以上に虚栄心が強く、周囲の人間に嫌悪感を与える人であるが故、余計に会員達は、懲らしめてやりたいという気持ちが強いのです。このまま何もせず放って置いては、虚偽内容が事実とされるとても危険な状態になります。 アドバイスを戴いた以外に、この元会員を懲らしめるベターな方法がありましたら、再度のアドバイスを戴ければ幸いです。 今回は、本当に有り難う御座いました。とても助かりました。