オーディオは大きく分けて
1)スピーカーなどの音響技術
2)電子回路技術
3)情報処理技術
の3つからなっています。このうちどれを指向するかで、学科が違ってくることになると思います。
1は、よりよい音を出す、つまりよりよい振動をおこす、材料や構造、工法の研究になります。たぶん材料工学に近い研究室の担当分野になるのではないかと思います。
2は、よりよい音をだしたり、使いやすい機器にするための回路設計になります。昔は、すべてのオーディオ回路はアナログ処理されていたので、アナログ設計技術の巧拙が音のよしあしを大きく左右していました。今でも、高級オーディオなどではアナログ回路技術が重要ですが、最近は最終段のD/A変換までは、すべてデジタル回路で組むことが多くなってしまいました。デジタルの場合、どのようなアルゴリズムで処理するかといったことがポイントになりますので、3と重なる部分があります。ともかく、電子回路系の研究室が候補になります。
3は、最近特に重要になってきた分野です。ポータブルオーディオでは、ファイルサイズを小さくするために、効率の高い圧縮技術や、より自然な感じを出す伸張技術などが重要になっています。これらは、アルゴリズム開発が中心になります。
大学の選定において、希望するメーカーの採用実績を参考にするということも考えられます。ただ、ソニーや松下電器といった大手メーカーの場合、毎年の採用数が多く、また内部に色々な職種があるため、オーディオ部門に配属になった人の、大学名や研究室はすぐにはわからないかもしれません。最近は、話題の商品の開発担当者のインタビューなどがウェブや雑誌に掲載されることが多いので、それらからちょっと検索してみるのも手かもしれません。
なお、愛知ということですので、たとえばヤマハのような音響中心の企業でしたら、企業の採用実績からつながりの深い大学、研究室を推定できるかもしれません。