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★東京電力と三国屋建設の見解は、法的にどちらが正しいでしょうか?
今晩、先日の首都圏の大規模停電で、以下のニュースが配信されました。 【送電線に接触したクレーン船を所有する海洋土木会社「三国屋建設」(茨城県神栖市)は、停電でパソコンが使用できなかったり、熱帯魚が死んでしまったりしたなどの間接的な損害について、賠償義務は無いとする見解を、同社のホームページで表明した。 高橋宏社長名で17日付で表明した見解によると、「通常、予見される送電線の所有者の損害に限り、賠償責任がある」と主張。損傷で停電が発生するかどうかや停電の規模などは「予測が不能だった」とし、「電気の供給が受けられなかったことにより発生した一切の間接的な損害について、当社には損害賠償義務はないものと判断した」と訴えている。 同社の木股健二会長は「東京電力への賠償義務はあっても、間接的な損害までの賠償義務は無いと考えている」と話した。 同社は99年にも、水戸市の那珂川で送電線を損傷する事故を起こしている。当時の対応について木股会長は「元請け会社の求めに応じ賠償したが、送電線の復旧費用分などだけで、間接的な損害を賠償した記憶はない」と説明している。 〈東京電力広報部の話〉 クレーンの接触による停電で生じた一般顧客の損害は契約上、当社に損害賠償責任はないと考えている。三国屋建設と損害を被った顧客との間の賠償責任についてはコメントする立場にない。】 停電で生じた被害者は、民事賠償をどちらにするのが妥当なのでしょうか?それとも共同責任で、共同訴訟人に両社を訴える事が出来るでしょうか?素人考えでは、東電に補償能力はあると考えますが?どんなものでしょうか?教えていただけませんか?
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まあ一法律家の立場からすると、何言ってるんですかお宅は、と言う感じですね。 前回にも似たような事件を起こしていますから、そうなることは予見できなかったというようなことは成り立たないと思います。 もっとも、具体的予見可能性ができたにもかかわらず何にもしなかったわけですし。 そして、素人同然の人にクレーン船を運転させた時点で法益侵害を引き起こしたことは非難に値します。 また、あちらの見解では付加価値の問題、つまり熱帯魚のことまで知りませんと言ってますが、送電線が切れたらどうなるかぐらいはわかっていたと思います。 ですから、過失は少なくともあったわけですからこれはいわば不法行為ですね。 あとは、損害賠償の客観的範囲ですね。通常予見できた場合にのみに義務があるとしているようですが、この考えも正しいと思います。しかし、この考え方は裁判では敗訴するでしょう。 恐らく、周りから恨まれるとおもいます。
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- takatukireds
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おはようございます。 そういえば、昨日目覚ましテレビで、この事件についてのコーナーがありました。 高名な山田秀雄弁護士が出ていらっしゃいまして、やはり私と同じことを言ってられました。 1、相当因果関係に2、予見可能性が問題になるようです。 それから、追伸ですが東電は何にも悪くはありません。なぜなら、電線は届かないようにしていましたし。あまりに高すぎると今度は航空機の高度にも影響しますから。 ですから、東電は悪くはありませんので損害賠償をしても意味がありません。
お礼
今晩は、お礼が遅くなりありがとうございました。再度のご回答ありがとうございました。 今後ともご指導ありがとうございました。
いわゆる間接損害は第三者による債権侵害の例として構成できることは確かですが、その場合「常に故意が必要」という判例は少なくとも平成16年まででは聞いたことがありません。また、通説も、第三者による債権侵害は常に故意が必要とはしていません。 第三者による債権侵害は類型論が主流で、類型ごとに個別に要件を検討するのが通説の立場です。従って、第三者による債権侵害であることの一事をもって故意が必要とするのは通説からは誤りです(そして後述のとおり過失の事例で損害賠償請求を認めた判例が存在することから判例からも誤りでしょう)。 もっとも、本件のような類型では故意が必要ということにはなります。ここは実のところ議論がいろいろあるところで一筋縄ではいかないのですが、特に本件のような場合は、損害賠償額があまりに過大になりすぎるおそれがあり、政策的に制限する必要があるので過失の場合には損害賠償責任を負わないと考えるのが「通説」です。 ちなみに、間接損害の賠償請求を認めた最判昭和43年11月15日は、交通事故の事例で「過失による」不法行為の事例です。この事例を見る限りは、過失の場合は原則として間接損害に対する賠償責任はない(当該判例の事案は例外的に認めただけ)と考えることができます。しかし、あくまでも原則であって常に故意が必要なわけではありません。
お礼
難しいものですね。・・・・・・ 第三者による債権侵害は類型論が主流で、類型ごとに個別に要件を検討するのが通説の立場です。>個別に要件を検討する必要があるんですね。一概に、間接損害の賠償責任がないとはいえないのですね。 ご回答ありがとうございました。
- himahimer
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電力会社は顧客に対し、契約に基づき電力を供給する債務があります。 三国屋建設は東京電力に対しては送電線の破損という 「物権侵害による不法行為」による損害賠償義務があります。 問題は顧客に対する損害賠償ですが、 顧客は物を破壊されたわけではなく、電力会社からの 電力供給債務を妨害されたに過ぎないため 三国屋建設に「債権侵害による不法行為」が成立する余地があります。 しかしながら「債権侵害による不法行為」は行為者に 故意がある場合しか成立しません。(判例) 今回のクレーン事故は過失による事故なので成立しないのです。 結論 ・三国屋建設は東京電力に送電線の賠償をする義務あり ・東電の顧客は誰からも賠償を受けられない
お礼
ご回答ありがとうございます。 いろいろ勉強になりました。 問題は顧客に対する損害賠償ですが、 顧客は物を破壊されたわけではなく、電力会社からの 電力供給債務を妨害されたに過ぎないため 三国屋建設に「債権侵害による不法行為」が成立する余地があります。 しかしながら「債権侵害による不法行為」は行為者に 故意がある場合しか成立しません。(判例) 今回のクレーン事故は過失による事故なので成立しないのです。>この点勉強なりました。 ありがとうございました。
- mukaiyama
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タイトルの意味がよく分かりませんが、どちらも正しいですよ。 あなたが引用された報道記事を読む限り、どちらにも間接被害に対しては弁償する義務がないと言っています。 その報道記事が、両社で対立した見解を表明しているということなら、あなたのように 「どちらが正しいか」 と疑問を持つのは自然ですが、同じ意見を言っているのに天秤にかける必要はありません。 >停電で生じた被害者は、民事賠償をどちらにするのが妥当なのでしょうか… ご質問の本旨はこちらでしょうか。 国民は等しく裁判を受ける権利がありますから、お好きなようにすればよいでしょう。 ただ、現行の法律論から言えば、電力会社は顧客に対し「24時間完全無停電」を保証して電気を販売しているわけではありませんから、あなたに勝ち目は少ないでしょう。 不意の停電に対する防衛策は自己責任であり、今回の事故でも多くの企業・団体で非常用自家発電に切り替え、事なきを得ています。 >素人考えでは、東電に補償能力はあると考えますが… いくら補償能力 (お金) があったとしても、本来支払う必要のないところに大金を払う奇特な人・企業はありません。 そんなことをしたら株主が黙っていません。 電力会社が、二次被害を補償する必要がないことについての法的根拠は『供給約款』です。 参考URLでPDFファイルを開き、 V.使用および供給 43. 損害賠償の免責 をご覧ください。 この『供給約款』に書かれていることを承諾して電気を買っている以上、文句を言うことはできません。 そんな『供給約款』など知らないと言われるかも知れませんが、建前上は『供給約款』を理解して契約を結んでいることになります。 たとえば鉄道で踏切事故があり不通になったとしましょう。重要な会議に間に合わず受注を逃したとしても。JRは運賃・料金の払い戻し等をしても、仕事ができなくなったことに対する補償などはしません。 これも『運送約款』に書いてあるからです。 これと同じことです。
お礼
おはようございます。 良く理解出来ました。ありがとうございました。電力会社は顧客に対し「24時間完全無停電」を保証して電気を販売しているわけではありませんから>そうなんですか?「供給約款」などがあるのですね。ありがとうございました。<あなたに勝ち目は少ないでしょう。>ただし、私・個人は今回の件で訴訟を提起はいたしません。今回の停電で、被害者ではありません。今回の質問は、単に疑問点があったのでいたしました。この点は、誤解がないようにお願いいたします。
お礼
おはようございます。 ご回答ありがとうございました。 M社の見解に非がありそうですね。私も、素人ながらそう思いました。 でも被害者達の中で、何とか大企業である東電を絡ませて、損害賠償を請求する輩もいるのではないかという心配があります。俺は、「東電と電気を供給してもらう契約をしている。あくまで、今回の損害は東電にする。東電はM社にその損害賠償をすればよい。」と被害者達が騒いだら法的に通るものなのでしょうか?東電は取りはぐれはないでようから?クレーン会社は、払いたくても支払能力に疑問視があると言って? takatukireds様の見解はどうですか?