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涅槃経について

涅槃経というお経に興味を持ったのですが、その概容と入手方法について教えて欲しいのです。 このお経は確か釈迦の涅槃について書いたお経だと思っていたのですが、ネットで少し調べてみるとちょっと違う内容に思えて、実際のところあまりよくわかりません。 また、長いお経のようですが、解説本や原典(翻訳)などは入手できるのでしょうか。 ご存知の方々、よろしくお願します。

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  • neil_2112
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回答No.2

混乱の原因は、「涅槃経」がひとつではないせいですね。大きく分けると、小乗と大乗それぞれに涅槃経(同じ「大般涅槃経」という名前)があって、内容が全く違っているので混乱させられるのです(実際に読んだことのある人が少ない、ということでもありますが)。 小乗涅槃経のほうは、文字通り釈迦の涅槃について淡々と事実に近い内容が書かれています。釈迦の最期の数ヶ月の旅が描かれ、亡くなった直後(火葬にされ、遺骨が分けられるところ)で終わっています。 こちらの方であれば、岩波文庫「ブッダ最後の旅・大パリニッバーナ経」中村元訳が出ていますから、簡単に手に入ります。読むのも全然難しくありません。 大乗のほうはあまり史実に忠実なお経ではありません。こちらは釈迦の臨終のシーンから始まるのですが、むしろ言いたいことを言うために釈迦の涅槃のシーンを借りている、という感じですね。 一番有名な言葉に、「一切衆生 悉有仏性」(一切の衆生にことごとく仏性あり)というものがあります。すべての人や存在は仏性の海につかっている、従って誰でも仏になれるのだ、というのが大乗涅槃経の言いたいことですね。この「仏性」あるいは「如来蔵」という大乗仏教の核になる思想は、この涅槃経で完成したと言えます。 大乗涅槃経は全40巻でものすごく長大です。こちらの方は、全文を手に入れるのも無理ではありませんが、なかなか大変ですし、実際のところ手に入れても予備知識が相当なければ読み進めることはまず無理でしょう。 僭越な話ではありますが、pardoniさんがどういうご興味をお持ちなのか、その方向性を教えて頂ければ他のお経をご推薦できるかも知れません。

noname#2755
質問者

お礼

どうも有難うございました。大変よくわかりました。以前の質問で小乗と大乗のことを教えて頂きましたが、涅槃経も小乗・大乗の別があったとは…。勉強になりました。

noname#2755
質問者

補足

大乗仏教の中心思想の「仏性」という言葉(概念)をよく聞きますので少し勉強したいという気があるのですが、ちょっと涅槃経がむずかしいとなると、なにか別に適当なものがあるでしょうか。お経は般若心経を解説した本を少し読んだ経験がある程度ですが。

その他の回答 (2)

  • neil_2112
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回答No.3

補足について。 全くの私見ですが、これから経典に接される方に是非申し上げたいことがあります。 まず、原典を読むこと。解説書も道案内として大事ですが、お経そのものにあたることがまず一番大事です。そしてもうひとつ、経典を自分のこととして読む、ということです。この私がどうするのか、その指針を受け取る姿勢で我が事として読むことが重要です。 このサイトを含めてネット上では、経典もいち情報としてやり取りされています。実際の経典を読んだことがない人たち(一発でわかります)が解説書の情報を右から左に動かしているのが大勢ですが、「自分のこととして経典そのものを読む」ということを是非実践して頂きたいと切に思います。 さて、pardoniさんが仏性という言葉に縁を持たれたのであれば、是非その種を育てて頂きたいと思います。私自身の経験では、まず般若部の経典で「空」を集中的に読んでから「法華経」「華厳経」そして「涅槃経」へと進んできました。振り返ってみて、やはり積み上げが大事だったと思いますし、先にも書いたようにいきなり「涅槃経」の仏性論は難しいと思いますので、まずは解説書とあわせ、般若心経を繰り返し何十辺でも読解されてはどうでしょうか。心経は解説書も豊富ですし、読むうちに必ず発展的に興味がつながってくると思います。 余談ですが、仏性論について言えば、ゆくゆくは経典だけでなく他の典籍、例えば道元禅師の「正法眼蔵」なども難しいですが参考になると思います。眼蔵は岩波文庫で出ていますが、華厳経、法華経、涅槃経といった大乗経典のエッセンスが見事に消化されていますし、特に「仏性」の巻では涅槃経が何章も費して述べた内容の肝要な部分をぐっと適確に言い尽くしていて、極めてレベルの高いものになっています。まずは心経からスタートして、段階的に歩を進められることを期待させて頂きます。

noname#2755
質問者

お礼

何度も有難うございました。 般若心経から始めて少しずつ勉強していこうと思います。 またアドバイスをお願いしました時には宜しくお願いします。

  • shoyosi
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回答No.1

 正確な題名は「大般涅槃経」といい、80歳となった釈迦が、阿難(アーナンダ)と数名の弟子をともなって王舎城からクシナガラへと伝道の旅をし、自らの入滅を予感され、生まれ故郷のカピラ城へ向かわれた様子をくわしく記録したのものです。「大般涅槃経」をキーにして検索しますとたくさん見つかります。 (ブッダ最後の旅) http://www2.big.or.jp/~yba/asia/nehan01.html (其中堂にも数冊あります) http://web.kyoto-inet.or.jp/people/kiraya/shinkan/shinkan6.html (東京美術) http://www.tokyo-bijutsu.co.jp/buddhism/0633-4.html

noname#2755
質問者

お礼

お礼が遅くなりましたが、どうも有難うございました。 「涅槃経」で検索していたのですが、一番上の「ブッダ最後の旅」は見つけられませんでした。解説も多く読みやすいHPで、詳しくない私としては大変勉強になりました。いわゆるお経的な文章とはちょっと違うんですね。 どうも私は小乗と大乗の涅槃経をひとつのものに混同していたようです。お世話になりました。

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