高齢者の方は、身近な人を亡くなる事による喪失体験や身体機能・精神機能の衰えによる喪失体験を伴います。それにより、色々な感情の出現(怒る・泣く・ふさぎ込むなど、時にはうつ症状)が極端になります。
又、介助が必要になってきますと、必然的に(誰でも)誰かに依存をしないといけませんが、この時の依存の仕方にも人それぞれ違いがあります。例えば、自立心を強く求めれて育てられた人は、自立心が強く頑固であったりしますが、依存の場面では、拒否する事が多いです。それは、誰かに依存する事が、本人にとって敗北や弱さの現われと認識をします。
ご質問者様の祖母様の場合は、育った環境やその後の環境はいかがでしょう。おそらく、今までが抑圧された環境(我慢を強いられた環境)ではないかと想像します。その現れではないでしょうか。この点については、ご質問者様やご家族が、ご存知と思いますが。
更に、誰でもですが、身体的な介助を受ける場面が多くなると、退行します。退行とは、小さな子供の頃の様な行動を取ることです。つまり、わがままだったり、急に甘えたり、子供が取る行動や感情に戻ります。
ですので、身体介助に関して、出来る範囲は、ご自分でさせる事が本来は良いのです。介護保険の改正の趣旨の一部には、これが含まれております。改正の良し悪しの論議は横に置いて、「予防」が謳われていますが、出来る事まで介助の手を加えると、身体機能の低下・精神的な依存から生じる退行を促す事に通じます。
対処法は、一つは祖母様の状態を客観的に把握された上で、接した方が良いとしか、私のレベルでは言えません。すみません。お住まいの地域にある「地域包括支援センター」には、保健師・社会福祉士・ケアマネジャーがおり、相談業務も行っておりますので、一度、ご相談に行かれてみてはいかがでしょう。
又、渡辺俊之 著「ケアの心理学」(ベスト新書)に、ケアを受ける人・する人の心理的な側面について、分かり易く書いていますので、読んでみてはいかがでしょう。
どうぞ、ご家族で抱え込まずに、行政機関などを利用されて下さいね。
お礼
回答どうもありがとうございました。 喪失体験や、育った環境が関係するとのお話には深くうなずいてしまいます。 祖母の側に立って考えることも時には必要なようですね。