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死亡者の茶碗

地方によって違うのかも知れませんが 亡くなられた方のお茶碗を割る儀式ありますよね。 お味噌汁のお碗のように 家族皆が同じお茶碗やお箸を使用している場合 その儀式は意味があるのでしょうか?

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  • yuhkoh
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回答No.4

 故人本人が使用した飯椀を割ることで、より死の受け入れという面は強いでしょうが、同時に「飯椀を割る」という行為そのものが一種の儀礼でもあるので、だれが使っていたものかにはそんなにこだわる必要もないとも思います。  神仏に供えた飯に神霊が宿るという考えは、同時にその飯を食べることで、咒力が得られるという考えにも通じます。婚礼や葬儀・法事。祭事や正月・盆や各種の“まつり”(漢字の「祭」は、先祖を祀るという意味です)などの行事で食事が重視されるのも、多くの人と神仏に供えた飯を食うことで、より大きな咒力が得られるとされました。  また、インドでは修行者や貧者に食事を施すのは、功徳のある行為とされ、仏教でも食事の供養が重視されました。それが転じて生者が死者に成り代わり善行を積むために、仏事において食事を振る舞うことが、鎮魂儀礼となりました。ちなみに寺院では仏前に供えた飯は、野山や池水に放って獣鳥虫魚、さらには目に見えない餓鬼(飢えたる死者)に施します。  生命をつなぐ食の大切さを見直したいものですね。

noname#109211
質問者

お礼

凄く勉強になりました。 ありがとうございました。

noname#109211
質問者

補足

・葬儀屋が用意した茶碗を亡くなられた方の茶碗に見立てて割る場合もある ・主食であるご飯を食べるために使うご飯茶碗を代表に割っている 皆さんの回答とても参考になりました。 ありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • yuhkoh
  • ベストアンサー率48% (350/723)
回答No.3

 真言宗の僧籍の者です。私の故郷、但馬でも同様ですが、故人が使用していた飯椀を割る風習は広く各地で見られます。葬送儀礼は仏教儀式化していますが、その背景には、仏教以前からの祖霊信仰に基づく風習が多くあります。  故人に供えられる飯が丸い形で盛られますが、球状を「たま(玉)」と呼びますが、もともと「たま」とは神霊・精霊を意味する大和言葉です。「たましい」も同義です。そのような神霊は丸い形だと考えられたので、球状も「たま」と呼ばれました。ですから、故人に供えられる飯は、同時に魂の象徴です(ちなみに正月の餅や盆の団子が丸いのも、同様の意味が含まれます)。ですから飯椀は単なる食器というよりも、神霊を宿す聖具ととらえることができます。  茶碗を割るという行為は、故人の魂を生者の住む日常の空間から、祖霊の集う他界へと送り出す行為でもあり、また日常用具、それも飯椀という生命をつなぐ道具を故意に破壊することで、生者が故人の死を受け入れる儀礼ともなります(現代でこそ食器はたやすく手に入りますが、かつてはそうではありませんからね)。  また葬儀において物を投げるという行為は、仏教儀式における「発遣(はっけん)」の作法も影響していると考えられます。  発遣とは本義は、地上に招いた如来や菩薩などの仏尊を、また元の浄土へ送り返す作法のことですが、その際に花を投げる・指を鳴らすなどを行います。  そこから転じて、葬儀の際に導師が土葬では鍬を、火葬では松明を棺桶に投げて、死者に対し俗世間との縁を絶ち、浄土への往生や悟りの境地に至るよう引導を渡します。現在でも葬送で鍬や松明の模型を用いるのはそのような意味があります。  そのような仏教儀礼における発遣作法と、日本古来からの祖霊信仰、さらには儒教的な思想とも融合して生まれた儀礼だと思います。  葬送儀礼では日常とは異なる行為によって、死を受け入れるという、故人への追慕であると同時に生者へのいたわりでもあるのでしょうね。  なお、死者に供える飯に箸を立てるのは、この場合の箸は神霊が宿るための目印(「依り代<よりしろ>」といいます)と考えられます。地方によっては十字に箸を立てます。これは卍を表すといわれます。  「はし」は端・橋という言葉と同様に、先端・接続の意味があるため、椀同様に神霊が宿ると考えられたのでしょう。『古事記』にある八岐大蛇の行で、須佐之男命が川上から箸が流れたのを見て村を発見するというのも、箸に霊力をみていたのでしょうね。

noname#109211
質問者

お礼

飯椀→神霊を宿す聖具 箸→橋→接続を意味し神霊が宿るための目印 ご飯を丸く盛る・正月の餅・お盆の団子→球状→「たましい」を意味 葬儀の際の物を投げる行為→浄土へ送り出す作法 故人の「たましい」が枕元の箸へ伝って丸く盛った飯椀に宿し 出棺時にその飯椀を割ることで生者が故人の死を受け入れる、と言う意味なのですね。 一つ一つ意味があるのですね。 有難く読ませて頂きました。 ありがとうございました。 飯椀のことですが 故人の椀でなくても良いのでしょうか? 我が家には個人限定の飯椀がありません。

  • pekomama43
  • ベストアンサー率36% (883/2393)
回答No.2

兵庫県在住の者です。 当地では、出棺の時にご飯茶碗を割ります。 当然生前はお皿やおわんも使うものですが、主食であるご飯を食べるために使うご飯茶碗を代表に割っているのかと解釈しています・・・

noname#109211
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 申し遅れました、私も兵庫ですm(__)m うる覚えなんですが、 お通夜の時、故人の枕元にご飯を丸く盛って 生前使用してたお茶碗にお箸を突き刺していたような記憶があります。 我が家は使い勝手がいいので「誰のお箸・お茶碗」と決めずに 同じお箸・茶碗、複数を皆で愛用しています。 縁起が悪いのですが、 もし誰かが亡くなった場合、 葬儀時にそのような儀式があるのでどうしょうか…。 と思い質問させて頂きました。

  • chihiroppe
  • ベストアンサー率24% (310/1245)
回答No.1

本当にその亡くなられた方が使われていた茶碗を割る場合もありますが、葬儀屋が用意した茶碗を亡くなられた方の茶碗に見立てて割る場合もあるようですね。

noname#109211
質問者

お礼

出棺時に故人が使っていた茶碗を割るというのは、 故人の魂がこの世に未練を残さずにあの世へ行くように という意味だと親から教わりました。 葬儀屋が用意する場合もあるんですね。 回答ありがとうございました。