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生物(2)B、遅滞遺伝子(母性遺伝)の問題集の説明では理解できません!
「交雑実験1」・・・モノアラガイの殻の巻き方 遺伝型が優生ホモで右巻きの雌貝と、劣勢ホモで左巻きの雄貝を交配させると、生じるF2はすべて右巻きとなる 遺伝型と表現型が無関係と書いてあるんですが Q.無関係の意味が解りません。 更に混乱したのがこの問題です。 「交雑実験2」遺伝子型が劣性ホモで左巻きの雌貝と、優性ホモで右巻きの雄貝を交配させるとF1の貝はすべて左巻きとなる。F1どうし交配させると、生じるF2はすべて右巻きとなる。 p 左(dd)雌 × 右(DD)雄 F1 左(Dd)雌 × 左(Dd) F2 右(DD) 右(Dd) 右(dd) Q.F1の雌は表現型が左だ!なんで?F2の子供はいきなり全部表現型が右になっちゃってんのよー!コレじゃ~父性遺伝じゃーーん!!と!もうかれこれ!2日プスプスしてます!!
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- sonorin
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>遺伝型と表現型が無関係と書いてあるんですが …この母性遺伝に関しては下記のサイトの簡単な解説を参照していただくとして、この「無関係」とは、「劣性ホモで左巻きの♂貝」という♂の遺伝子型はこの遺伝には全く無関係という意味を指しているのだと思います。 ちょっとこの遺伝形式は頭がこんがらがってしまうのですが、まず、母性遺伝とは生まれてくる子供の遺伝子型がたとえ優性表現型(優性ホモあるいはヘテロ)の母親とは異なる劣性ホモの遺伝子型であっても、その子の表現形(このケースでは殻の巻き方)は母親の形質のものが出てくるという現象であり、このことから別名「遅滞遺伝子」と言われています。 この現象は参考URLの解説の通り、受精前に母親の卵子の細胞質内に核内で転写されたmRNA(遺伝情報)からその形質を制御するタンパク質が産生され、それがずっと卵子の細胞質に貯蔵されて、子供が誕生したときにそのタンパク質により形質が発現することによります。 従って、問題文をみると、 上述の解説からF1には遺伝子型がヘテロ(Dd)の個体のみが出てきますが、この個体の形質はすべて母親の形質が出てきますので(そのままでも同じ優性形質が発現しますが)すべて劣性の左巻き(ddによる)となります。 次に、F1の子のF2ですが、これも問題文の通りDD、Dd、ddの3通りの個体がメンデルの法則に従って誕生しますが、その形質はF1の母親(Dd)の遺伝子型によりますので、どの個体も(たとえ劣性ホモのddでも)優性形質である右巻きとなります。 ということはそのまた次の世代のF3では?…そう、ここでやっとF2のddの遺伝子型の母親由来の左巻き形質の子供が出てくるわけです。 ちょっと頭がこんがらがるかも知れませんが、簡単に示すと、 (遺伝子型) (形質) p dd(♀) × DD(♂) 左(♀:母dd由来) × 右(♂:母Dd/DD由来) F1 Dd(♀) × Dd(♂) 左(♀:p♀dd由来)× 左(♂:p♀dd由来) F2 DD Dd dd すべて右(F1♀Dd由来) F3 DD Dd dd F2♀由来のそれぞれの形質が出現 …このように、形質(表現型)はすべて遺伝子型より一世代遅れて出現することになります。 そういった意味では決して遺伝子型と表現型は無関係ではないのですが、その世代だけに限って考えると、その個体の遺伝子型が劣性ホモでも表現型は優性形質なので無関係ということになります。 分かっていただけましたでしょうか?