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アニメーション作品「機動戦士ガンダムSEED」をどう思いますか?
アニメーション作品「機動戦士ガンダムSEED」をご存知ですか? 9.11の事件以降の社会情勢の影響を色濃く受けた内容になっています。 主役は十代の少年少女で、舞台の中心は日本を模した架空の国家です。 私が視聴した分には一般的なアニメーションと変わらないと感じたのですが、 「プロパガンダが含まれている」「判断能力の無い若者を洗脳している」など、 政治的な意図を汲み取る方々もいるようです。 私が気になったのは、「機動戦士ガンダムSEED」の続編となる 「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」です。 放送は昨年秋頃に終了しています。 前作に比べて軍隊、軍備、軍事産業などに一歩踏み込んだ内容です。 先日の中国の軍備拡大がもたらした緊張など、日本の取り巻く環境を 先取りしたような内容に感じたため、随分と予言的だなと思いました。 情勢の不安要素を先取りして警鐘をならした作品だったのでしょうか? アニメーションのファン達からは感動も何も無いと不評らしいです。 政治に興味のある方々の視点には、このアニメーション作品はどのように 映っているのでしょうか? もしよければ自由に語っていただけませんか?
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最近のアニメはまったく知らないので、昔話を多用しながら回答します。 映画・アニメ・小説などの作品に作者の思想が反映されてしまうのは、 これはもう仕方ない話なんですね。 これがダメだというなら、独裁主義国家のように作品の検閲をするしか ないわけで。 私は『宇宙戦艦ヤマト』を見て育った世代ですが、あれはある意味戦争 賛美そのものですね。 理由という程のものではありませんが、原作者の松本零士さんがミリヲタ だったからでしょう。 でも、そういうのに反発する人もいるわけで、『機動戦士ガンダム』は、 ヤマトのアンチテーゼで作成されたという話を、どこかで読んだ記憶が あります。(リソース不明なので、間違っていたら指摘してください) ガンダムは戦争の負の側面をけっこう強調していますよね。 さらに遡れば、ロボット・アニメの原点ともいえる、ハインラインの 『宇宙の戦士』なんかは、軍隊賛美そのものの作品です。 小説しか読んだことがないのですが、さすがにあれは驚きました。 (でも、面白い作品ですよ。正体不明の異星生命体の侵略、それに対抗 するためのロボット兵器、宇宙戦艦、たまにでてくるラブ・ロマンス など、まさに現代のロボット・アニメに登場する要素が、すべて揃って います) また、作品がその当時の世相を反映するという点も、理解しています。 例えば、ジブリの『もののけ姫』と『エヴァンゲリオン劇場版』は、 同じ時期に公開されたらしいのですが、両作品とも当時の先の見えない 不安な世相を、うまく作品に表現していたという評論家の記事を、どこか で読んだ記憶があります。 (私は『もののけ姫』しか見ていないので、本当かどうかは知りません) まあ、資本主義の日本ですので、面白い作品は今後も支持され続くでしょう し、売れない作品は淘汰されて消えるでしょう。 質問者の方が気にしている「機動戦士ガンダムSEED」についても、 面白くなければそのうち消えていくと、私は思います。
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- nepyo
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種も運命もみていませんし、ご質問の意図と違うかもしれませんが、ふと思い出したので。 白黒TV時代のアニメーションは露骨に反戦思想まっしぐらです。 核を安易に使おうというアメリカ軍に対して「核はいけません!!」と止めに入る主人公とか、息子が零戦の特攻で死んだ父親の怨念とかひめゆりの塔などがばんばんでてきます。「お話」の中でこういう「事実」を盛りこまれると今の目線ではかなり引きます。 こういうのもプロパガンダかもしれませんし、洗脳かもしれません。ですが当時、本当に戦争を体験した大人たちから子供へのメッセージだったんでしょう。 たぶん種やらよりよっぽどがつんときますよ。
お礼
文章を読んだだけで、なんとなく想像できます。 隣国の反日反米アニメ、国家元首万歳アニメを想像しました。 でも、その方向付けが反戦なら問題無いと思いました。
- dunehawk
- ベストアンサー率43% (14/32)
私は両方の作品を見ました。ところどころ見損ねた回もありましたが、後でしっかり把握してきました。以下、それぞれについて述べさせていただきます。 まずSEEDの方は、私は小説版も読んだのですが、アニメではあやふやだった時代背景・心情描写が詳しく書かれていて、「なるほど」と思ったと同時に、アニメでもこのくらいの描写は必要だったのではないかと思いました。私は政治的意図というようなものは特に感じなかったのですが、小説の最終巻で、監督のコメントが載っていました。それによると、pasococoさんの仰る通り、9.11テロとその後の世界情勢には影響を受けたそうです。あと下の方が、殲滅戦になっていないと仰っていますが、最終局面ではお互いがお互いを殲滅させようとしていましたよね。また外交などについても、Destinyでは踏み込んでいましたが、SEEDでは作品の焦点が別のところにあった、ということではないかと思います。 次にDestinyについてですが、確かに前作と比べて政治や軍備、軍事産業等により踏み込んでいると感じます。またファンサイトでは、批判的なことを述べられている方が多かったかと思います(主に主人公についてですが。ストーリー的にも批判は多いです)。個人的にも、前作と比べて、言いたいことがストレートに伝わってきにくいような印象を受けました。 あと私は、予言的というか、現在の世界情勢をかなり意識しているなぁ、と感じました。ただユニウスセブン落下テロや、同盟を結ぶということについてなどは、ちょっと意識しすぎかな、という感じもしましたが。オーブ→日本チック、大西洋連邦→アメリカと連想させる内容からも、現状~将来にかけて警鐘を鳴らすという意図はあったのかもしれません。 そして両方についてですが、戦争とまっすぐ向き合った作品として、まあ突っ込みどころは多々あるのですが、そこそこいいのではないかな、と思っています。少なくとも私は、この番組を見てから戦争について深く考えようになったり、政治に興味をもったわけですから。 実は私はSEEDからガンダムを見始め、そこから国際関係・国際政治に興味を持ち始めた者です。そして国際関係・政治というものが思っていた以上に複雑であることを知りました。私も政治により詳しい人たちに、この番組について聞いてみたかったんですが、自分なりの考えを誰かに聞いて欲しくなり、ここで回答させていただいた次第です。私はまだ政治に興味を持ち始めて日が浅いのですが、このような文章でも参考になりましたら幸いです。
お礼
>言いたいことがストレートに伝わってきにくいような印象 >オーブ→日本チック、大西洋連邦→アメリカと連想させる内容 そうなんです。ここなんです。 女子向けの美形のキャラクターが織り成すドラマや 子供向けのメカなどに埋もれさせ、 ストーリーもわざと過剰に詰め込んでいる裏に、 じつは「かなり踏み込んだ主張」があったのかな・・・と邪推しました。 自分の不幸な境遇を恨み、平和的理念を掲げる祖国の政府を無能とみなして 自分の不幸の責任を全て政府になすりつけ、 外交や政治よりも暴力に正義を見出し、軍に身を投じる主人公の少年。 少年誌やRPGのヒーローのような演出を巧みに用いて、 主人公を操る指導者。 この辺に、何かを連想させるような気がしました。
補足
ANo.4の回答のお礼の表現がとげとげしくて 回答しにくい雰囲気を作っていたら大変申し訳ありませんでした。 ANo.4の方が、どこかの評論家の表現をこれみよがしに引用してきたことに、 なんとも言いがたい嫌悪感を抱いてしまいました。
- kentaro107
- ベストアンサー率21% (15/71)
まず最初に断っておきますが、私この作品一回も見たことがありません。それを承知の上で拙文をお読みいただきたい。ガンダムは一年戦争しか知りません。 素晴らしい。アニメなのに現実の国際政治をあてはめて考えられるとは。質問者のあなた、素晴らしいです。私は一年戦争しか知らないのですがあれに何らかの政治的メッセージがあったとは知らなかったです。子供でしたし(今も子供かも)。ただ防戦中とか独特な言葉をセリフで使うなと思いました。 今度見てみます。
お礼
拙文というより、問題は読解力なのでは?
補足
文章をよく読んでから回答してください。 よろしくお願いします。
- rikukoro
- ベストアンサー率24% (63/258)
確かに2国家間の戦争の為、多少の政治がらみの思想ははいってます。 しかしなにも考えずに適当にそのあたりの思想を入れただけの物です このところ「ちゆ12歳」でも述べていますが 以下抜粋します 主人公キラくんの前に敵が現れます。その名は「砂漠の虎」。 ともあれ、この虎が、キラくんに問いかけてきます。「戦争には制限時間も得点もない」「なら、どうやって勝ち負けを決める? どこで終わりにすればいい?」 普通に考えれば、降伏文書に調印した時が終わりでしょう。しかし、さすが虎は一味違います。「やっぱり、どちらかが滅びなくてはならんのかねぇ?」 そして、対決。キラくんの活躍で、戦闘は地球側の勝利に終わり、虎も「勝敗は決した。残存兵をまとめて引き上げろ」と部下に命令します。 ところが、勝敗が決した自覚はあるのに、虎本人は特攻してきます。「言ったはずだぞ! 戦争には明確な終りのルールなどないと!」「戦うしかなかろう、互いに敵である限り。どちらかが滅びるまでな!」 外交の手段としての戦争なら、相手を滅ぼすまで戦う必要はありません。負ける側にしても、自分たちが滅びるよりは先に「これ以上戦争を続けても損なだけ」というラインがあると思います。 しかし、どうも「砂漠の虎」の認識では、戦争は国益のためにやるのではなく、相手が憎いというだけの理由で殺し合うもののようです。そこに損得勘定はないので、当然、終了条件など考えません。 この場面だけ見ると、「砂漠の虎」が歪んだ戦争観を持った変態さんのようです。ところが、放送を見続けると、どうも「ガンダムSEED」世界の大人はみんな同じような認識らしいことが分かります。 そこで、公式ガイドの福田監督インタビューを見ると……。 フレイは相手を全滅させないと戦争なんて終わらないと言いました。しかし、戦争とはそんな単純なものではない。殲滅戦は決して戦争の終結を意味するのではないと思います。 いや、当たり前ですけど。というか、福田監督が「みんなは『相手を全滅させないと戦争は終わらない』と思っている」という前提で話を作っていることに驚きです。 作ってる人の考え方が変だから登場人物も全員変になったということでしょうか。 また、そもそも視聴者には「SEED」世界の戦争の原因が謎です。 劇中では、戦争の原因はナチュラルとコーディネーターの間の差別感情だけで済まされています。しかし、両者の緊張が武力衝突に発展したきっかけは、地球軍がいきなり宇宙コロニーに核を撃って24万人を殺した事件。 報復に核を撃ち返される可能性のある攻撃を実行するには、当然、その甚大なリスクに釣り合うだけのメリットがあったハズです。まさか「相手が憎い」というだけで、共倒れを覚悟して撃ったわけでもないでしょうし。しかし、その肝心な部分がサッパリ描写されていません。 もちろん、戦争が単なる舞台装置なら、開戦の経緯などには触れず、現にある戦争という状況の中でのドラマを描けばいいと思います。 しかし、 どのように戦争を終わらせるのか、戦争の中でどこに未来や希望を見出していくのか、そういったメッセージをキラを通して伝える ……という話なら、戦争の終わらせ方に当然深く関わるだろう、戦争の発端をすべて裏設定にした意味が分かりません。 余談ですが、「ニュータイプ」5月号のインタビューにて、両軍がどういう戦争の終わらせ方を想定しているのか、福田監督が答えてくれています。 ザフト(コーディネーター側)は、自治権を勝ち取るための外交の延長として、条件闘争をやっている形ですね。もちろん殲滅線をやるつもりはない ……そんな裏設定があったとは。本編には外交のガの字もありませんでしたけど。どうか「砂漠の虎」にその辺のところキッチリ教えてやってください。 地球側としては、プラントの自治権を認めることは絶対にありません。もともとプラントは彼らの所有物、植民地ですし、地球はプラントの資源に依存しているという事情もあるので独立されたら逆に生殺与奪を握られてしまいます。譲歩の余地なしです。 敵に資源を依存しながらの戦争……。その設定だと、現時点ですでに生殺与奪を握られていませんか? 状況が想像できません。 また、脚本の吉野弘幸さんによると、初期の設定では、コーディネーターたちは外宇宙へ出て行きたがり、ナチュラルたちは出て行かれたら困ると言って戦争になった、という話を組んだとのこと。 どうも、この肝心の戦争の原因について設定が確定していないか、少なくともスタッフ間で共通の認識がないようなフシがあるのですが……。「相手を皆殺しにする」以外の戦争終了パターンが登場人物の誰にも想定できない理由がそれだとしたら、いくら何でもあんまりです。
お礼
回答を見る限り、確固たる方向性が存在しないのが良くわかりました。 そうなると、やはり「プロパガンダ」「洗脳」といった要素はないのかもしれませんね。 逆に、そういったものが意図せず混入している危険性の方が高そうですね(笑) それと、私が未来予測として受け止めていた部分も、 本当に狙って表現した物なのかどうか・・・といった感じですね。
- inuwasi442
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自分はアニメとして見ていたので伝えたいことはあまり考えてなかったというかあまり伝わらなかった・・というか SEEDの時はやはり9.11以降だったのでそのような意図はありましたね。 自分としてはもうちょっと掘り下げた内容にして欲しかったです。 DRSTINYは・・うーん・・・確かに軍隊、軍備、軍事産業に一歩踏み込んだ感はありましたけど、戦争アニメにみせるためのポーズだけな感じがありました。 あんまり難しすぎると今度は子供世代が見なくなるというのもあったと思いますが、政治的意図というまでの内容でもなかったというのが自分の感想ですかね。 見たことのあるアニメの中で政治色が色濃いのはやはり攻殻機動隊かなぁ・・・。 ちなみに「若者を洗脳」というのは右翼的、左翼的のどちらの方向で?
お礼
右翼か左翼かと言われると私も答えられないのですが、 ただ、思想を方向付ける作用があると主張している方がネット上に多いみたいです。 しかし、実際に政治に関心のある方々の反応が冷静な物だとしたら、 ネット上で「プロパガンダ」だの「洗脳」だのと主張してらっしゃる方々は 政治に詳しい風に装っていますが実際にはただの詭弁なのかな~と。 私は彼らの意見をやや斜に構えて受け止めているので、こういった場で 実際に確かめているところです(笑)
お礼
アニメーション作品そのものを冷静に受け止めていらっしゃって、 とても読みやすい回答でした。