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遺産(住居)における借地権の取り扱いについて
現在、居住している住居は戦時中建てたらしい?木造平屋で28坪程度の小さな家ですそれをS30年頃購入して住んでいましたが、S37年に父が死亡して遺産となり、現在相続問題が起きています。この家は朽廃寸前です 旧法(借地法)によれば建物が朽廃すれば建物及び借地権も無効、相続も不能との事と聞いています。朽廃前に建物(遺産)を相続すれば、それに付随する借地権も自動的に相続となりますか、又は借地権(遺産に付随しているもの)は別の遺産として相続の対象となりますか。
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- businesslawyer
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建物が朽廃して無くなると、「借地権」が消滅します。したがって、建物の所有者が亡くなっても建物自体が朽廃して無い以上、建物は相続されないし、「借地権」も消滅(旧借地法2条1項)するため、相続されないわけです。 逆に、朽廃しかかっていても建物が存在しているのであれば、建物が存在している以上、借地権は存続するので、その後建物所有者が亡くなれば、「建物・借地権」とも相続される事になります。質問者さんが言われるとおり、借地権は建物に付随している権利のため、「建物が無いのに借地権を存続させることは、原則不合理であるのと同時に、建物が存在しているのに、借地権を消滅させる事もまた、不合理である(法定更新の正当理由による拒絶(旧借地法4~6条)を除く)」と言えるからです。質問者さんは、「建物が存在しているのにもかかわらず、(法定更新の地主からの正当理由による拒絶を除き)借地権のみが消滅してしまって相続の対象とはならない」と、どこかで言われたのでしょうか? 回答としては (1)建物が朽廃していようとも、建物が存在しているうちに建物所有者が死亡すれば、建物所有権と借地権はともに相続の対象となる。 (2)建物が朽廃してなくなれば、建物所有権・借地権とも消滅するため、建物所有権・借地権とも相続の対象となる余地は無い。(ただし、建物再築による借地権の存続期間延長(旧借地法7条)は別)
- businesslawyer
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おっしゃるとおり、当該建物の借地権については、旧借地法が適用され、存続期間は木造では30年ですが、その期間満了前に建物朽廃した場合には、これをもって借地権は消滅します(旧借地法2条1項)。ただし、存続期間満了時に建物が存在している時は、地主は自分がその土地を使用する等の正当事由がなければ、借地権の契約更新に異議を述べる事が出来ず、同一条件で借地権を設定したものとみなされます(法定更新、旧借地法6条)。 ですから、昭和30年に借地権を設定したとすれば、30年後の昭和60年法定更新(あるいは合意の更新かもかもしれませんが)され、その借地権の存続期間が現在進行中、と言う事になると思われます。そして、借地権の存続期間満了前に建物が滅失した場合でも、その借地権の残存期間を超えて存続するような建物を築造した場合には、その築造について地主が遅滞なく異議を述べなければ、建物滅失の日から20年間借地権が存続する事になります(旧借地法7条)。また、借地権は当然に相続財産の対象となるので、お父さんの相続人に相続されています。なお、建物が朽廃したにもかかわらず、建物を再築しないと、借地権は消滅するため、建物が無い状態で借地権だけ相続する、と言う事は出来ないと思われます。 ところで、今述べた「借地権の存続期間満了前に、建物が朽廃したら借地権は消滅する」(旧借地法2条1項)の規定と、「借地権存続期間満了前に、建物滅失しても再築に地主が異議を述べなければ借地権が20年間延長される」(旧借地法7条)とは、一見矛盾しており、両者の整合性・違いを調べましたが、例えば「借地権設定当時の建物がもうボロボロで朽ち果て場合には、借地権が当然に消滅するが(2条が適用される)、借地権の存続期間の満了前に建物が火事や地震等滅失した場合には再築して借地権が延長される(7条が適用される)」と解釈する事も出来ますが、結局わかりませんでした。すみません。
補足
ご親切なご指導有難う御座います。しかし私が知りたい事と若干ご回答がずれているように思います。それは文中の「朽廃前に建物(遺産)を相続すれば、(1)それに付随する借地権も自動的に相続となりますか、(2)又は借地権 (遺産に付随しているもの)は別の遺産として相続の対象となりますか。」 と言う事です。法律では朽廃した場合、建物と借地権の相続は不可能と言っていながら、朽廃する前に建物を相続した場合借地権も自動的に相続とならないのは片手落ちだと思うからです。要は、この場合借地権は建物の付随性のものだからと思います。建物の相続は理解できますが、別に借地権も相続となると他の相続人の理解が困難となり又手間が懸かります。一般的にはどうでしょうか。