M&A仲介を事業としている機関を大まかに分けると証券会社、銀行、独立系仲介業者に分けられます。
証券会社では日興証券、野村企業情報(野村證券子会社)、銀行では大手銀行なら内部に「企業情報部」などというセクションでM&A仲介をしています。銀行系、証券系ともに、自社の支店ネットワークから案件を発掘しています。独立系では、レコフ、日本M&Aセンターなどがあります。レコフは、山一證券のM&A部隊を立ち上げた方が独立して作られた会社で、日本M&Aセンターは税理士・会計士事務所とのネットワークがあり、中小企業のM&Aにつよいことが特徴です。また、最近では外資の投資銀行がクロスボーダーのM&Aを中心に仲介をしています。更に、大阪商工会議所、東京商工会議所で匿名方式のM&A市場を運営しています。
何が主流か?というご質問ですが、山一證券のM&A部隊の過半数を吸収した日興証券が国内最大と自称していますが、これとて60件程度で、上記のプレイヤーの中でどこが主流かというのは分かりません。但し、証券会社、銀行ともに、M&Aなどの投資銀行業務を重視しており、M&Aにからむファイナンスのサポートを含めて、強化しています。
また、無視できないのが、商社や問屋で、取引先が後継者難のときなどは、取引先の中から買い手を見つける場合もあります。
仲介機関を特に取り扱った文献は存じませんが、M&Aの入門本の中に、仲介機関を取り上げているものがあります。
・西野武彦「図解M&Aのすべて」PHP
・北地達明・烏野仁「M&A入門」日経文庫
そのた、M&Aに関する入門書の中に、仲介機関について記述しているものもあると思われます。