こんにちは。
HLA適合血小板についてちゃんと説明しようとするとかなり長くなりますのでなるべく簡潔に述べます。難しかったらお許しください。
HLAは本来ヒト白血球の表面抗原で、ご存知のように極めて多様であり、完全一致は数万人に一人といわれています。しかし、このHLAは白血球のみならず一部血小板の表面にも表出していることがわかっています。
病気のため血小板輸血を頻回に受けている患者さんでは輸血バッグ中に混入している献血者の人の白血球などの影響で、まれに非自己のHLAに対する抗体(抗HLA抗体)が産生されてしまう場合があります。HLA抗体が一旦産生されてしまうと、通常のランダムな血小板の輸血では血小板が直ちに破壊されてしまい輸血の効果があがらなくなってしまいます。血小板輸血で輸血効果が期待できなくなると血小板数を維持することが出来なくなるため、患者さんの出血のリスクが高くなり非常に危険です。
これを回避するためには、患者さん本人とHLAタイプの似ている血小板を輸血してあげることが必要になってきます。
主治医から要請を受けた日赤では、膨大な献血者リストの中から、患者さんとよく似たHLAタイプを持つ献血者のかたを探し出して、その方に個別に血小板の提供をお願いすることがあります。
『このHLAの方は数百人にお一人で大変少ない』云々というのは、他に血小板提供をお願いできる候補の人が少なくて困っているので是非お願いします!ということが言いたいのだと思います。
以上、小難しくてすみませんでした。
この情報が質問者の方の何らかのお役に立てば幸いです。
お礼
hematologistさん、お礼が遅くなりましたが、ご回答をありがとうございました。 質問をさせて頂いた部分は、ネットでいくつかのサイトを見てきましたが、どこも触れていませんでした。 でも、難しい内容を、平易にご説明下さり、とてもよく理解できました。 作家・立花隆氏は、色々な分野の難しい問題を誰が読んでもわかりやすいように咀嚼し表現してくれる天才だと思って居りますが、hematologistさんのご説明には同様のものを感じます。 だって、難しい問題を難しく表現するなんて、専門家なら誰でもできますもの・・・。 とかく透明性に疑問点がある日赤からの通知であった為、何となく疑ってかかって居りましたが、今後は素直に受け止めようと思いました。
補足
わたしの質問にご回答下さいました皆様、本当にありがとうございました。 認識を新たにし、また、献血に臨めます。 maronajiさん、今後も、がんばって下さいね♪ きっと、どこかでご縁があった方だと信じ、ここでこうして文字の上でお目にかかれました。今後も陰ながら応援し続けますよ~! 皆様、また、何か疑問がありましたら、どうぞよろしくお願い致します。 本当にありがとうございました。