オープン価格というのは、そもそもは二重価格表示を防ぐために
取り入れられたようです。
消費者は商品の価値を値段(定価)で判断することが多いので、
実際に1万円程度の価値の品でも、「定価5万円ですが大特価
で1万円!」と言われたらすごいお得に感じちゃいますよね?
そんな風に、定価と実際に売る値段を意図的に離れさせて、
消費者を混乱させることは法律で禁止されています。
電化製品等は、消費者を騙そうという意図が
無くても、新製品が出るごとに古い製品の価値は落ちて、
実際の販売価格は安くなっていきます。
なので、メーカーが発売した時に決めた定価と、実際の
販売価格にどんどん差が出てきてしまいます。
定価2万円だけど、発売されたのは2年前で性能が悪いから割引さ
れて1万5千円で売られてる商品と、定価2万円で売り出さ
れたばかりの最新の製品とでは、定価は同じでも価値は
同じじゃないですよね?
こんな場合に、「同じ2万円の商品なのに、こっちは5千
円も割り引かれててお得だから安い方を買おう」という
誤まった基準での判断を消費者にさせないために、「製品の価格
を実際の販売価格(=商品の実際の価値)に近づける努力を
しなさい」と、公正取引委員会からメーカーに注意がありました。
そこでメーカーは、「時間がたつにつれて商品の価値、価格
が変化しやすい商品は、もう定価を自分でつけるのはやめて、
実際に売る人に任せてしまおう」
ということで、オープン価格(販売する人に自由に値段を
決めさせる)というシステムにしたようです。
ですが、販売店が自由に決められると言ってもメーカーが
販売店に売る値段よりも安く売ったら損ですし、
「売り値の○割は儲けになるように値段を決める」などといった
慣例が販売店の業界全体にあるので、どこの店に行っても
大体同じ値段で売られてるんだと思います。