#17の方の回答は、回答ではなくもはや質問になっていますね。それもこのQ&Aサイトの主旨からすると、「江川の1日」ですよ。
質問者の方も、機も熟したとしてそろそろ閉めた方がいいかもしれませんね。
(回答)堀紘一氏の意見は、私が2/8以降書いてきたことと主旨が同じですが、同じことを考えている人は、共通項があります。それは株式市場よりもM&Aや米国の戦略投資ファンドの動きを重視していることです。とうとう来たか、の感があるんですね。だから、正直ライブドア社・堀江氏がどうなるかよりもリーマン・ブラザーズ証券の動向がより気になります。こんな騒ぎになった要因は、「江川の1日」のように制度の不備を突いたことからの動揺と、さらに堀江氏の今回の姿勢・取り組みへの賛否、危機感からの制度論と波及しているわけですね。これまでの経緯は「株式」欄に書きまくったので省きます。
また、金融やM&Aの現場では#15の意見が大半でしょう。それがある意味スタンダードになっている現実も重要です。その意味では「文化的衝突」でもあるわけです。
さて、今後はどうかというと、いくつかの「観測点」を挙げます。
1) リ証券の動向
借り株を売ってラ社株を下げる、ことをどのくらいできるか。上記の立場(つまり私など)では、リ証券はCB転換でのラ社株式取得が第一の目的で、そのオプションとして借り株売りや今後の転換株式の売買益を狙っている、とみますから、これから冷やし玉をうち続けてラ社株の大量取得を画策するでしょう。また、今が状況的に無理ならCBを暖めて結局目的を完遂するでしょう。当面はこの借り株売りの動向と、CBの第一回価格調整日以降のCB転換の様子が今後を占うでしょう。この結果は来週はじめに明らかになります。
2) 村上ファンド
今回図らずも注目を浴びましたが、本来影で動いて利益を上げるタイプです。しかし、この件の仕掛け役には間違いないと踏んでいます。ただ、彼(M&AF, MCA)の持ち分がどうなっているのか、最初から堀江氏に売っていたのなら堀江氏の8日の会見は大嘘となり、彼の評価を下げることになります。私見では彼は性格的には余り善人とは言えませんが、正直ではあるだろうと期待しているのですが、果たして。私はまだ大半は村上氏の手元にあるだろうと、今でも考えています。村上氏の持ち株の行方は証取法で来月5日に明らかになります。
3) フジ・サンケイグループ
TOBに縛られて、表向き静観しかできませんが、実は搦め手からニッポン放送株を押さえにかかっています。それがどのくらい実現するか、TOB期限以降のフジのニッポン放送株取得比率の推移で判断することになります。経営の改善はないでしょう、そういう会社ですから。トヨタの会長がいうように、しばらくしたらまた狙われるでしょう。
4) 堀江氏・ライブドア社
具体的にはフジ側も40%近辺まで取るでしょうから、拮抗します。そうなると(固執するようですが、村上氏はまだ手札を切っていない、という前提で)、村上氏が完全にキャスティングボードを握ることになります。堀江氏はニッポン放送をみなし子会社としてあらゆる手段で揺さぶるでしょう。それが吉とでるか否か。私は堀江氏には形式的にはともかく実質的にニッポン放送を経営することは無理、とみています。村上氏株をこれから取得できれば、力関係では俄然有利になりますが、これも霞ヶ関との関係で村上氏はそうはしないとみます。
5) 最後に監督官庁、政府
聞いてみると、金融庁などかなり冷静に対応しています。彼らの論理は、外資のメディア侵略さえ阻止すればよいということで、ラ社×フジは市井の騒動、との見方です。つまり、堀江氏がどうなろうと意に介さないので、堀江氏には不利ですね。
堀紘一氏も私もリ証券の背後関係に最大の関心があります。既にその動きは半年以上前から目に付いていました。村上氏がどのくらいそのことにコミットしているのか、単に益出しの一要素と割り切って利用したか、そのへんも興味深いところです。
以上が、今週から来週にかけての見所でしょう。
お礼
>フジ及びその擁護派のいちゃもんレベル、と考えます。 私もそんな感じがしていたのですが知識がないためはっきりとした理由がわからずにいました。nikuudon さんの現場からの意見は大変参考になりました。 >我々の間では、TOBの抜け道として時間外取引が使えることは当然に認知していました こういう話は現場の方からでないと聞けませんね。ありがとうございます >確かに、堀江氏ももっと社会受けするような言動をすればここまでの批判は浴びなかった と思います こういう意見は多いですよね。堀江氏の言動が騒動自体を大きくし世間が否定的になった理由の1つなんでしょうか?参考になりました。ありがとうございます