一つ参考になり得る事例として、電力やガス各社が昨年11月に設立した日本温暖化ガス削減基金(JGRF)の例があります。
これでは、300万ドルの出資で、50万トンのクレジットが見込まれるということなので、1トン6ドルという計算になります。ただ、実際にもっと小さな単位で買いたいと思う場合は、需給の関係もありますが、もう少し割高になる可能性が高いと思います。参考URLは、北陸電力による、基金の概要説明です。
先週金曜日の日本経済新聞には、リコーなどの取引について、記事が出ていましたので、これも参考にされるといいかもしれません。
また、直接的にCO2ではなく、各電力会社が義務付けられている自然エネルギー利用分の不足分を、自然エネルギー電力事業者から、クレジットの形で買う、という仕組みは既に国内でも動いています。(RPSってやつですね)
例えば、北海道石狩市と、同瀬棚町の風力発電事業者は、それぞれ、本州系の電力会社にクレジットを売り渡すことを決めました。ただ、相場造成の前に価格が明らかになることを各電力会社はおそれていまして、具体的な単価の公表には至っていません。特に石狩市の取り組みでは具体的な電力会社名も明らかになっていません。(クレジットの足りないのは東電、中電、関電なので、そのいずれかだとは思います。瀬棚のケースは、関電です)
ですが、風力発電を営むためのコストは、ある程度明らかになっていて、出資者に対する配当金割合も明らかになっているので、計算すれば推測することは可能です。
いずれにしても、主に昨年くらいまで各社の相場だった、風力発電からの電力買い取り価格11.5円/kwhから、現在の買い取り価格3.3円/kwhの差である8.2円/kwhよりは大幅に安い、と推察されています。これ以上は、ご迷惑をおかけする方面もありますので、ご勘弁いただきたいと思います。