CPUの温度は、マザーボードによってはBIOSやユーティリティーで表示できますね。
内部にセンサーが入っているようです。他に比べればこれがいちばん正確かも?
これ以外の手段で実動作中の接合部温度を求めるには、計算だけで行うほか、計算+実測で行います。
でも、タイトルにあるとおり、動作中の消費電力が分からないと、計算できません。
消費電力Pは、おおむね 電流×電圧 と考えますが、CPUの場合、簡単には出せないのではないでしょうか?
CPUの技術データに消費電力のグラフなどがあれば、だいたいの値は取得できると思います。
外部の温度を測定した場合、消費電力と、接合部-測定ポイント間の熱抵抗を使って、その間の温度差を計算します。
計算で特定のポイント間の温度差を求める場合、
dTj[℃] = P[W] × Rth[℃/W]
となり、熱抵抗Rthが小さいほど温度差(温度上昇)は少なくなります。
熱抵抗Rthは、接合部-ケース間(j-c)、ケース-フィン間(c-f/接触熱抵抗)、フィン-周囲間(f-a)などがあります。
ケース:パッケージ、フィン:ヒートシンクです。
抵抗は、必要な部分を加算すればいいのです。
フィン-周囲間の熱抵抗は、フィンの仕様であり、その他はCPUの仕様になります。
全体の状態を示す式は
Tj(cpu) = P × { Rth(j-c) + Rth(c-f) + Rth(f-a) } + Ta(周囲温度)
ですね。
フィンの熱抵抗は、環境などで誤差が大きいので、フィン温度測定が無難かな、と思います。
フィンに小さな穴をあけて、熱電対で温度を測定し、それに、計算した接合部-フィン間の温度上昇を加算して、CPU温度を推定します。
ケース温度を測定する方がより正確になりますが、絶縁パッケージの場合、どのポイントを測るのかによって、大きく値が変わってきます。半導体の種類によっては、金属部分に穴をあけて測定し、計算した接合部-ケース間の温度差を加えて推定することもあります。
どの場合も、公表された熱抵抗とそのポイントに関する情報が無いと、計算値が不正確になります。
パッケージ表面温度の計測は、赤外線温度計などの装置を使う方法もありますが、フィンを取り付けた状態では困難ではないでしょうか。
では
お礼
ご丁寧な回答ありがとうございます。 やはり、フィン(ヒートシンク)と取りつけた状態でのパッケージ表面温度の測定は出来ないのですね。 CPUはPowerPC(G3)なのですが、このチップ自身、温度センサー機能は持ってはいるのですが、大分誤差があるようです。