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下級裁判所の裁判員と国民審査について。
下級裁判所の裁判官の、任命後について質問致します。 最高裁の裁判官は、任命後10年置きに国民審査を受けますね。 下級裁判所の裁判官は、憲法80条1項で「任期を10年とし、再任されることができる。」とありますが、「再任される」ということは、国民審査と同じような制度は、下級裁判所の裁判官にはないのですか? だとしたら、再任はどのように行われるのですか? また、再任されなかった裁判官はどうなってしまうのですか? 沢山質問してしまい、すみません…。 ひとつでも良いので、お答え頂ければ嬉しいです。 宜しくお願い致します。
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>>国民審査と同じような制度は、下級裁判所の裁判官にはないのですか? 下級裁判所の裁判官には国民審査のような民主的な制度はありません。 これは裁判所のトップである最高裁の裁判官さえ国民主権が及べばよいだろうという考えからきているものと考えられます。 また、本来裁判官は公平を保つため何者にも左右されないと言う意味で国民すらも司法権を侵すことはできないからなのです。 憲法76条3項も根拠となる規定があります。 >>再任はどのように行われるのですか? これは1番さんの書いてある通りで、まず最高裁判所が名簿を作りそれを基に内閣が任命します。これは憲法80条1項に規定されています。 ですから形式的な任命権は内閣にあろうとも実質的な任命権は最高裁(特に事務総局)にあるのです。 裁判官は上記したように法76条3項で「憲法および法律のみに拘束される」と書いてありますがこれは建前で、本音というか実質は事務総局の意向に沿わない判決をした裁判官は僻地に飛ばされたり昇進が異常に遅くされたりします。この条文で裁判官は全て独立していると書いてありますがあくまでも建前でバリバリの縦社会で大抵の下級裁判所の裁判官は最高裁の意向を気にして判決をしているようです。 >>再任されなかった裁判官はどうなってしまうのですか? これは端的に野に下るだけです。 ただし、再任されないとはいっても法曹の資格が無くなるわけではありませんので弁護士などはできます。 学者の間では原則特段の事由が無い限り再任すべきとされる考え方が通説となっていますが、最高裁(判例)では再任するもしないも任命権者つまり自分たち最高裁の自由、と考えているようです。ちなみにこの考え方は裁判官の身分保障の規定(憲78条)の趣旨と矛盾するため学会からは大批判をされています。
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- seinzeit
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http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/1503/saibansyososiki.html 四をご覧下さい。 最高裁判所の作った名簿に基づいて、内閣が任命します。なので、最高裁判所と内閣の両方に、ある程度の任命権限があります。 また、任務中に明らかな犯罪を犯したりしていない場合は、原則的に再任できる、というのが通説です。
お礼
ご回答、有難うございました! 教えてくださった通説、全く知りませんでしたので、とても参考になりました。
お礼
ご回答、有難うございます!私には法曹界の事情は、なかなか窺い知れない部分が多く感じられるので、ご丁寧に教えて下さって、大変参考になります。 seinzeitさん、festinaさん、ご協力下さいまして、本当に有難うございました。