#5です。お久し振りです。回答が大分溜まりましたね。
少し私なりに、補足させていただきます。歴史的なことが主体になりますがご了承下さい。
ご存知のように、天皇の起源が書かれた「古事記」「日本書紀」は、後世の権力者が自分がこの国を治める者(天皇)であることを正当化するために書いた歴史書である事が定説になっています。
平安時代になって藤原氏が権力を握ったころから、天皇は権威はあるものの権力が無い存在として、今日まで連綿と続いてきました(一度途中で途絶えて、新たな政権が引き継いだと言う方もおられますが)。
その後、武家政権が成立しても、天皇制は続いています。つまり天皇家を滅ぼそうとした権力者はごく一部を除いていなかったわけです(平将門のように乗っ取ろうとした者は何人買いましたが、それとて、天皇制を廃止するのではなく、自らが天皇になろうとしたんですね)。
これは、世界的に見ても特異な事と言えると思います。例えば中国でしたら、政権が変わるたびに、前の政権関係者は皆殺しにされた上、墓を暴いたりもしました。また、フランスでは、国王が倒されて、共和制になった時は、国王はギロチンにかけられてしまいましたね。
日本みたいに、実権を持った者と権威を持ったものが分かれて、近代まで続いた国は無いんじゃないでしょうか。江戸時代でも、将軍は天皇から位を貰っていましたし。赤穂浪士でも有名なように、天皇の使者を迎えるのにも、あれだけ大層な儀式をしていたわけですから(おかげで浅野さん切腹までさせられちゃいましたよね)。
以上からも分かるように、天皇制は誰も手を付けられないものになってしまったのです。
第二次大戦後、連合軍は天皇制付いて、残すのか無くすのか議論しました。で、結局残ったわけですが、何故残ったかと言うと、日本人をまとめるには天皇制を残す必要があると考えたからと言われています。無くすと、内乱になるのではないかと懸念していたとも言われています。
このため、連合国は、憲法で天皇の役割を決め、戦力の保持の放棄を定めることにより天皇の権力をなくした上で、象徴として残したわけです。
(結論)
第二次大戦後、日本がスムーズに敗戦を受け入れ、連合国に従うように、天皇制が利用されたと言う事ですね。
(最後に)
それでは「現代の日本においてなぜ・どのように」必要なのかと言いますと、
・だれも声高に不要だと言わない(敬愛しているのか? 無関心か? タブーか?)
・憲法を改正しないと廃止できない(現行では、形式上、天皇がいないと国会が開けません。)
・今まで書かれていますが、国際儀礼上の行事に出席すると、日本のステータスが高くなる(ような気がする)。
・現在、1つの系統で続く王家としては、世界で1番長く続いている王家ですから(先ほども書きましたが、途中で途切れていると言う方もおられます)、世界に誇れると思っている人も多い。
などでしょうか。
お礼
確かに一定の年齢より上の方は圧倒的に天皇の存続を指示するだろうと思います。うちの母も50代ですが、熱狂的な皇室ファンです。(皇室のテレビは欠かさず見る、何か皇族のものの展示会があれば必ず行く、といった具合に。) でも若い世代はむしろあまり興味が無いと思うのですが。 私は、皇室のテレビ番組や、自分の母を見ていて、違和感を覚えるのです。なんだか私(20代)には、金正日やスターリンの個人崇拝と同じように感じます。 ただ誤解しないで頂きたいのは、私が天皇制に疑問を持つのは、ただ皇室を非難したいからではないのです。むしろ、皇族の方達の人権を考えると心が痛むのです。法的には国民と違う位置付けをされているとはいえ、法律は法律。皇族の方達も同じ人間です。同じ人間でありながら、自由な暮らしを営めないのが、私にはすごく重大な人権侵害に感じるのです。みちこさんも2度ほどヒステリーで声が出なくなりましたよね。まさこさんもストレスから倒れられました。 私はむしろ、皇族の方達の人権という観点から、天皇制が必要か否かと言う疑問にぶち当たっています。