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強制執行による給与債権の差し押さえ
訴訟で敗訴した債務がある場合、債権者が強制執行をかけてくれば、給与債権も3分の1を限度として差し押さえられる可能性があると聞きました。 家賃および最低限の食費などで給与が生活するのにぎりぎりの額で、貯蓄がゼロの場合でも給与債権を差し押さえられる可能性があるのでしょうか?
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>第三債務者がこれを無視して債権の有無を回答しないと、どうなるのでしょう? それによって執行債権者に損害が生じた場合、第三債務者は執行債権者に対して損害賠償をする責任が生じることもあります。なお、第三債務者が執行債権者に差し押さえられた債務について支払や供託をしない場合、執行債権者は第三債務者に対して取立訴訟を起こすこともあります。 >また「債権があるのではないか」との推測だけでこのような申し立てを債権者がやみくもにすれば、 債務者が財産を開示しない以上やむを得ません。そもそも、債務を弁済すれば強制執行されません。もし弁済をして債務が消滅したのにもかかわらず、強制執行をしてきたというのでしたら、請求異議訴訟を起こし、場合によっては、別途、損害賠償の請求もできるでしょうが、ご相談者はそのような状況ではないのですよね。プライバシー云々する前に、弁護士などにきちんと相談して、債務を整理する必要があると思います。相談だけならば、有料の相談でも30分5千円ぐらいです。そこで、法律扶助のことも相談された方がよいです。
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- buttonhole
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>債権者は第三債務者が債権者に損害を与えたことをどうやって立証するのですか? 一般論としては、困難かもしれません。しかし、個別具体的な事例において困難かどうかは判断できません。 >給料があるのか、そして給料がいくらの額なのかわからないと、訴訟を起こすにもやりようがないのではないかと思うのですが。 債務者が第三債務者である会社に勤めていることを、債権者が証明できれば、額が分からなくても、何らかの給与債権が存在することは推認できるでしょう。にもかかわらず、第三債務者が存在しないと虚偽の回答をしたり、あるいは全く回答をしなかった場合、それによって、他に財産を調査したり、別の強制執行手続をせざるを得なかったことによる、財産上、あるいは精神上の損害の賠償を命じられることはあり得ると思います。実際には、債権者が第三債務者を訴えることはしないかもしれませんが、絶対しないという保証は私にはできません。
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いろいろ教えていただきまして まことにありがとうございました。
追加補足 ○通常は、確定判決と同様の効力をもつ裁判上の請求権に基づく債権回収ができない場合に更に債権者が強制執行を裁判所に申し立てて行なうものです。それでも、債務者に支払能力が無ければ、債権者は取り立てできないことになります。司法の限界と表現することもあります。 ○この段階にいたるまで、債務弁済をしない債務者の保護=債務者の逃げ得を、債権者の取立権の保護に優先させる理由はないと解されます。
お礼
補足どうもありがとうございました。
追加補足です ○差押えの対象となる債権が現実に存在するかどうか,存在するとしてその程度を知りたい場合には,陳述催告の申立て(第三債務者に対して,差押債権の有無などにつき回答を求める申立て)をすることができます。陳述催告の申立ては,債権差押命令申立てと同時にします。 ○債務者に対する債権であれば「売上げ代金・手数料・業務請負料・預貯金等」の種類を問わず差押できます。なお、業務請負料であっても実質給与と裁判所が判断すれば1/4制限がかかります。純粋な請負代金と判断されれば100%差し押さえの可能性もあります。 ○民事訴訟~強制執行までの一連の流れについては、「最高裁判所http://www.courts.go.jp/」にアクセスし、裁判手続~民事事件について~と順番にクリックすれば解説や訴状書式・記載例を見ることができます。
お礼
たびたびご回答をいただきまして、まことに恐れ入ります。 >陳述催告の申立て(第三債務者に対して,差押債権の有無などにつき回答を求める申立て)をすることができます。陳述催告の申立ては,債権差押命令申立てと同時にします。 第三債務者がこれを無視して債権の有無を回答しないと、どうなるのでしょう? また「債権があるのではないか」との推測だけでこのような申し立てを債権者がやみくもにすれば、債務者としてはプライバシーの侵害や信用を失う可能性があると思うのですが、その辺りの保護は、はかられていないのですか?
取立て(又は配当)について 1債権差押命令が債務者に送達された日から1週間を経過したときは,債権者はその債権を自ら取り立てることができます。 2ただし,第三債務者が供託をした場合は,裁判所が配当を行うので,直接取り立てることはできません。 3債権者が第三債務者から支払を受けたときには,直ちにその旨を裁判所に届け出なければなりません。 4実務上は直接債権者との受け渡しを避ける観点で、法務局に供託し裁判所にゆだねるケースも珍しくないようです。 5なお、債務者がきちんと支払っていれば、債権者は差押等の強制執行をする必要がないのです。差押までに期限を切って支払請求があったにもかかわらず、弁済をしなかったことを考慮すれば、債権者が「債務者の分割払いする」との申し出を承諾する可能性はゼロに近いと思われます。
お礼
詳しくご回答下さいまして、まことにありがとうございます。 たいへんおそれいりますが、もう一つお聞きします。 勤務先との労働契約が、正社員でなく、業務委託契約になっている場合でも給与債権として差し押さえにあう可能性がありますか? そもそも、債務者の勤務先はわかっていても、いくら給料(報酬)をもらってるとどうやって調べるのでしょう? 差し押さえのために、債権者が勤務先(第三債務者?)に聞いても勤務先は返答する義務はありませんよね。 もらっている金額もわからないのに「給与の3分の1の額」というあいまいな請求で差し押さえ命令が降りるものなのでしょうか?
1番です。追加補足します。 ○給与差押命令が届くと、雇用主は差押額について質問者さんに渡すことができません。 もし、渡した場合には別途裁判所に対し差押額を提供しなければならなくなります。 ○なお、各地域の弁護士会では無料相談の実施、生活困難者のための法律扶助協会の設置がありますので、ご連絡されることをお勧めします。 ○弁護士会一覧http://www.nichibenren.or.jp/bengoshikai.html
お礼
補足どうもありがとうございます。 >給与差押命令が届くと、雇用主は差押額について質問者さんに渡すことができません。 給与手取り額が20万円と仮定すると、15万円がいままでどおり銀行に振り込まれ、5万円については、本来第三者である雇用主が直接債権者に銀行振り込みすることになるのですか? まったくの第三者に毎月余分な手間が生ずることになると思いますが・・・。実務はどうなっているのでしょう? 第三者である雇用主に迷惑をかけるのが嫌なので、債務者が毎月差し押さえされる分を別のところから借金することで毎月返済していくことはできないのですか?
- buttonhole
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>ちなみに、債権者から第三債務者(勤務先)にはどのような連絡がいくのでしょうか? 裁判所から債権差押命令正本が送達されます。 >生活費を浪費していない、というのはどの程度のことを言うのでしょうか。 ご相談者の家計の状態等が分かりませんし、また、差押え命令を取消すかどうかは、債務者のみならず債権者の事情も考慮して裁判所が判断しますので、掲示板で回答することは困難です。きちんと弁護士に相談して下さい。状況によっては、破産の申立をする必要があるかもしれません。
お礼
何度もご丁寧にご回答いただきましてありがとうございます。 >裁判所から債権差押命令正本が送達されます。 これは、裁判所から雇用主の代表者宛に債権差押命令正本が送達されるということですか? 現在のところ、会社から私の銀行口座に毎月給与が直接振り込まれていますが、債権差押命令正本が送達されると、私の雇用主にどのような義務が発生し、給与の金額に何が起こるのでしょう? >きちんと弁護士に相談して下さい。 相談するにもお金がありません。。。
- buttonhole
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>給与債権も3分の1を限度として差し押さえられる可能性があると聞きました。 給与(税金、社会保険などを控除したいわゆる手取り額)の4分の3に相当する部分については差押えができません。(民事執行法第152条第1項) 例えば、給与が月毎の支払で、手取額20万円の場合、 20万円×3/4=15万円が差押えが禁止されます。つまり、差押えされる額は、20万円-15万円=5万円になります。 なお、給与の支払が月毎で、手取額の3/4に相当する額が、33万円を超える場合は、33万円まで差押えが禁止されます。(民事執行法施行令第2条第1項第1号) たとえば、手取額が48万円の場合、 48万円×3/4=36万円となり、33万円を超えますので、33万円まで差押えが禁止されます。結局、48万円から33万円を引いた15万円が差し押さえられます。 >家賃および最低限の食費などで給与が生活するのにぎりぎりの額で、貯蓄がゼロの場合でも給与債権を差し押さえられる可能性があるのでしょうか? 原則は上記の通りです。なお、生活費を浪費していないにもかかわらず、差押えがされると生活が困窮するような事情がある場合は、裁判所に申立をすることによって差押えの全部又は一部の取消が認められる可能性があります。(民事執行法第153条第1項)
お礼
詳しくご回答いただきまして、ありがとうございます。 生活費を浪費していない、というのはどの程度のことを言うのでしょうか。特に、東京都心など家賃が高い地域に住んでいる場合、家賃以外にはまったく生活費を浪費していなくても、引っ越すにも多大な費用がかかるので、首が回らなくなってしまいます。 よろしければ教えて下さい。
債権執行手続 1債権者が,債務者の勤務する会社を第三債務者として給料を差し押さえたり,債務者の預金のある銀行を第三債務者として銀行預金を差し押さえ,それを直接取り立てることにより,債権の回収をはかる手続です。 2例えば給料差押えの場合,原則として相手方の給料の4分の1(月給で44万円を超える場合には,33万円を除いた金額)を差し押さえることができます。ただし,相手方が既に退職している場合などには,差押えはできません。
お礼
早速ご回答いただきましてありがとうございます。 参考になります。 ちなみに、債権者から第三債務者(勤務先)にはどのような連絡がいくのでしょうか?ご存知でしたら教えていただければ幸いです。
お礼
ご回答いただきましてまことにありがとうございます。 具体的に申し上げますと、第三債務者は私の親族の経営する会社なのです。債権者は、私がその会社の非正社員扱い(社会保険負担などはしていない)になっていることは知っています。但し、給料をもらっているのか、またどれだけもらっているのかについては知りません。ちなみに第三債務者は私の債務について保証人になっているわけではありません。 もし、債権者から第三債務者に問い合わせが来れば、私の親族はまず私にどうすればいいのか聞いてくると思います。回答する必要はないと私が言えば、たぶん回答しないと思います。 >それによって執行債権者に損害が生じた場合、第三債務者は執行債権者に対して損害賠償をする責任が生じることもあります。 理屈としてはそうなのかもしれませんが、債権者は第三債務者が債権者に損害を与えたことをどうやって立証するのですか?給料があるのか、そして給料がいくらの額なのかわからないと、訴訟を起こすにもやりようがないのではないかと思うのですが。