日本では、全員が公的医療保険制度に加入する「国民皆保険」と云い、全員が加入することになっていますが、サラリーマン等が加入する「健康保険」と、個人でお店や事業を行っている人や、フリーター、学生などが入る「国民健康保険」、公務員の人が加入する「共済組合」などがあります。
国民健康保険は各市町村単位で運営していて、保険料も自治体毎に違い、加入者全員の前年の所得を基に保険料が計算されます
国保には扶養という制度がなく、加入するのに収入による制限はありません。
健康保険は、国が運営する「政府管掌健康保険」と、大企業や同業の会社が集まって運営する「組合健保」があり、保険料は企業と従業員が半額づつ負担しますが、組合健保では、企業が多く負担する場合も有ります。
又、扶養という制度が有り、扶養者が何人いてる本人の保険料負担がなく、保険料は給与の額で決ります。
扶養になれるのは、政府管掌健康保険の場合は、今後12ケ月間の収入見込額が130万円以下で、本人の収入が親の収入の半額以下の場合です。
又、組合健保の場合は、扶養になれる条件が、組合によって違う場合があります。
詳細については、参考urlをご覧ください。
株式会社や有限会社等の法人の場合は、全て社会保険の強制適用事業所となり、勤務先が社会保険の強制適用事業所であれば、従業員は収入に関係なく、社会保険に加入する必要が有ります。
ただし、パートなどで一週間の勤務時間や出勤日数が正社員の4分の3以下の場合は、勤務先で加入できません。
このように勤務先で健康保険に加入できない場合は、親の扶養になるか、本人が市の国民健康保険に加入することになります。
ただし、親が自営業で、国民健康保険に加入している場合は、最初に書いたように、国保には扶養という制度がありませんから、親と同じ国民健康保険に加入することになります。
保険料は加入者全員の前年の所とを基に所得割が計算され、均等割などが加算されます。
つまり、勤務先で健康保険に加入できず、親が国民健康保険に加入している場合は、本人の収入に関係なく、親と一緒に国保に加入することになります。
つまり、パートやアルバイトで一週間の勤務時間や出勤日数が正社員の4分の3以上の場合や、正社員であれば、勤務先で健康保険に加入することが義務づけられていて、国保と健康保険を任意に選択することは出来ません。
年金についても、健康保険と同じ条件で厚生年金か国民年金に加入することになります。
保険料は、健康保険と厚生年金は給与の額で決定され、半額を会社が負担します。
国保は、前年の所得で計算され、国民年金は月額13300円です。
又、健康保険の場合は、病気や怪我で休んで給料がもらえない場合に、「傷病手当金」が支給されますが、国保にはこのような制度は有りません。
年金についても、国民年金は基礎年金だけですが、厚生年金の場合は、在職中の給与の額に応じた「報酬比例部部の年金」と基礎年金が支給されます。
以上のように、健康保険・厚生年金と国保・国民年金では、健康保険・厚生年金に加入したほうが将来的には有利です。
保険料については、一般的には会社が半額負担をする健康保険・厚生年金の方が有利です。
なお、社会保険の場合、保険料の半額を会社が負担する必要が有りますが、この負担を嫌ってパーとやアルバイトの場合に、違法と知りつつ社会保険に加入させない会社があり社会問題となっています。
この件については、社会保険事務所でも強制的に加入させる姿勢になっています。
お礼
とても参考になりました。 将来的にも保険料的にもやっぱり社会保険のほうが有利なんですね。 社会保険に加入しない会社を徹底的に調べて強制加入させるくらいの社会になってくれれば、もっと従業員が安心して働けるのに・・・ 詳しい説明本当にありがとうございました。