北欧人から垣間見た日本の女性の社会的地位向上とレディーファースト
日本の女性の社会的地位向上についてです。
まず私が過去に、北欧出身で米国・日本でも働いていた女性から伺った興味深い貴重な見解について述べさせていただきます。
北欧諸国が男女差の少ない地域であることは有名であると思います。しかし男女格差が少ないということは女性に対しても厳しいそうです。
前述の北欧出身女性が日本で働いていた時、日本で女性が仕事で分からないことをすぐ男性社員に当然のように振るのに非常に驚いたと言っていました。それをあっさり受け入れる男性にもあきれてしまったそうです。確かに逆のケースはほとんどないですよね。
極めつけは重さ3、4キロ程の子供でも運べるダンボールの箱が重いといって、男性に運ぶのを半ば当たり前のようにレディーファーストを振りかざし頼む女性と、それをレディーファーストと混同し笑顔で受ける男性には唖然としたと言っていました。
欧州や米国で、女性といえども仕事で子供でも運べるようなダンボールを重くて運べないなどと甘え極まりないことを言うと、言われた相手はぶち切れるそうです。
米国・欧州の一部の国は簡単に解雇される厳しい労働環境のため、仕事分からないと人に振ったり、子供でも運べる重さのダンボールを重くて運べないなどと言っていると本当に解雇もあるそうです。
ここからが本題なのですが、彼女はそのように日本の一部の女性が根底に甘えをかかえている状況では、決して女性の地位向上は有り得ないだろうし、決定権の有る男性管理職・経営陣が重要な仕事を任せることも決してないだろうと言っていました。また欧州・米国ではそんな甘えた人間が、会社に居続けられることなまずないそうです。
もう一点、日本の女性はレディーファーストと社会地位の向上を混同している人が非常に多いと言っていました。
北欧では女性の地位向上の目的は、女性が家計外に出て働くことで国家税収の向上を目指すことが主目的であって、決してレディーファーストではないそうです。女性も働いているからこそ北欧諸国は国民一人当たりのGDPが高いそうです。
レディーファーストとはあくまで一般的な嗜み・習慣といったもので、職場でレディーファーストなど一切なく、そのかわり男女差別もほとんどないと言っていました。日本の女性の公私に係わらずレディーファーストされて半ば当たり前といういびつで偏狭な考えが、女性自らの社会進出の機会を塞いでいると指摘していました。
また日本の特に中高年男性の女性に対する過度の甘さにも首を傾げていました。一般的な日本の管理職の「オジサマ」の女性に対する接し方だと、北欧や米国の一部の企業では、管理が甘いと見なされ管理職をクビになる可能性もあるそうです。
女性の社会進出の最先進国から来た人には、日本はまだまだ男性側も女性側も発展途上に映ったようです。
小柄で華奢な白髪の北欧女性は、外見とは裏腹に厳しい環境で鍛えられ、強い芯と広い視野を持ち、とても合理的で甘えが皆無で、非常に感心させられました。
日本も北欧並みに女性が社会進出し、家計外でバリバリ働き始めれば、再び国民一人当たりのGDP世界一となってもおかしくないですね。
皆さんは、日本の女性の社会的地位向上は、今後どれほどあると思いますか?(日本の経済自体が女性の社会的地位向上分を満たす規模まで行ってないという面もありますが)