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維新が進める地方分権だと、日本はこの先発展しない?
維新が進める地方分権だと、日本はこの先発展しないですか? https://late-beppu-2316.littlestar.jp/category/japan-innovation-party/
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歴史を見ると、国家というのは「中央集権」と「地方分権」を行ったり来たりなんですよね。 例えば日本史を見ても、平安時代は基本的に京都さえ良ければそれでよしの中央集権体制。そのやり方に藤原純友の乱とか平将門の乱などの地方の反発は時々ありました。時代が進んでいくと地方でいわゆる武士が台頭してきて彼らが武力という実力を持つようになりました。そして鎌倉幕府が誕生して、政治の中心が京都から鎌倉に移りました。地方分権の時代といっていいでしょう。 アレコレあって室町幕府が誕生しますが、この幕府は表向きは中央集権の政権ですが、「強い政府」ではありませんでした。なので弱体化して時代は戦国時代になります。 戦国時代は秀吉を経て徳川家康によって江戸幕府が開かれることによって中央集権体制となります。中央集権体制ですが、各藩はほぼ独立国として存在するというシステムでした。ま、これは別に日本独特のことではないです。どこの国もそんな感じの連邦体制になっているのはよくあります。 しかし時代が下っていくと、外国船がしょっちゅうやってくる主に関西の海に接する地域と、外国と接する機会は皆無な内陸などの地域とで国防に対する脅威の温度があまりに違うのもあったりして、中央集権政府によるコントロールではあまりに動きに鈍重で現実に対処できなくなります。それである程度は地方(各藩)に権力を与えることになりますが、結局それが戊辰戦争による明治維新になってしまいます。 明治政府は日本全国をまとめ上げて近代国家を建設しなければならなかったので、中央集権体制を作り上げます。第二次世界大戦で日本中が焼け野原になったので、戦後体制も基本的には中央集権体制です。 そのやり方が戦後約80年を経て、現実に上手く対応できなくなってきているというのはありますね。政府は東京にありますが、東京にいると地方の現実は分かりません。 現在、地方は優秀な若い人はみんな東京に行ってしまい、これといった産業もなく、東京から移り住む人もいないから人口減少と高齢化がものすごい勢いで進んで益々過疎化してしまうという深刻な状況にあります。これを現地の事情をよく知らない東京の人間が「これをやれ」といっても、上手くいくわけがない。 しかし地方それぞれに権力を与えると、それを契機に発展する地方と発展できない地方の「地方間格差」も生じます。また地方が権力をつけると「いちいち中央のいうことなんて聞いてられっか」になり、これはゆくゆくは「国家(政府・王朝)の滅亡」に繋がります。 けれどローマ帝国やオスマン帝国や江戸幕府といえど、永遠ということはできませんでしたから、今の国家体制のままで永遠に続くというのは難しいでしょうね。 歴史的にいえば、こういうときに内部の改革で現実に上手に対応できたということはありません。最終的には政府(王朝)は外部によって倒され、新しい政府(王朝)が成立します。
その他の回答 (1)
「東京一極集中」「政治の腐敗」「官僚機構の肥化」を解決できれば、中央集権でも地方分権でも発展できると思いますよ。 中央主体だろうが地方主体だろうが、発展する国は発展してます。 問題なのは「国家が上記の問題を解決する気がない」って事です。
お礼
スゴい…(汗) 圧巻のご解説ですね。 他でも色々聞いてみたんですが、「地方分権でいいんだよ」というご意見が多かった気がします。でもそれは私にとってはちょっと意外でした。 第二の帝国主義の時代と言われるほど、現在の国際情勢は、各国が欲望むき出しの利権競争を加速させているような気がします。強権統治の国も増えています。 日本も今は中央集権体制をピシッとさせて、このジャングルのような国際情勢に立ち向かうべき(じゃないと国防体制の強化にも不安が出る)、国際情勢がもう少し穏健化したなら、そのとき再度地方分権を考えるべき、 みたいな意見がむしろ普通なんじゃないかな?と思っていましたが…