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背負って空中浮遊する装置
数日前のニュースで見たのですが。 NASAが宇宙遊泳するときに背負う箱のようなマシンを背負い、箱から圧縮ガスを噴出して、人が空中浮遊できるというものを紹介していました。 たしか40メートル近く上昇したとか。 このようなマシンはなんと呼ばれているのですか? また、実際どのようなものがあるのか教えてください。 ガス噴出型ではなくて、プロペラ型でもかまいません。 購入できるでしょうか?
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正しくは「ロケットベルト」といい、1950年代初めからベル社が研究していたものに陸軍が目をつけ、歩兵の移動手段として研究されたものです。 1961年に初の有人自由飛行に成功しましたが、航続時間18秒では実用にならず、開発は中止、製造権も転々と譲渡され、現在はヒューストンのアメリカン・ロケットベルト社にあるそうです。 推進方式は単純なもので、90%濃度の過酸化水素水を窒素ガスの圧力で反応容器内の触媒(純銀)に吹き付けて水と酸素に分解、反応熱でこれらを気化膨張させて噴射するというものです。 最新型RB-2000の性能は以下のとおり。 自重40.8kg、燃料搭載時重量63.5kg、最大推力145kg、航続時間24~30秒。 1984 年オリンピックで使われたモデルは RB-2000、パイロットは Bill Suitor でした。RB-2000 はベル社の開発したものではなく、ロケットベルトに「取り憑かれた」男、個人発明家の Nelson Tyler によって製作されたものだそうです。操縦は両手のグリップを用い左手が進行方向(ノズル噴射)、右手がスロットルを操作しますが、自由に大空を舞うには足腰を振った反動による姿勢制御(アンバッキング)も重要だとか。RB-2000 の最短保証航続時間は 21 秒でこれを過ぎると墜落の危険があるため、燃焼開始 10 秒後に断続した警告音(ヘルメットにブザーが仕込んである)が鳴り始め、15 秒を過ぎると鳴りっぱなしとなります。また、右手のスロットル上部には残燃料時間を示すタイマーが付けてあります。RB-2000 の飛行は Bill Suitor の言葉によれば「水に浮かぶボールの上に立っているようなもの」だそうです。また着地直前にスロットルを開き逆噴射して降下速度を殺す必要がありますが、開きすぎるとジャンプして再び空中に跳ね上がってしまうことになり、残り少ない燃料を管理しながら奇麗な着地を決めるには相当な修練が必要だそうです。