安倍総理としては、次の拡大G7でのらりくらりとした態度をとってバイデンが大統領選で勝利するのを待つと言うところと思います。日本は中国との貿易は急には捨てられないです。日本は中国との輸出入は良いバランスで、圧倒的な輸入超過のアメリカとは事情が違うし地政学的にも近すぎます。
アメリカも中国もお互いに戦争したいとは思っていないのですが、南シナ海や台湾海峡での緊張関係を作り出して牽制しあっています。アメリカはイギリスやオーストラリアを巻き込んで中国の海洋進出を牽制しています。香港問題では、アメリカが中国を政治的に攻撃しているのですが、そこにイギリス、オーストラリアを、ニュージーランド、カナダの英連邦諸国が参加しています。アメリカと英連邦の5カ国はファイブアイズと呼ばれる特別な同盟関係があって、アメリカNSAやイギリスのMI6などが収集した世界の秘密情報にお互いがアクセスする事ができます。今日イギリスのガーディアン紙で大きく報道されていたのですが、そのファイブアイズに日本を加えると言う話があって、河野太郎防衛相からも提案されているそうです。ガーディアンの記事は、軍事的なものよりも中国依存が高いレアアースでの中国に頼らない開発供給を強調しているのと、TPPを拡大してEUから離脱したイギリスを加えるCTPPの構想にも絡んでいるようです。とは言えファイブアイズは明らかに軍事や機密情報の交換によるイディオロギー的な同盟なので、安全保障と経済の話を切り離して反中国に走れない日本が本当にファイブアイズ入りを考え歓迎しているとすると、中国と全面的に対立する準備とも見えます。実現性は疑問ですが、もし実現したら、血の盃みたいな感じがします。短期的には最初に書いたように決定的な対立を避けたいはずですが、中国への牽制も含めて、オプションは考えていると言う事だと思います。
直近ではG7での日本の態度によっては、延期した習近平の国賓来日はなくなり、東シナ海はきな臭くなるでしょう。
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