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刑事コロンボというのはなぜ人気があったのですか
NHK BSプレミアムで「刑事コロンボ」という昔のテレビ番組をやっていますが、刑事コロンボというのはなぜ人気があったのですか。 冴えない中年男にしか見えないのですが、なぜ人気があったのですか。
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- jasko
- ベストアンサー率24% (478/1966)
小説の場合、どんなトリックで不可能を可能にしたのか。犯人は誰か。こういった謎を探偵と読者が暴いていくことになります。探偵は冒険者となって渦中に飛び込み、ヒーロー的に立ち回る。明智小五郎ゆ名探偵コナンなどはまさにそんな探偵です。犯人が最後まで分からないということは動機や人間性を深く掘り下げることができないので、人間ドラマとしては盛り上がらりませんが、ヒーローものなのでヒーローがヒーローらしくあればよいのです。 映像でミステリーをやる場合は、配役の段階でほぼ犯人が誰かわかってしまいます。犯人側の動機や人間性を深く描けば「事情からいって、こいつが犯人だろう」と観客にばれてしまいます。犯人が誰かの興味では引っ張れないのです。犯人の指摘のシーン「犯人は君だ」は最高のクライマックスです。しかし、その後にくるミステリーとしての種明かし「トリックの説明」「動機の説明」「動かぬ証拠」「犯人の告白」というだらだらした展開は小説なら耐えられますが、映像では「動かない」ので猛烈に退屈なってしまいます。映画の流れが止まってしまいます。 コロンボや古畑は犯人らしき人物に心理戦を仕掛けて追い詰めていきます。追い詰められた犯人の悪戦苦闘を映画はサスペンスフルに盛り上げます。観客の関心は犯人がどこでミスを犯すか、犯したかに絞られます。クライマックスで探偵はたったひとつの致命的なミスを指摘する。その後には一切の説明をしないで、幕。ミステリードラマの一つの典型を作り上げたのです。このパターンだと犯人が主人公ですから、犯人の人間性を十分に描くことができるので、人間ドラマとしても成立します。
- pop302
- ベストアンサー率100% (1/1)
ピーター・フォークという優秀な役者さんが演じたというのもあると思います。それとこの作品は、1作品につき膨大な予算をつぎ込んでいると言われ、尚且つ優秀なスタッフに恵まれていた事も理由としてあると思います。脚本・監督・音楽以外にも、第10作の「黒のエチュード」からは、エグゼクティブ・ストーリー・コンサルタントという他のは無い役職の人も入っています。まぁ、69作品重ね続けた努力の結晶だと言っても良いと思います。
- SPROCKETER
- ベストアンサー率26% (2125/7982)
逆転の発想が受けたのでしょうが、犯人が最初にわかってから、刑事が犯人を追い詰めて行く展開が面白い番組です。推理ドラマの常識をひっくり返した番組ですね。 同じような展開はアニメ番組でも出来るわけで、たとえば、毎回、主役が負けるアニメでも面白い番組は作れますし、主役が変身、変形、合体などを一切しなくても、敵役が毎回、変身、変形、合体していれば、アニメ番組は作れます。ところが、日本の番組制作では逆転の発想は制作側に嫌われて、ワンパターンしか残らないので、つまらない番組ばかり残り続ける結果になるわけです。 刑事コロンボを冴えない中年男に演出したのは、格好良い刑事が犯人を追い詰めて行くと、視聴者が犯人に同情してしまうからでしょうが、政治なのでしょうね。
- kon555
- ベストアンサー率51% (1842/3559)
多くの刑事もの、推理ものというジャンルは「誰が犯人なのか視聴者にもわからない」というのが普通です。 視聴者は主人公の調査と共に事件の全容を知っていく、最後には『ああ、この人が犯人だったのか』とか『ああ、こんなトリックを使っていたのか』と解決をみるわけです。 今でも同ジャンルの構成としてはこちらの方が多いですね。 対して「刑事コロンボ」は、まず最初に犯行シーンを描き、そこで視聴者には犯人を明らかにしてしまいます。トリックも含めて、それらは視聴者に開示された状態から、コロンボが調査を進めていきます。 この時点で『誰が犯人か&どうやったか』は視聴者には明らかですから、ミステリ的には『コロンボがどうやって犯人を追い詰めるか』『犯人はどんなミスをしたのか』という部分が、そしてドラマ的には犯人とコロンボの心理戦がメインになります。 つまりあの野暮ったい恰好の冴えない中年刑事という外見的なキャラクター特徴は、秘められた知性や観察眼を補強する方向に働くという構造になっています。 また、多くの推理ものが『多数の容疑者と主人公』という形で進むのに対して、コロンボでは『一人の犯人とコロンボ』という少数の対決に絞ってドラマが展開されるので、時間的な制約の大きいテレビドラマとしては犯人側を掘り下げやすくなり、そこも人気を博したのだと思います。
冴えない中年だけどその、人を喰ったような捜査態度と、 早い段階で犯人に目星をつける有能さ、物語のストーリー性を 楽しんでいるのだと思う。 犯人が最初から解っているし、ハラハラドキドキ展開もないので ゆっくり安心して見られるのも良かった。