こんにちは 5mm2様、相変わらず 独りよがりな回答をいたしてしまい、たいへん申し訳ございませんでした…それなのに 亀大仙様、温かく端的な ご講評を賜り、ほんとうに ありがとうございました…
小雪舞う春分に帰宅後 marc様のご回答を拝見しながら ふと お答えいたしたくなり…肝心の連歌は 西行のそこだけで、あとは ご存じの 時代も様々な歌人の句を勝手に並べ、四季折々の雨を楽しんでいただこうと…夜更け 不首尾のまま…
実は、もう何年も昔 こちらでの亀大仙様とalterd様のお話を拝読して、山頭火を知るにいたり…また亀大仙様には かつてのご質問にて、しぐれ 村雨 など 雨を表す日本語の美しさを 四季のあざやかな光景とともに 教えていただき…
その山頭火の句では、御二方様の愛される もう一つの雨…しぐれの句を入れようとし…最近 知り得た とても おもしろい…ことを書こうとしたのですが…四百行くらいになりそうだったので 割愛し…和歌も四句と想い、八句にも削れず…
なので…5mm2様 亀大仙様 alterd様への 御礼かたがた…その山頭火の句についてだけ…やり直させていただきたく…
昨春、イタリア映画祭で観て、とても よかった映画…
http://shudoshi-chinmoku.jp/ 邦題も 新たに この春 劇場公開され…
同じ監督のを 昨秋、DVDで観たのですが…http://romanikieta-otoko.com/
後者では、蒸発した野党党首の兄に 成り代わった双子の弟が、党内会議の席を中座する際、ふいにヴェルディの交響楽「運命の力」の数節を口誦み、振り返って「日本の俳句」を詠唱するのですが、字幕では つぎのとおりでした…
ときは春 淡霧は 名もなき山を包む
わが姿なりや 背を向け 雨に去りゆくは
イタリア語では つぎのように聴こえ…
E' primavera, sottili veli di nebbia circondano anche la montagna senza nome.
E, la mia, questa figura di spalle, si ne va nella pioggia.
前半は 芭蕉 「野ざらし紀行」 の
春なれや 名もなき山の 薄霞
後半が わからず…と 申し上げたところ、たちどころに alterd様から、山頭火の
うしろすがたの しぐれてゆくか
ではないか との ご指摘をいただき…まさに 正鵠…胸に落ちたのでした…
春なれや 名もなき山の 薄霞
うしろすがたの しぐれてゆくか
芭蕉と山頭火が…五七五 七七となり…短歌となっている…
春と冬の季語が入り交じるも…隣り合った二つの季節は、春分の雪のように入れ替わり立ち代わりする…出だしと終わりが 軽い問いかけとなり、イタリア語では それらは一つになって、景中の後ろ姿が 自らであることを問うのみとなる…
春が訪れ いずこの地も 野山は薄霞に包まれている
その蔭で 冬は独り 自らの最後の時雨を背に まといつつ去りゆく
冬こそが 春の訪れを準備し、大地を打ち払い清め、諦めと幻滅を剥ぎ取り、希望に奮い立たせたのに…そのすべてが かなった祝祭の裡に、忘れ去られ、独り去りゆく…その姿は 映画の兄弟に重なり、茫然としたものでした…
各行出だしの E のあとの アポストロフィs ' と カンマ , といい…この 日本の俳句の イタリア人編訳紹介者は、古代ギリシャ・ローマ哲学・芸術の流れを汲む なんと すばらしい詩人なのかと…
曲は 雨と 正鵠…鳥ということで…意外な このかたの…インストゥルメンタルで…画像が とても良く… Tom Waits - Rainbirds
https://www.youtube.com/watch?v=4hrlK69wwWA
長々たいへん失礼申し上げました…ここでの 御質問と御回答には ほんとうに勉強になり まさに 魂を洗われる想いがいたします…5mm2様 亀大仙様 jazz親父様 marc様 皆皆様 いつも まことに ありがとうございます
下村 観山 春雨図 屏風 右隻 大正五年 東京国立博物館 蔵
お礼
今晩は。 新しい切り口での回答ですね。 うまく雨の曲を集めて、ショートストーリーができましたね。 聴けば分かるでしょうが、歌がすぐ出てくるのは【雨に唄えば】だけです。 演歌は全てわかりますよ。年取ったかな。 ありがとうございました。
補足
起承転結も満点です。