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誘導モータのレイヤーショートとバスタブカーブ
- 真空ポンプの7.5kW程度の3相誘導モータが、客先でレイヤーショート(レアショート)で7台中2台こけました。
- モータメーカの報告では、コイル巻工程で傷が付いたか、異物(巻線とリード線溶接のスパッター等)、もしくはコイル線の被覆に微細な欠陥があったと推定するとの事でした。
- 一般にレイヤーショートは、初期故障が多いのか偶発故障が多いのか、摩耗故障もあり得るのかについても疑問が投げかけられています。
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重要事項として どこの国製のモータなのか? 中韓製なら3年くらいでお迎えが来るのは当たり前の話 電圧は200V?400V? 400Vでインバータ駆動するとインバータのマイクロサージで絶縁劣化しやすい http://fa-faq.mitsubishielectric.co.jp/faq/show/11139?category_id=1970 http://fa-faq.mitsubishielectric.co.jp/faq/show/11170?category_id=590 他には 周囲温度と湿度 モータ運転の間欠時間 30分運転、3時間停止 とかの運転パターンで高湿度雰囲気だと絶縁劣化しやすい あまり知られていないけれど、モータは呼吸します 運転中の熱い時は内圧が高いので吸湿しないけれど 停止して冷える時に内圧が下がって吸湿する http://www.nomurakoudensha.co.jp/zst.html http://www.meisei-er.co.jp/zetsuen/zetsuen.html 用語定義の問題ですが 「摩耗故障」 ↓ 電子部品なので摩耗することは無い https://www.sony.co.jp/Products/SC-HP/quality/pdf/qr_chap2j_201604.pdf でも、これはIC等のプラスチックパッケージが経年変化や熱疲労でひび割れたりするような 日本語的には、摩耗ではなく疲労と呼べるのも摩耗故障に分類される 同様に絶縁低下も摩耗故障に含まれる http://www.hitachi-ies.co.jp/pdf/catalog/SI-500.pdf モータのベアリングとかは本当に摩耗するのですが 絶縁体は通常では摩耗しない 必ずしも絶対に摩耗しない事もないが コイル自身が振動して、となりのコイルと触れ合って摩擦して摩耗する事もある 普通の日本製は絶縁コーティング等で固められてるのでそのような事にはならないが 絶縁目的なので防振コーティングではないが硬いので防振効果もあるし http://www.ryoka.co.jp/product/wanisu/sti.html http://nomurakoudensha.co.jp/rewinding.html 中韓製はそのようなコーティングされてない確率が高いと思う >中韓製が3年で行くのは、コイルの絶縁コーティングが無い 10年以上前の事なので現在でもそうとは言えないかも知れませんが スマホ爆発事件とかあると現在でも変わりないみたい モータをバラしたらコーティングだけでなく コイルの巻き方があまりにもヘタクソで雑だった 因みに日本製であっても製造は中韓と言う事例は多い でも、それらは日本メーカが品質管理してるのでほぼ安心できる >ウェットクレージングですか?熱膨張・収縮のストレスで絶縁皮膜が破れるのですか? 既にご存知とは思いますが↓の資料に記載してありますね 日立金属 マグネットワイヤ https://www.hitachi-metals.co.jp/products/auto/el/pdf/magnet_wire.pdf 信越電線 マグネットワイヤ http://www.shinetsudensen.co.jp/img/pdf/catalog.pdf 標準品と高性能品とがありますね 標準品で十分は性能が得られるなら高性能品の出番は無い 中韓製は置いといて、 日本製モータで巻線に高性能品を使用してますと明記して無いかも知れませんけど http://fa-faq.mitsubishielectric.co.jp/faq/show/18484?category_id=1939 私の経験だけですので特に根拠はありませんが 乾燥状態で加熱、冷却の繰り返しだけで短期間に絶縁低下する事はほぼ無い 同じ温度サイクルで高湿度環境にあると比較的短期間で絶縁低下する場合があります 恐らく、吸湿が原因と推定される ただ、水ポンプ等で水飛沫が掛かってるのに10年以上動いてる事例も多いし 必ずしも湿度だけが原因とは限らないでしょう >(30分運転3時間停止)の運転パターン これが絶縁劣化しやすいと書いたのは、冷却時間が長いので吸湿する確率が高くなるから 熱いままなら吸湿しないし >平日15分運転15分休止で12時間運転 これなら冷える時がないし <過負荷で無ければ特に問題でもないでしょう 夜間は停止して冷えるかも知れないが、 3時間に1回吸湿するのと比較すれば回数は激減する
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再出です。 貴社が設備メーカーを目指しているなら、食品関連のお客様と話し合い、 ? 2台こけたモータを分析にかける・ 1台はモータメーカーに送って、故障原因の見解書を提出させる。 (モータメーカーに2台送って、見解書を作成する前にモータメーカーで立会いをする) もう1台は貴社か貴社関連の分析できる処へ分析に出し原因を追及する。 (モータメーカーからの見解で納得がいく場合は省いてもよい) ? “真空ポンプ内部にもペーストが付着しており、サーマルや過電流で落ちる事はありません がポンプ起動時にはポンプ内部がドライな時よりは定速回転になるまでに時間がかかって いるかもしれません”なら、モータの電流値を測定し、定格の何%で連続運転しているか 確認する 等々で原因分析をして、最悪食品のヒューム(ミスト?)の影響でモータに錆が発生し、 接点抵抗の増加や回転負荷の増加でモータの定格を超えていたらカバー等をする。 (密封に近いカバーをして、その中をスピコンを経由したチューブを入れ、エアパージする ことにより、与圧管理ができてヒュームorミストが入らないようにする) それと、ポンプ内部がドライな時よりは定速回転になるまでに時間がかかっているかもしれ ませんなら、モータの定格を超えて使用していてサーマルや過電流で落ちる事はないものの モータの劣化を速めているなら、モータをワンサイズアップするか、ポンプをカスタマイズする。 費用は嵩みますが、ノウハウを蓄積する良き機会なので、上司と話し合い費用をかけず 分析をする手段の構築だけでもメリットはあるのではないでしょうか? 厳しいお客様なら、保証期間は過ぎているが、簡単に故障する機構なら見解書を提出の指示は ある筈なので、貴社の品質保証費用から捻出もありと経験上考えます。
ショートしたのが稼働開始から2年と4年経過なので、バスタブ曲線において 一般的には偶発故障期に該当すると思われます メーカは当該モータがどのような環境で使用されたか把握していないので、 真の故障原因が分からず、ロット不良では無くあくまでも偶発的な製造欠陥 を要因として推定したのでしょう(苦しい見解っぽいですが) (1)さんが参照されていらっしゃるメーカのサイト http://nomurakoudensha.co.jp/motor.html によると、低圧三相誘導電動機 約6500台における部位別故障個所は、 軸受がもっとも多くて45%、次いで巻線関係が30%だそうで、質問者さん が直面している本件故障は、珍しい現象ではないようです >>試運転に行った者の話では、通常電源駆動、インバータ駆動のラインがある >>らしく、インバータ駆動ラインはコイル被覆に部分放電があったのではとか >>ポンプの粘性吸引物があるラインではポンプが停止状態から定常回転数にな >>るまで電流増加があって定常回転になるまでの間は過電流だったのではとか >>使用環境が原因ではないかと この推定と、故障したモータの相関が不明ですが、少なくともメーカの推定 よりは真実に近いような感もあります 誤記訂正 ×誤 低圧三相誘導電動機 約6500台における部位別故障個所 〇正 高圧および低圧三相誘導電動機 約6500台における部位別故障個所
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レスをありがとうございます。 こけた2台が同じ使用条件か不明ですが、皆様の意見を総合するとレイヤーショートは、初期故障、偶発故障、使用条件によっては摩耗故障もありうると言う事ですかね。そして本件がレアケースではないと…。
中途半端が二点あると思います。 ひとつはモータ価格が10~20万程度。 故障の許容度があれば、上位性能品に替えの様子見をするほうが故障解析より安上がり。 もうひとつは2年、4年の期間。 コイルの絶縁劣化は磨耗故障が多いとされてます。 『電動機の零相電流分析による絶縁劣化兆候検出手法の研究』 で検索して出てくる早大の学位論文 2.2 電動機の故障モード 図2.8 運転年数と事故原因の関係 回答(1)で指摘のインバータのマイクロサージによる絶縁破壊は逆に初期故障。 https://www.jema-net.or.jp/jema/data/04-400V.pdf 稼働後数ヶ月以内に集中し、、稼働後数ヶ月を経過した絶縁損傷の確率は極めて低い 現象は電圧波形を見れば容易に判る。 本件、 外部からの影響は電圧波形を1日見ておけば何とかなるのでは。 苛酷な使い方なのかは電流または温度のログを取る。 >モータメーカの報告では、コイル巻工程で傷が付いたか、異物(巻線とリード線溶接の スパッター等)もしくはコイル線の被覆に微細な欠陥があったと推定 であってもスペックインで、他で故障が多発する事態でもなく、対策しないという見解では。 しかし貴社の 7台中2台 は明らかに高率で使用条件に何か原因があると考えるべき。 メーカによっての強弱はあるはずで、変える弥縫策。 故障解析をやるにも証拠はグチャグチャ、分解はさらに破壊を伴い原因特定は難しいと思います。 ICのそれはボンディングの不具合など、X線透視で見えるサイズは特定しやすいが、小さくても大きくても難しくなります。 全部読むには及ばないです。 違うと思いますが、電圧波形に問題ありと判明したならの対策。 パワー不足で温度が上がり過ぎなら上にシフト。 しかしそうでもなさそう。 >ヒューム(ミスト?)の影響はあると思います ヒューム、湿度は絶縁の大敵です。 ■高湿度環境 http://www.mekatoro.net/digianaecatalog/melco-motor/Book/melco-motor-P0088.pdf http://store.shopping.yahoo.co.jp/dendouki2/hta-tfox-kk-7500w-4p-200v.html?sc_e=slga_pla 日立産機システム TFOX-KK 7.5KW 4P 200V 安全増防爆型 (全閉外扇型) 価格77,760円 余談 ■爆発性ガス雰囲気で使用する場合 原因となっての災害は証拠はなくも推測は容易い。前者は焼損すなわち証拠隠滅。 費用は嵩み、、、ノウハウを蓄積する、、、 には及びません。 原因を推定し対策をやってみて結果良ければそれがノウハウ。 火災鑑定の費用 http://alfs-inc.com/firesciences/firesciences007.htm 事象と手法が近しく費用も近いのでは。モータメーカでもホイホイ払える額でなく、頼んでもやらないでしょ。 その他過去質問など http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=265214&event=QE0004 ⇒ http://blog.tanaka-pump.jp/?eid=74 レアーショート! の実例 この焦げ跡から焼損原因を追っていくわけですが、結構複雑で色々な要因があってはっきり しない場合も多いです。たとえば、経年や振動などによる劣化や、ほこりや虫の侵入による、、 外部侵入犯ゴキブリの形が残ったなら判るかもしれぬが、炭になったりフンては? 内部犯は判らぬが当然。 http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=262137&event=QE0004 紹介された日立電線電纜のサイトが役立ちそうが、別会社となり辿れない http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=288206&event=QE0004 原因は多くの場合 1、寿命 2、寿命 3、寿命 4、新品不良 <中国、東南アジア製に多い
お礼
学位論文のご紹介ありがとうございます。100頁超なのでまだ目を通していませんが…。上位性能品とはインバータ駆動専用モータに交換という意味ですか 重ね重ね色々な情報をありがとうございます。
確率は低いとは思いますが、『カテゴリー』が“電子・半導体・化学 > 電子部品・基板部品” なので、工場環境が影響しているとも考えられます。 補足要求ですが、使用場所は何処でしょうか? 主に何を生産している工場で、その中のオペレーターゾーンであるか、生産設備ゾーンで カバーはしているがケミカルヒューム等の影響にて、錆による特に接点抵抗増や摺動抵抗増 があるのではないかと考えます。 こういう場合は、2つこけたモータを分析し、一つは製造メーカーもう一つは検査機関に 分析を依頼したら如何でしょうか?
補足
使用環境は生産設備ゾーンです。ペースト状の食品を作っていて、工場内はそのペーストの匂いが充満していたそうです。従ってヒューム(ミスト?)の影響はあると思います。真空ポンプ内部にもペーストが付着しており、サーマルや過電流で落ちる事はありませんがポンプ起動時にはポンプ内部がドライな時よりは定速回転になるまでに時間がかかっているかもしれません。(推定)
お礼
たくさんの参考URLを感謝します。また、モータが呼吸する事は見落としていました。言われてみれば建機のコントローラも呼吸して防水で昔々苦労したのと一緒でした。当該モータは200Vですが400V品と絶縁被膜厚が違うのですか?中韓製が3年で行くのは、コイルの絶縁コーティングが無いことを根拠としているのですか。 lumiheart様 貴重なご意見をありがとうございました。 モータメーカに追求したら、運転パターンと負荷トルクパターン詳細を問い合わせてきたので技術的に検討してくれると期待しています。 lumiheart様 貴重な参照先やご経験の開示を感謝します。 事故処理の顛末:モータメーカと協議した結果、断続運転があやしいということになりましたが、今更on/off運転するなとは言えず、定期点検の際に使用条件としては厳しい旨伝えるに留めることとしました。客先は今までこれで行けていたの一点張りなので。
補足
情報の訂正:モータは別ロットでした。何れも中国工場製ですが。 また、当社の営業より新事実あり→真空ポンプは平日15分運転15分休止で12時間運転した後、1.5H洗浄運転、1.5H乾燥運転の由。 lumiheart様の言う処の間欠運転(30分運転3時間停止)の運転パターンが絶縁劣化しやすいのは、どんなメカニズムなのですか?ウェットクレージングですか?熱膨張・収縮のストレスで絶縁皮膜が破れるのですか? 100 kWクラスの大型モータは、銘板に運転管理時間が書いてあるのが常識だそうですね。 今週初めにモータメーカと話をしましたが、間欠運転は把握していたのにお客に従来、間欠運転でOKだったからと言われてあまり強く否定しませんでした。それで自分達側に非がある・・・。素人が考えても2~3年経ってこけたら初期故障とは思えないのに。